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2024年6月22日土曜日

2024/6/22~23 中央アルプス空木岳

日時:6月22日(土)~6月23日(日)

メンバー:CL菅原,SL大串,梅田,堀,中村,鈴木(琴),有間,前嶋,鈴木(大),増田,高林

行程:
22日:静岡=空木岳登山口-池山-空木岳-池山小屋
23日:池山小屋ー空木岳登山口=静岡

記録:
22日:晴れのち曇り
 相も変わらず天候に恵まれない我が山岳部、今回は少し足を伸ばして中央アルプスの空木岳と懐かしの檜尾岳を取る周回を計画していたものの、梅雨前線が近づく関係で二日目が雨の予報の中の山行となってしまった。ただ、夏合宿に向けて惨めな山行も経験としてアリというこじ付けに等しい理由で決行となった。



あれ?以外に天気がいい...?

 直前になっても天気が定まらず、てっきり曇りか最悪小降りかと思いきやまさかの晴天。想定外の灼熱の中、山行が始まった。




アルプスを一望


東屋で一休み

 それにしても暑い。汗が止まらない。また今年も嫌な季節が来てしまった...。今年は例年にないくらいに暑く体に堪える。まだ夏山シーズンが始まってそうそうだが早いとこ冬山になって欲しい。



東屋近くのトイレ裏からショートカット


と思いきや意外に足場が悪い、帰りは通らない方がよさそうだ



池山小屋、まさかここが今日の宿とはつゆ知らず...

 ここで今回の割と重要なターニングポイント。無人の小屋を発見した。小屋となっているものの、事実上の避難小屋のような状態になっている。山行ではいつどんなトラブルに見舞われるかわからないので特に小屋などはちゃんと把握しておくと後々助かる。



絶妙な表情の菅原君


だそうです


今回の核心

 今回の核心ポイント。長い鎖場や沢を横切る箇所が連続している。個人的には聞いていたよりもかなり悪い印象を受けた。特に翌日雨であることを考えると正直通過したくないという思いがよぎった。


肝心の何mかが読めない


クライマーだらけなので皆スイスイ登っていく


縁起でもない名前


 空木岳直下の避難小屋手前の分岐で最終的な行動指針を決めることにした。まず、候補としては、「避難小屋に行き、空木岳を取り、明日は雨が止むまで待機する」と「ここにデポして空木岳を取って、池山小屋まで下る」の二択となった。どちらにも問題があって、前者の場合、雨がいつ止むか分からないだけでなく、登山道が通れる保証がないという点。後者では順調に行っても7時くらいに到着になる点。かなり難しい選択であったがここで時間を空費しても仕方がないので多数決を取ったところ後者になった。ちゃんと考えることも大切だけれどもだからと言っていたずらに時間を消費することは避けるべき。なかなかに難しい決断だったが、これからの部活に役に立ちそうな経験にはなった。


ピース✌


誰かさんたちが喜びそうな大岩


元気な三年生


この時期でも案外雪が残っている

 なんやかんや、空荷だったこともあり、雨に降られることもなく無事に空木山頂に到着した。



 山頂は相変わらずの景色であったけれども下山をし始めると...。


晴れた!!!

 n回目の下山をし始めると晴れる現象。もはやここまで来ると笑えてくる。まあ、記憶の中に少しでも晴れたときの景色が残っただけマシとしておこう。


みんなでバンザーイ

 そうこう楽しみながらも刻一刻とタイムリミットは迫ってきている。足早に分岐に向かい、下山を始める。泊登山でその日のうちに下山を始めるのは今まで経験したことがなかった。


急げ、急げ


トリックアート(?)

 個人的には少しは雨に打たれるだろうと考えていたものの、幸い、雨に降られることもなく、危険個所も無事に通過できた。ちょうど小屋に着いたころに雨が降り始めた。あぶねー。結局小屋に着いたのは19:30ごろ。かなり遅くなってしまったが明日の天気を考えれば致し方無いと言える。小屋に先客もおらず、我々だけで優雅に過ごすことができた。


みんなでわいわい

23日:
 この日は下山だけということもあり普段の山行では考えられないほど遅く起床した。麻雀に勤しんでいた人たちは梅田に朝食の準備を丸投げしてひたすら対局を続けるという愚行をする始末。反省してください。


こちらもn回目のラーメン


快適な小屋とはいえ下山はせざるを得ない

 夜にかなり雨が降り、行動を開始したときもそこそこ降っていた。その影響もあってか登山道は完全に川のような状態に。結果論になってしまうがやはり、昨日行けるところまで行っておいてよかったと心底そう思った。


これは川ですか? いいえ、登山道です

 結局、下山するまで雨は止むことなく降り続けた。もし、避難小屋で雨をやり過ごしていたら下山は一体何時になったことやら。


お疲れ様でした



まとめ:
 色々と難しいことをたくさん考える山行だった。ただ、去年までと決定的に異なったところは2年生が積極的に意思決定の場で発言をするようになったところだった。各々が意見を持ち、それを自分の言葉で表現するようになっている姿を見てとても成長したことを実感した。個人的には山行の成功か否かは計画を完遂できたかではなく、何かしらの学びを得られたかだと考えている。その点、今回の山行は様々な学びを得られたと言えるので概ね成功だったと思う。また、檜尾には行こうと思う。
(文:高林)

2024年3月27日水曜日

2024/3/27 個人山行 中央アルプス 恵那山

日時:3月27日(水)

メンバー:CL増田,SL有間

行程:
26日:静岡=冬季臨時駐車場(24:45)
27日:冬季臨時駐車場(6:40)-広河原登山口ゲート‐登山口-=静岡

記録:
個人山行として中央アルプス恵那山に行ってきた。
残念な百名山、だそうだ。
そういわれるといってみたくなる。

遠いので、寝る時間確保のために前泊予定で静岡を26日の21時30分ごろ出発。

土砂崩れによる道路の通行止めがあったり、インターの出入り口が一方向だけだったりと、
特殊な道のりだった。

8㎞もある恵那山トンネルは、運転してもらった。

この日は工事予備日だったので、目的のインターで降りれるかドキドキ。
ちゃんとお休みでした。

臨時駐車場に車を止めて(貸し切り!)、少し明るい月明かりの中就寝。
車中泊は思ったより寒くて快眠はできなかった。

27日
5時30分ごろ起床。
お湯を沸かしてカレーメシを食べ、支度。
車がもう一台きて、私達よりも一足先に入山していった。

6時40分前に出発。
登山口までの林道が冬季閉鎖のため、無駄に長く歩かなければならない。
ちょうどよく体があったまった。

確かに閉鎖しなきゃな道だった

登山道入り口!

注意!

登山口に入るとさっそく、川を超える。
流されたあとなんじゃぁないかという橋を渡る。


朝は少しつるつるしてた

ななめっている

登り始めてすぐ、アイゼンがいるなと気付く。
登山道の端でつけることになったが、橋を渡り終えた広い場所でつけても良かったなと思った。

きれいな字

山頂までの標識がある。なんだか飛ばし飛ばしである。


何キロ刻み?

最初はアイゼンで踏み抜きに注意してトレースを歩いていたが、
トレースがだんだん細々しくなってきた。
だが勾配はある。
ということでアイゼンの上からワカンをつけることにした。

重たい
振り返るとよい景色!!!

気持ち良い

ザックザックギシギシ雪を踏む。

もう満足です

午後のほうが曇り予報なので今のうちに堪能しておく。
山頂も展望ないらしいのでしっかり時間をとる。

見た目かなり急

途中で先人とすれ違う。スノーシューとアイゼンの履き替えにめんどくさくなったらしい。
よく来るから、と言って山頂まで登らず引き返したそう。

こちらだってもう十分楽しんだが、私たちはそうは言ってられない。
山頂まで頑張ります。

さて、順調に樹林帯に突っ込んでいったので前も後ろも木になった。
ただ登るだけ。
長かったね。


ついたー

本当に展望はなかった。展望台らしきものも特に意味はなく。。。

せっかくなので、恵那山最高点まで行くか。
少し悩んだが、行っちゃうんですよね。

本社だけ埋もれていなかった

絶妙に木の枝が雪の上に出ていて、何回か引っかかった

おきつの笑う声が聞こえる...

避難小屋につきました!

避難小屋の中も少し除く。真っ暗で怖かった。
外からは守られている静けさがあった。良い。

逆側ルートから登ってきている人がいた。ワンちゃんをつれていた。かわいい!
雪の上の足跡に癒される🐶



やっとみつけた!

最高点はなかなか奥にあった。

もとの恵那山看板まで戻り、休憩。

暖かくてしみる

少し分厚い雲がかかってきたので、そそくさと下山開始。

パラシュートで降りたい

ひらけている場所は気持ちよく降りたのだが、下の方に行くにつれ、つらくなった。
雪が緩くなり、朝作ったトレースさえも踏み抜く。
嫌になっちゃうなもぅ。


体力も持っていかれ、気持ちよさも持っていかれたので、少しいやいやしていた。
愉快なおきつ君は隣で歌ってくれていた。


やっと下山、からの林道!

日帰りにしてはかなりの満足感です☻

車で出発して、少しして何かが挟まっているのに気づく。
きゃー!
途中で落としてしまっていた地図でした。


ありがとうございました

地図入れはやく直そう。



ながいながい道のりを再び帰る。帰りは下道で。


途中の温泉がすごく好きでした!
ぜひ行ってみてください。




まとめ:
少し遠出となったが、気になっていた山に行けて良かった。
確かに山頂の展望はなかったが、気持ち良い登りで、行くまでの景色が最高だったので、立派に百名山だなあと感じた。
ここにきてアイゼンとワカンの両方付けをすると思わなかったが、全身で雪をずぼずぼ歩けて良かった。その影響で少し時間がかかったが、天候がそれほど悪くならなくてよかった。
落とし物には気を付けたい。


(文:有間)

2023年7月15日土曜日

2023.7.15~16 木曽駒ケ岳・中岳(宝剣岳撤退)

日時:7月15日(土)~7月16日(日)

メンバー:CL有間、SL高林、鈴木、増田、米虫、堀、松田、菅原、前嶋、大串

行程:
15日:静岡=桂小場駐車場ー大樽避難小屋ー木曽駒ケ岳ー頂上山荘幕営地
16日:頂上山荘幕営地ー中岳ー宝剣山荘ー濃ヶ池ー西駒山荘ー大樽避難小屋ー桂小場駐車場=静岡

記録:
 今年の本合宿は槍ヶ岳を取ることを目標にしていたため岩場歩きを練習する必要があったため、宝剣岳を練習の場とするために今回の山行を計画した。

一日目

天気は微妙だけど出発

 ここ最近、去年とは打って変わって全工程が晴れたことが少なく、今回も例外なく小雨が降り注ぐ中出発した。




ぐんぐん進んでいく


大樽避難小屋

 将棋頭山直下までは樹林帯であったため雨風が強くなかったためカッパも着ていなかったが稜線上は雨風が強いと予想されたため稜線に出る前にあらかじめカッパを着た。


微かに見える将棋頭山


奥津がこちらを見ている

 恐る恐る稜線に出てみたが案の定爆風だった。時折、体が持っていかれるような突風も吹くことがあった。個人的な体感では冬山のときのそれと同じくらいな強さであった思う。岩稜歩きの練習に来たはずが図らずも暴風の中の行動訓練にもなって良かった(?)。





写真では伝わらない暴風


何とか無事に到着

 将棋頭山以降はあまり危険個所がなく、道迷いのリスクも低いと考え、一年生の米虫と大串にSLを任せた。ペースも申し分なく、というよりもむしろ早すぎるくらいにスイスイと進んでいった。分岐などでも二人で話し合いつつ、進路を決めてる姿もあり成長を感じた。


米虫&大串


ずんずん進んでいく

 スタート時から出ていた霧は一向に収まる気配を見せずに木曽駒ケ岳に到着。


山行の安全祈願


二年生



 晴れる気配のない霧に悪態を付きながらも幕営地に到着。久しぶりの&一年にとっては初めての暴風の中での設営に四苦八苦しながらも何とか完成。


以外にも先客が多かった



まさかの3DS


夕飯はいつものチーズリゾット

二日目


朝は汁のあるまともなラーメン
 
 筆者は山でのラーメンは大嫌いであったが、今回は割とまともなラーメンで普通に美味しく、驚いた。やはり汁は大切。

 天候は好転せず、むしろ昨日よりも雨が強くなり悪化している印象であった。また、天気図等を確認しても改善の見込みはないと考えられた。そのため視界不良、足元不良の状態での宝剣岳登頂は困難と判断し、中岳登頂後、宝剣山荘を経由して下山する方向に修正した。


混じり気のない白

 昨日から交代してSLは筆者が担当したが初っ端からやらかしてしまった。完全な濃霧で登山道を確認することができず、時間を食ってしまった。また、進んだはいいものの中岳を迂回する巻き道に誤って入ってしまった。冬山も経験し、視界がない状態で進むことは経験していたものの二回も同じようなことをしてしまった。大きな反省点である。この時ふと、遭難事例検証で何度も取り上げられているトムラウシ山の遭難事例を思い出した。あの時の事故も今回のような暴風雨のなかで発生したと考えると他人事とは思えないリアルさがあり、少し緊張した。その後は何とか持ち直して中岳に到着。


中岳


やはり晴れない...



梯子や橋を突破していくと...


濃ヶ池

 霧も相まって幻想的な風景が作り出されていた。個人的には対岸が見えないのでさながら三途の川の様相を呈しているように見えた。


思わず歩みを止める一行




バンザーイ


どうみても三途の川(本物は見たことないが)

 その後も歩みは極めて順調に進んでいったが樹林帯に入りそうになった時に...



晴れた!!!

 もはや我が山岳部の伝統芸能といっても過言ではない展開であった。我々が何をしたというのだ...。嬉しいのやら悔しいのやら複雑な思いを胸に空も見えない樹林帯に潜っていった。


樹林帯だからと言って安心できない


無事帰還

まとめ:
 本合宿に向けて歩行練習も兼ねて企画したものの目的の山に登れなかったことは非常に残念であった。しかし、帰ればまた来られるのでいつの日かリベンジしようと思えた。筆者個人の反省になってしまうが視界不良時のルートファインディングが未だに未熟であることを痛感する山行であった。また深南部の季節が遠からずやってくるので気を付けていきたい。また、真夏でも暴風雨の環境下では容易に低体温症を発症しかねないということも身をもって経験した。まだ山を初めて1年ちょっと、自然の中で遊ばせて頂いているということを再認識させられる山行だった。

(文:高林)