2019年11月26日火曜日

2019/11/15~16 深南部 バラ谷の頭〜黒法師岳(秋季合宿)

日時:11月15日(金)~11月16日(土)

メンバー:CL中嶌,SL中川,市川,宮下,森,佐野,蓮容,コーチ高田

行程:
15日:静岡=戸中川林道ゲート(5:50~7:10)-シブロク歩道(8:15)-バラ谷の頭(12:10~13:00)-黒バラ平(13:30)
16日:黒バラ平(6:40)-黒法師岳(7:15)-等高尾根分岐(8:00)-カモシカ平(8:30~9:00)-等高尾根分岐(9:20)-黒法師岳登山口(11:30)-戸中川林道ゲート(12:00~12:30)-浜松=静岡

記録:
15日:晴れ
 静岡から車2台で戸中川林道ゲートへ。暗い林道で軽自動車をドライブするのは大変だったことでしょう。ご苦労様です。
戸中川林道ゲート出発
綺麗に色づいた山が歓迎
約1時間でシブロク歩道着
 シブロク歩道入口で暫し立ち止まり、全員でルート確認。1441 mを通るルートと1200 mを通るルート、両方通ることができるが、1200ルートを選択すると1100~1150 m付近で超急登となり、あとが大変。そこで今回は1441ルートを使うことを結構入念にチェックしたはずだったが…
登り開始
沢を横切る……ん?


 開始5分、沢を渡るのはおかしいことに気づく。あんなに確認したはずが、早速間違って1200ルートへ足を踏み入れていることが判明。登り開始しばらくは、誰もルートの誤りを指摘することはなかった。
 ルート間違いの一番の原因は読図がまだ身についていないこと。地図から読み取れる地形と実際の地形を照らし合わせる練習を積むことで、ルーファイ技術を身に付けることが必要だ。特に、これから臨む積雪期登山ではその技術が必要不可欠となる。個人個人が安全かつ主体的に行動するために、地図読み訓練を取り入れていかねばならない。
 主将、何も言わずに後方からついてくる。今回はコーチとして、あえて間違いを直ぐに指摘せずに見守ってくれるそう。頑張って真顔を保っているようにしか見えない。
 気を取り直して登山口まで戻り、正しいルートへ。急な登りを進んで行く。途中、踏み跡を外れて道なき道をゆくことが多々あった。ひたすら前を歩く人の背を見てついていく癖が、先ほどのルーファイミスにつながることになる。後方を歩く時にも、常に今の道が正しいか否か疑うことを覚える必要がある。
 主将、何も言わずに後方から一人、簡単な別ルートで踏み跡をたどってくる。ついに内心が顔に出た。
やっとこさ稜線へ。紅葉の赤が快晴の空に映える。
1682 m分岐
写真だと分かりづらいが、すでに白く雪をかぶっているアルプスの高山。
途中から笹藪のお出まし。背丈を超えるまでは伸びていない。
 12:10 バラ谷の頭に到着。天気良好、景色もばっちり。日本で最も南にある2000 m越の地だそうで。日本人て何でも1番にするのが好きですよね。

 ここから黒法師岳へ続く稜線を下り、本日の幕営地へ。ソロの女性登山者が近くでテントを張っていた。テント設営後、有り余った体力をかくれんぼで発散し、水汲みに行ったら、お待ちかねの夕飯。鍋の蓋を開けてみると…
 水を吸って鍋にぎっしり大量繁殖したマカロニが!!環境収容力超過寸前でした。今日のメインのシチューを少しずつかけながら小麦粉の味を噛みしめ、パスタが主食の国ってエラいなぁとしみじみ思いながらお腹いっぱいに詰め込んだ。
 11月は誕生日ラッシュ。今回は主将お手製ケーキで宮下と佐野をお祝い。ふたりとも、おめでとう!マカロニいっぱい食べたけど、デザートは別腹だよね!
 夜はぐっと冷え込み、着込んでいても寒さが身に染みる。それでも、暗い夜空できれいに光る星月や遠くに見える街の明かりが心を温めた。

16日:晴れ
朝5時起床。1年生寝坊。朝食の餅&黒はんぺん入りラーメンは、餅の食感と鰯のダシが染みでたスープが美味であった。清々しく日の出を出迎え、黒法師岳へ出発。
背丈ほどある藪をひたすら漕いでゆく。地味に楽しい。
山頂直下の分岐
黒法師岳。あの珍しい三角点も拝んだ。
下山途中、1日遅れで逆ルートを辿る浜キャン御一行とすれ違い。
等高尾根分岐。ここで荷物を下ろし、カモシカ平へお散歩に。

 カモシカ平。エデンの園!桃源郷を訪れた漁師もこんな気分だったのか…。
高く澄み渡った空を見上げながらふかふかの笹に寝転ぶと、自然の中に溶け込むよう。目を閉じたらいつでも寝れそうだった。死んだらこういうところで暮らしたい。

 のんびりしてしまったが、後ろ髪を引かれつつも等高尾根分岐に戻り、黒法師岳登山口へ下山開始。急斜面で足場が悪く、慎重に下っていく。
看板のひと。

 下りは始終滑りやすくて落石多発。加えて蓮井が滑って危機一髪。危ないので下りの際の歩き方についてレクチャーを受けた。簡単に言うと、重心は前めに、足裏全体を使う、NOがに股などなど。落石がまねく恐ろしき事態を重々承知し、自分だけでなくほかの登山者の安全も第一に考えること。これが登山のマナーだ。
 11:30、無事に黒法師岳登山口に到着。やれやれと思ったら、いつのまにか恒例となってしまったらしい林道ダッシュがスタート!
………いや、さすがに無理です。
威勢よく駆けていく男性陣。女子2人はちゃんと後ろから応援しておりました。
中川よりひと言、「わたしは食後の”汁”よりも林道ダッシュのほうが反対。」だそうです。

まとめ:
 読図と下山時において課題あり。これまでの山行で、大して困っていない時でも逐一立ち止まって地図を確認しまくっていた理由をやっと理解した。冬山やバリエーションでは特になくてはならない地図読み技術をさらに向上させることが必要だと感じた。登山のレベルをアップしてもっと山を楽しむために、意欲的に学んでいきたい。
 また、晴れて景色が良い山に登るのはこんなにも気持ち良いものなのかと、改めて感じた。青い空、遠く彼方に見える山々、澄んだ空気、日の光を受けて輝く木々や葉っぱたち。これぞ山のあるべき姿!これぞ自然の恵み!こういう部活をしていきたいです。以上、田舎者の戯言でした。
(文:森)

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