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2024年2月19日月曜日

2024/2/18~19 北アルプス 常念岳東尾根

日時:2月18日(日)~2月19日(月)

メンバー:CL 増地4年,SL 増田2年, 食料 有間2年

行程:
17日:静岡=須砂渡ゲート(0:10)
18日:須砂渡ゲート(4:20)-送電巡視路入口(4:55)-1955峰(8:20)-2178峰(9:05)-前常念岳(11:35)-常念岳山頂(12:20)-2178峰(15:30)
19日:2178峰(7:30)-須砂渡ゲート(10:35)=静岡

記録:

2年生2人と常念岳東尾根へ行ってきました。
自分が2年生の時に1度計画し、断念したルートでもあります。当時印刷し、メモ書きして残してあった地形図を引っ張り出し、持っていきました。ようやくこいつが役に立つ時がきた。

17日、前泊のため20時に部室集合して高速を使い須砂渡ゲートへ。いきなり余談ですが、長野へ向かう中部横断道は中央道と合流するまで延々と一車線を走らされるため、時間短縮にはなりますが走ってて正直つらい。唯一快適な点といえば、信号機という名の汚い三色団子に引っかからないことでしょうか。
眠い目をこすりながらも安曇野ICで降り、夕ご飯にすき家を食べて0時過ぎに須砂渡ゲートに到着。明日は好天予報のため多くの車が停まっていました。明日に備え、3時間ほど就寝。

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18日:天候 晴

4時20分に出発。
林道を30分程歩く。凍結しているので自分はここでチェーンスパイクを装着する。

送電巡視路入口(高瀬川線No.63)
ここが目印

増田、有間

歩く

今回は計画段階で候補日を6日間ほど設けていたが、前線が南下する影響で本日以降の天候は全滅・・・。明日は午前はガス、午後には雨が降り出す予報である。そのため、体力的にはしんどいが天候が安定している本日にアタックすることを選択。東尾根は累積標高、距離ともに甲斐駒黒戸尾根と同じくらいか。いつぞやの記憶が蘇る。

樹林帯に関しては、送電鉄塔から南東尾根にのるまでが少し分かりにくいくらいで、あとは基本的に尾根筋の一本道をひたすらに歩くだけである。この日の気温は2000m地点ですら5℃と、もはや残雪期の様相で汗が噴き出るが、ここでの歩きが稜線上での行動可能時間に直結するので黙々と歩く。

歩く

日の出を見て、

また歩く

たまに薮

1955峰を過ぎたところで増田が足を攣っていた。水分不足だろうか、それとも運動不足だろうか。おそらく両方。水分と塩分を多めに摂るよう促し、注視しながら進む。

予定より早く2178峰に到着することができた。ここで泊装備を全てデポし、常念岳へ向かう。

気合い十分

森林限界に出ると、

常念岳が姿を現す

森林限界〜前常念岳までに大きな岩場を通過する箇所が3箇所ほどあり、ここが本ルートの核心部である。個人的な体感としては、1つ目より2つ目、2つ目より3つ目の方が悪いなという印象であった。もちろん雪の状態、トレースの有無でも難易度が大きく変化するので、あくまで当日の体感である。

奥に見えるのが最初の岩場。右に巻く

トラバース中

左奥に次の岩場

傾斜が強い

次の岩場も右にトラバース。ピッケルと岩のホールドを使いつつ慎重に登る。手足丁寧に決めていけばおよそ問題ないが、滑ったら逝ってしまうのでビビりながら進む。また、ハイマツが所々に露出しているので引っかけないよう2人に呼びかける。

この辺りから増田がバテる

なげえ・・・

最後の岩場は、直上してからわずかに右にトラバース。
暖かく、風も厳冬期とは思えないほど弱い。よいコンディションで登らせてもらっていることに感謝しつつ、前常念岳に到着。

振り返る

前常念岳で休憩

あとは常念岳まで傾斜もあまりなく、危険箇所も少ないビクトリーロードだが、増田の体力が気がかりである。前常念からの下降で集中が途切れないだけの余裕は持って下りたい。
増田に「自分置いて2人で山頂行くのはどうですか」と提案されたときは流石に「ありま主将・・・」の言葉が浮かんだが口には出さなかった。

最終的に、本日中は天候が保つ事、時間の余裕が十分にあることから、常念岳までのピストンを(ほぼ)空荷で行うことを提案。増田も、それなら行けるとのことで、山頂を目指す。
テント場からのデポも然り、ロケットの切り離しみたいだなと思ったが、切り離したモノを回収するという点でロケットとは違う。

空荷が功を奏しサクサク進む

一度生で見たかったこの景色

見惚れてばかりではいけない

常念小屋を見下ろし去年の夏を思い出す

三股への分岐点の手前が痩せているのでここだけ注意。
最後の急登を上がる。


着いた!やたー!🙌(松田風)

常念岳東尾根登頂

前常念から続く稜線を眺める
彼方に見えるのは越後山脈?

有間と増田もとても嬉しそう。槍穂高方面は雲に隠れてしまって見えなかったのが唯一残念。
もう一度3人で気を引き締めなおして、下山する。


下山は早い

危険箇所も危なげなく通過


森林限界まであと少しのところで雲がわいてきた。明日の環境下での稜線行動は、自分達にとっては難しいものだっただろう。初日アタックを選択した自分を心の中で褒める。トレースにも大いに助けられた山行だった。

時折覗かせる水墨画のような景色を眺めながら、1時間ほど休憩し、テン場へ戻った。

人様が残していった防風壁にあやかる

弱層テストを試したあと、晩御飯を食べる。今日の出来事やこれからの部について、自然と会話も弾んだ。

トマトペンネ
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19日:天候 曇のち雨

今日は降りるだけなので気も楽である。
途中、雨に降られかけるが下山までは持ってくれた。

下山

お疲れ様でした

高林が部室にジュースを残置してくれてあった。
やさ林。

まとめ:

まずは2年前のリベンジが果たせて嬉しかった。以前のレベルでは挑戦できなかったことが、できるようになる。他の人からすれば些細な事かもしれないが、自分の中では大きな出来事だった。

増田と有間には反省会で、山行の成功確率を少しでも上げる意識について話した。夏合宿で蓮容さんも似たようなことを話していただろう。今山行でも、成功確率を上げるための判断は随所にあるが、果たして前常念までの岩場に関して事前に把握できていなかった2年生のみで、どこまでその判断ができただろうか。また、体力づくりも、成功確率を上げるための準備として当然含まれる。だとするならば、足りなかったのは体力ではなく、準備だったと言ったほうが正しいだろう。山行自体は楽しかったが、2年生の弱い部分が露呈した山行だったようにも思える。
偉そうなことをのたまっているが、私自身もまだまだビギナーの域を出ているとは全くいえない。それほど山の世界は奥深く、すべてを把握することが難しいと感じている。

この山行が終わった日の夜、悪い夢を見た。部員が岩から100m転落する夢だ。その時の落ち方や皆の悲鳴がやけにリアルで、私が今まで何千回と想像した場面を具現化したかのような夢だった。問題なのは、山岳部では実際にこういったことが起こりうるということである。
新しく2、3年生になる部員はおのおの目標があり、高いモチベーションもある。素晴らしいことだ。だからこそ、安全意識についてもう一度見直してほしい。山行のレベルを上げるということは、順番に山の難易度をあげていけば良いという単純なものではない。そのレベルに見合った知識と技術、また思考力を並行して身につけていかなければならない。部員の中でクライミング技術や気象について書籍などで体系的に学んでいる者は少数派だろう。自分が見てきた強い人達は、圧倒的に知識・技術・思考力を持った人たちばかりである。そういった諸々の習得を忙しさを理由に怠るというのなら、その目標は目指されるべきではない。

今の後輩たちには、たくさんの刺激をもらった(もちろん先輩からも・・・)。自分もまだ行きたい山があるので、機会は減るかもしれないけど、今後も付き合ってもらえると嬉しいな。

(文:増地)


2023年8月12日土曜日

2023/8/12~19 北アルプス 裏銀座・表銀座縦走(夏季本合宿)

日時:8月12日(土)~8月19日(土)

メンバー:CL蓮容,SL増地,有間,増田,堀,前嶋,松田,鈴木,高林,菅原,梅田,大串

行程:
12日:静岡=七倉山荘(泊)
13日:七倉山荘ー高瀬ダムー烏帽子小屋ー烏帽子岳ー烏帽子小屋(泊)
14日:烏帽子小屋ー野口五郎岳ー水晶岳ーワリモ岳ー鷲羽岳ー三俣山荘 (泊)
15日:三俣山荘にて停滞
16日:三俣山荘ー双六小屋(泊)
17日:双六小屋ー樅沢岳ー左俣岳ー槍ヶ岳山荘ー槍ヶ岳ー槍ヶ岳山荘(泊)
18日:槍ヶ岳山荘ー西岳ー大天井岳ー大天荘(泊)
19日:大天荘ー燕山荘ー燕岳ー合戦小屋ー燕岳登山口ー松本(泊)
(20日:松本=静岡

記録:

前々から計画していた大縦走。しかし迫りくる台風7号(ラン)。その進路はちょうど北アルプスに直撃する予定。11日の部会時点の予報では15日、16日あたりに暴風域入りそうかつ本州通過後の台風の進路が早いことから、三俣山荘で停滞し、予定通り裏銀座・表銀座縦走する計画で今回の山行に臨んだ。

(計画での)4泊5日の長期縦走は、ほぼ全員が初めて。1年生にいたっては事前合宿が1泊に短縮されたことから連泊自体が初めて。初めてが多い中で台風も重なり様々な不安が募る山行である。が、やはり北アルプスの魅力は凄まじい。行けるとなればとても楽しみな気持ちで沢山だった。

なお、本山行記録は日ごとに2年生4人が担当した。
それぞれの感性や文章力の違いも併せて楽しんでほしい。
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12日:晴れ

この日は移動日。静岡から長野の七倉山荘まで移動する。
東静岡発5:55の電車に乗るため5:30に東静岡駅集合する。鈴木はパルくるで駅まで移動してきたが、途中大きなザックを背負って歩く後輩を何名か見つけたので私は自転車で悠々と通りすぎる。気持ちの良い朝だ。
今までの山行でも遅刻常習犯の梅田が懸念されていたが、今回もやらかしてくれた!電車までには間に合ったが、初日から楽しませてくれる梅田には今後の動向に期待。

東静岡発

富士ー甲府ー松本で12時頃に着。お昼を各々食べる。下界のご飯は1週間後になるため嚙み締める。
その後、松本ー信濃大町駅ー七倉山荘で16時頃に到着。なんと無料で(テン場代払えば)温泉に入れるということで一部は浸かりに行く。風呂が1週間後になるためよく沁みた。

今年は人数が多いためテントは3つ、食事も2つのテントに分かれるため、夜に台風情報など全体でミーティングを行い情報共有に努める。
明日に向け早めに寝床につく。
(文:鈴木)
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13日:晴れ

2時起床、各自朝食を済ませ、3時に出発。昨日から気づいていたが荷物が重すぎる。辛い出発になる。長い林道をひたすら歩く。ダムが綺麗。

ダム綺麗

ようやく長い林道が終わる。まだ始まってすらないのが恐ろしい。鈴木はこの時点でバテているので荷物を持ってもらう。

いざ、始まり

始まってしまった。「今ならまだ引き返せる。」しかし始まってしまったので言い出せなかった。
登山口が「12」烏帽子小屋を「0」として各所に数字が散りばめられていました。これがきつい。全然数字が減らなくて絶望。烏帽子岳へのブナ立尾根は日本三大急登の一つ。有名なだけあって道は整備されていて、階段ばかり。これがまたきつい。鈴木はバテているのでくそ遅く歩きました。しかしただただ辛く、一刻も早く下山したい気持ちでいっぱいです。そして極めつけはこの暑さ。

暑すぎる

天気が良すぎ、日差しが強い。台風来てほしい。この時は暑すぎました。他のメンバー(特にハイドレーション勢)はこの登りで大分水を飲んでいたそう。

小屋着

七倉山荘から烏帽子小屋までコースタイム5時間半のところを休憩含め7時間かけて登ってきた。体力を大分消耗したので、鈴木はテン場に残り、ほかのメンバーはデポして烏帽子岳を目指す。鈴木はどうやってここから脱出できるかだけを考えていました。

良い

ガスってはいるがところどころ晴れて気持ちよさそう。

良い
中々面白い岩質で皆楽しんだそう。
ぱしゃって小屋へ向かう。

ご飯前に各自ひと休憩。
沢山水を飲んだ人は三俣山荘までは水場がないためあたふたしているのを小耳に挟んだ。高林はお腹が強いので、要煮沸の水を課金していた。

13日夜:パスタ
今回の山行でよく食べていくパスタ、ペンネ。今夜はピーマン、ナス、ベーコンが入っていて豪華。食料係が中々優秀で、山行全体を通して美味しいものばかり。パスタも味が豊富で飽きずに食べることが出来る。軽量化とはかけ離れているが食事の面で辛いことはないだろう。皆がタフなおかげで実現できた。
また、今回大活躍するのが高林持参の顆粒出汁。ジルが圧倒的幸福へと昇格した。ジルに頭を抱える日々は終わりだ。


DAY1

長期合宿ということで、もちろんひげを剃ることなど到底できない。ということで男子たちのお髭の成長も追記していく。まだ全員髭は大丈夫そう。今後は写真左上の高林に注目して頂きたい。

今日の行動時間を加味して翌日も長めに行動時間を設ける。明日に備え今日もすぐに就寝した。
(文:鈴木)
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14日:午前雨ガス午後時々晴れ
今日は計画時点で最も行程の長い一日。ということで朝はスープ、ウインナー、パンで簡単に済ませ、2時半前に烏帽子小屋を出発。暗いし雨だし、ちぃょっと気持ちあげて頑張らなきゃでした。先頭は引き続き私が。

カッパ着てヘッテンつけて

闇の中の稜線歩きも楽しかったですね。明るかったらもっときれいなんだろうな、と思わなかったと言えば嘘になるけど。。。
野口五郎岳につく頃には明るくなり、しっかりとガスっていることを確認。雨に濡れて少し寒かった。
なんで半袖なの?


びしゃびしゃ

この日のルートは、登山道ではすぐ近くを歩くけどピークハントできないピークも取ろうという話をした箇所が2カ所あり、気をつけていたのだが、ひとつ、見誤ってしまった。
真砂岳近く、私が少し早めに稜線のほうへ向かおうとしてしまい、まだ早いということでそのまま下のトラバースルートを突き進んでしまった。気づけば直登するにはきつい勾配に。戻るか、逆から取りに行くか、取らないか。なかなか決められない2年生。ここは大事な反省点の一つ。結局鈴木の一声でとらない方向へ。
個人的に振り返ると、行動時間が長く、夏山で夕方の天候の恐れもあり、部としての目的地がこの日はまだまだあったので、進んでよかったのかなと思った。少人数だと、取り行ってたかも。

えっちらおっちら、水晶小屋まで。北アってきれいだなぁ~!!

えっちらおっちら

水晶小屋に荷物と鈴木をデポし、水晶岳へ。身軽で岩場って楽しいしかないよ。。。
水晶で完全な絶景は見れず。やはり、降りて少ししてから見えるもの(泣
真っ白でショ


鈴木の代わり
時折見せる雲の平に見とれました。あんな素敵なところあるんだ... 
と、今度知り合いが家族で雲ノ平に行くらしいという話を聞く。 
山の観光地化、?というか、発達に驚く最近。
汗だくで山頂目指す以外の山へ行くのも、いいかもな。
でもまだ、いいかな。
若くて良かったです。

無事戻り、琴音と再会。次へ進む。ここからワリモ岳、鷲羽岳へは、割と楽しんでいけた。
ワリモ岳の岩で遊び、リフレッシュ。鷲羽への登りも頑張れました。

岩で遊ぶ

オフショット

ワリモ岳∼ 長そう?

ゆっくり景色を堪能してから、
にっこり

先輩もこんなに楽しそう

山!

池~?!

なっがい下りを下りました。くだりは集中力いるので疲れるね。
停滞予定の三俣山荘へ到着。テン場選びも、風の影響の少ない、ハイマツに逃げ込めそうな場所へと、慎重に。今日のご飯は牛丼ですヤッター!よく動いた体にしみるね。
見えますか山荘が

day.2 さて変化が...


小屋はトイレがきれい。天気予報もやってて、小さい子も遊んでてすごく素敵な感じ☻

明日の天気はいかに。情報に敏感になりつつ、休息に。
長い一日でした、お疲れさまです。寝ましょう。
(文:有間)

15日:午前曇り午後雨

予定通り今日は三俣山荘で停滞。しかし、何やら不穏な空気が漂う。朝食の時点で大串の元気がない。本人は風邪っぽい症状を訴えている。三俣山荘にボランティアの診療所が設置されているため診てもらうと38度の熱があった。解熱剤を処方してもらい、大串には安静に過ごしてもらう。辛そう。部で所有している医療箱には体温計がないため、今後追加する必要性を感じた。

強風に備え、テントをぎちぎちに収める

朝はガスっているものの雨は降っていないため、動ける人は各々山荘の周りを散策。中々気持ちがよく、ガスが晴れると景色も楽しめた。もっと動ける人は、黒部五郎にさっさと向かってしまった。

台風情報によると、大分西側に進路が逸れた。直撃は免れそうであることが分かった。

昨日山荘に入った時点でテン泊の方がちらほら見えたが、朝になるとほぼいなくなっていた。山荘に避難したのか、そそくさと出て行ってしまったのか。午後から明日の午前にかけて台風が接近する予報だが、彼らの行動を知りたいと思った。

黒部五郎岳
これは、すごいことですよ。ちょうどコースタイム半分の4時間で帰ってきました。

午後、夕方になると雨もちらつく。各々停滞を楽しむ。
昨日からの前嶋の狂気的な人狼熱が面白かった。ほぼ毎日恐ろしい夜を開催していた。
しかし、彼の熱は今思うと、アンチ人狼が多いため1・2年の山行では人狼を開催することは困難であることから来る本能的なものだったのかもしれない。

定番の大富豪

ポップコーンお楽しみ



                 14日夜:ペンネ
皆飢えていて写真がない。1日2日の疲れか人狼のし過ぎかで前嶋らが驚異の食欲により7人前のペンネをご所望。もちろん平らげた。

ここでも高林の出汁が活躍。出汁があればジルなんて怖くない。ジルをさせてくださいと皆が懇願していた。

DAY3
大串欠席

今日の出来事は言わずもがな停滞ですが、いろいろ考えることがありました。
まず、大串の体調面について。明日も続くようならもう一度停滞もあり得るが、三俣山荘の位置が悪く、悪化した際にどこにもエスケープできないのが難点。かといって予定通り槍ヶ岳山荘まで行くのも酷。また台風の動向もわからず、明日行動できるかも。この時点では、とりあえず双六小屋までは行っておきたい。そして今後の予定としては、槍だけは取って、いつでも上高地に下山する判断ができるように行動する、で収まったと思います。この時点では不確定要素が多く、明日朝になってから考えることにした。

15日目終了。
(文:鈴木)
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16日:午前雨午後曇り時々雨
 懸念されていた大串の体調は比較的改善され、朝食も摂ることができ一安心。しかし、午前中は降雨が予想され、体調も万全でない事から14時頃出発目標で一時待機となった。

これでも回復しています

朝ご飯はカレーメシ
 
 待機中は各々好きなことをして過ごした。

爆睡梅田

トランプで和気あいあい

 トランプや読書、睡眠など思い思いのことをしているテントがある一方で筆者のテントでは着々と水たまりが形成されつつあった。かなり古いテントであったため、フライは一切撥水せず、雨は滴り落ちてきて床にも穴があるため至る所で浸水が発生していた。

濡れる奥津の小マット

汚い

 この状況も相まってテント内の士気は最悪状態。外に出るにもこの汚い水たまりを突破しなければならず、全員ふて寝を決め込んだ。
 幸い、午後になって雨も小康状態になったので14時30分頃に双六小屋に向けて出発をした。病み上がりがいることも考慮してペースを調節しつつ、日没に注意しながら行動をした。しかし、大串は息を切らしながらもペースを最大限まで上げつつ、食らいついてきた。正直、かなり驚かされた。恐らく本人も思うところがあったため、ついてきたのだろうがやはり今年の一年生は大きな可能性を秘めていると再認識させられた。

絶景が広がっているはず

ぐいぐい進みます

進みます

煽り顔

立派な双六小屋

 大串の頑張りもあって大幅な遅延もなく、無事に双六小屋に到着。お疲れ様でした。

幕営地も快適

 本来、双六小屋までのルートは双六岳を経由する予定だったが、短縮のため今回は取らなかった。そのため蓮容さんが荷物を全部デポしてピークハントすることを提案。一年の男子全員(大串除く)が参加していった。ただ、筆者を含めた上級生は体力の温存、景色が悪いことを理由に参加しなかった。上級生が率先して参加または企画すべきであったと若干の自省の念に駆られました。しかし、蓮容さんの驚異のペースに一人、また一人と脱落していき、最終的に残ったのは前嶋と堀のみであった...。

記念にパシャリ

夕飯は牛丼

 北岳ではやらかしによって食べられなかった牛丼が食べられて大満足の夕食であった。
なお、野郎どものDAY4の写真は撮り忘れました。残念。
(文:高林)
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17日:曇、小雨
夜明け

うっすらと明るくなる空に天気が良いことを祈りつつ出発

本来なら...?
曇模様の空にテンションは全然上がらないがそうも言ってられないので歩きます。
いまいち体調が治っていない大串君は今日もきついけど頑張ってくれてます。
とか言ってても
小雨なんだか曇の中なんだか分からない状態で本日も歩きます。

樅沢岳

樅沢岳2

何故か2つある樅沢岳...みたいな謎はおいといて
ちゃんと読図にも向き合いながら歩きます

くちゃい


晴れないねぇ


つかの間の晴れ間?


一瞬だけ雲が晴れ、綺麗な稜線が覗けたりもした。覗いた瞬間はこの後取る槍ヶ岳も想像して歓声が上がった。尚、一瞬だけ

天気良くはないけど、みんなちゃんと頑張ってます。
5日目で疲労もかなりでてるだろうけど、ついてくる1年生はほんとすごい
ここまできたら...あと少し

昨日頑張ったので、本日の行程は短め
折り返しも過ぎ、みんなの雰囲気も明るくなってきました。

先輩の落としたレーションに群がる後輩の図

最後の急登は地味にしんどかった
曇ってるせいで標高上がってるのか下がってるのか分からずテンションだだ下がり
そんなのも時折現れるライチョウに癒してもらいながらラストスパート

見、見、見えたぁ

やっと!やっと!!今回の夏合宿のメインディッシュ槍ヶ岳到着!!!
長かった~きつかった~景色見えなかった~台風やばかった~

テン場について荷物下ろしてやっと一息

槍は見えたり見えなかったり

時間もあったのでのんびり槍を取り行くことに



急なハシゴ場もクライミング大好きな1年ズには関係なし。びびってるのは高林だけ



日本第4位の槍ヶ岳到着。誰もが憧れる槍に登れてみんな大満足

下りの岩場、ハシゴ場もなんのその。途中でクラックだ~カチだって始めた前嶋、菅原達には上級生もニッコニコ

相変わらずの仲の良さ

槍が見れた瞬間に撮った!はず

1年ズ

    DAY5

明日の朝、日の出を槍で見るために今日はもうのんびり。テントで休みます。
そして始まるトランプ...かと思いきや、前嶋君の熱意もあり人狼が始まります。
嘘が苦手な高林、経験不足の増田、下手くそな有間…2回生には試練のときでした。(鈴木は得意)

唖然とする無理矢理巻き込まれた2年生


日!日が指している

女性陣です

みんな思い思いの時間を過ごしながら1日を終えます。

明日はどんな一日になるかな

(文:増田)
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18日:晴れ🌞
 一体何日ぶりの晴天だろう...。そんなことがよぎる程の晴天であった。満点の星空、爽快だった。

美しい以外に何と言おう

星空with槍ヶ岳

 槍ヶ岳山頂で朝日を拝みたいのでとっとと登りに取り掛かった。

山頂

その瞬間を待つ部員たち

槍ポーズ

ありがたや~

 素早く登りに取り掛かったおかげで混雑する前に山頂にたどり着けた。天気も上々、好調な滑り出しであった。


こんなところでも爽やかピース

パワーー



一年たちも大喜び

ありがたや~(二回目

蓮容さんwithサングラス

 本合宿中日にして10時間超の行動となかなか堪える行程。流石に疲れが出始め、足元もよくない区間なので慎重かつ素早い行動が求められる。この日は筆者がSLを担当したが久しぶりの晴天もあって、ペースを序盤から上げ過ぎてしまい隊列がかなり伸びてしまった。最後尾のメンバーの一部は駆け足になってしまっていたのでやや危険であった。後ろに再度気を配りつつ、ペースを調節しながら歩みを進めた。

個人的にお気に入りの一枚

名残惜しそうに眺める健心さん

やはり悪い

 事前のルート考証でも把握済みではあったものの、かなりの悪路であった。道は狭く、アップダウンが激しく、両側は完全に崖状態。滑落したらひとたまりもない。

 しかし、恐れていたことが起きてしまった。二年生一人が滑落してしまった。今回は不幸中の幸い、木に引っかかって何とか一命をとりとめたがあと少しずれていたら確実に命を落としていた。入部して1年半以上になるが今回の滑落が最も死に近かったと言っても過言ではない。直前にはその二年生の後ろにいた一年生が転倒し、危うく二人とも滑落するところだったが二年生の驚異の体幹で耐えるというインシデントも発生していた。このことによって気が動転していたために発生したとも言えた。再度全体に気を緩めないように注意を促した。全体のペースをコントロールしていた筆者自身も大いに猛省しなければならない重大事態であった。

滑落箇所

 その後は、慎重になりすぎて他の登山者とのすれ違いに苦戦してしまうこともあった。時に大胆に、時に冷静に判断する大切さを痛感した。

西岳

 種々のトラブルに遭遇しつつも何とか西岳到着。着々と歩みを進める。

ファイ!!

仲良し三人組

休憩中も楽しそう

蓮容さんが三人!?

大天井ヒュッテを横目にトラバース

 ここで団体さんから衝撃的な話を聞いた。この先に猿の集団がいて石を投げてきたとの話だった。この日は本当にトラブル続きだった。危険であるため蓮容さんが先導して下さった。


 実際に5,6匹ほどの猿がいた。絶対に目を合わせない、大きな音を立てないなどに留意して通過した。猿としてもわざと石を落としているのではなく、移動する際に不意に浮石を落としてしまっているような印象であった。ただ、落石は一度もなく平和に終わった。

無事、到着!

 なんやかんや色々トラブルは続いたものの全員生きて到着。

DAY6

 ここで再び蓮容さんからピークハントのお誘い。西天井岳へのお散歩であった。双六の時に若干後悔したので今回は筆者も参加することにした。しかし、早々に別の意味で後悔することになった。速い、とにかく速い。もはやお散歩なんていう生易しいものではなかった。純粋なランニングでだった。3000m近い高所であることも相まって酸素が全く取り込めず、ただひたすらにきつかった。ただ、一年生は楽しそうにランニングしていた。恐ろしや...。

笑顔の菅原



もう暫くはやらなくていい

ライチョウ

 帰りは意気消沈し、早歩きで帰路についたが途中、超至近距離までライチョウが接近してくるというラッキーイベントが発生した。

ダブルレインボー
 道中の不運を見かねた神様がこれでもかとラッキーなことが連続した。

雲がいい味出している

これもお気に入りの写真

思わず笑みがこぼれる

ピカ~

空の色が分かれるこの現象、何て言うんでしたっけ?

 トラブルはありつつも何とか無事終了。明日はもう下山。焼肉に心を躍らせながら就寝。
(文:高林)
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19日:晴れ
いよいよ最終日!計画段階ではなっっっっっっがって思ってたこの山行も今日でラストって思うとなかなか感慨深いですね

気持ちいいね

気持ちいいね、うん

もう、なんか

全部どうでも良くなるわ

気持ちいいぃぃぃ

夏山合宿始まって7日目。最初はきついことの方が良かったけど、その全てが報われる、そんな最高の稜線歩き。7日間頑張ってきて良かったなって多分みんな思ったと思う。


行き先も明るい

みんなできつかったこと、楽しかったことなんかも話しながら最後まで頑張ります。


人気ルートなだけあって人通りも多い

ライチョウもお出迎え

そんなこんなで燕山荘に到着。デポして燕岳を目指します。最後のピークって考えると登りもなんだかきつくなく感じてくるから不思議

ほんとにイルカだ

最後の登りもちゃんと登り切り、燕岳到着。計画通り全てのピークをちゃんと取り切ることができました。
充実した顔

いままで通って来た山が見える

山ポーズ

一息

ここでまたまた、蓮容さんからピークハントのお誘いが。北燕岳までのランニングだ。みんなの休憩時間を利用して行くらしい。今回はみんな満足していたのか他にいなくて、1人で走り出した蓮容さん。うん、相変わらずお強いですね。

しっかりハント

お疲れ様です

燕山荘からは1年生にSLやってもらいながら焼肉...もとい、下山口を目指します。
燕岳取った後のみんなの意識はすでに焼肉へ傾いていましたとさ。

スイカの誘惑

焼肉の幻覚

なんて親切な看板

焼肉

焼肉

お疲れ様でした
ほんとにね

無事に燕岳登山口に到着。12人、1人も欠けることなく全行程歩ききりました。ほんとーにお疲れ様。

これにて完結


SLけんしんさん

CL蓮容さん

CL,SLのお二方です。お疲れ様でした。ありがとうございます


DAY7
変化がある人もない人も

温泉につかって7日間の疲れを取ります

地上の飯 うまうま

風呂上がりにまさかの試練

風呂上がり、帰りにバスが激混みっていうアクシデントも乗り越え、松本に
焼肉の待ち時間を利用して反省会も行います。

反省会inサイゼリア

そしてお待ちかね!! 焼肉タ-イム!!

うまい

う、うまい

2回生は固まってました

しあわせの塊

金額もね、お察しください


焼肉の後は寝場所を求めてカラオケへ。7日間の後にも関わらず元気に歌うメンバー、眠気と戦うメンバー、夜の街に繰り出すメンバー…思い思いに過ごしてました。
(文:増田)
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20日:晴れ
さぁ帰ろうか
松本から静岡まで移動の日
しゅっぱ~つ

まぁお疲れだもんね

死屍累々

電車が空いてたのが救いでした。くっさいザックを背負ったむさ苦しい集団が電車に揺られております。うん、誰も近寄らないわな

お巡りさん、こいつです

この山行の間男子陣のひげの変化を記録したが、最も凄かったのはやっぱこの人。聞けば、痛すぎてお風呂で剃ることもできなかったとか。ドンマイ

車窓からの景色は最高


到着

昼時に静岡に着きそのまま解散。うちに帰るまでが遠足ですというが、山行も同じだよね。
みんな本当にお疲れ様でした。
(文:増田)

まとめ:
読者の皆様は、誰の記録が好みであっただろうか。
・細やかな内面描写が豊富で臨場感があり、意外にもかなりしっかり考えている鈴木。
 意外にも。
・語りかけるような優しい文と独特のテンポで癒しの有間。
 担当1日だけなのはもったいない!
・自虐を織り交ぜつつ、我が部の山行の実態をおもしろおかしく()紹介してくれ、
 反省点もしっかりと振り返っている高林。
・親しみやすい増田。私はとても好き。

それぞれが色んな思いを抱きながら、計画完遂に向けみんなで団結し動くことができた素晴らしい夏合宿であったと思う。

ここでは今回参加したメンバーの感想を載せる。

有間 
まず、夏合宿を終えて、本当にやり遂げたという達成感に満たされていた。普段より重いザック、台風の接近、初めての長期合宿、体調不良者がでる、など不安要素が多かったが、当初の予定通り中房温泉バス停に下山することができて、信じられない気持ちだった。
今回の山行で、計画段階で足りなかったこと(エスケープルートの吟味や、荷物の重さ、部員の体力・体調を考慮した行程計画)と、遂行する力と意思の弱さに気づかされた。どうしても安全な方へと考えがシフトしていくが、これは自分の知識、経験の少なさからだと思った。久々に先輩と間近で行動したが、判断力や考え方、事前の準備や、当日の情報収集など、やはり勉強になることばかりだったし、自分たちとの差を感じた。後輩の気づきも、新鮮で刺激になった。天候判断や、小屋や地形図の事前の下調べ、部員のアクシデントへの柔軟な対応、など、きちんと知識を持っていれば、自信をもって前向きな判断ができるようになると思い、自分に足りない部分はここだなと感じた。
景色は、後半特に最高だった。北アルプスは、本当に魅力ある山々で、結果として五日間も山に浸ることができて良かった。燕岳に行ってみたかったので、行けて満足した。もう一回行きたい。今後も多様な山域に行き、多くの違った経験をしたいので、今回の熱い合宿での気づき、山への気持ちを忘れず、活かしていきたい。

増田
全員でこの山行を乗り切ることができて良かった。CLをのぞく全員が初めての長期山行であること、台風の接近、事前合宿をきちんと遂行できていなかったこと等、不安要素がどうしても多い中で燕まで取りきることができたのは先輩方がいたおかげだと心の底から感じた。また、体調不良者が出るというアクシデントがあり、対処やエスケープルートの情報が不足していたという、長期山行で注意しなければならないことを今回思い知った。そういったときに、安全、安全な判断になるのはいいが、最後まで諦めず、可能性を探り続けることが今回の山行では僕らに欠けていたように思う。行けるかどうかの判断は個人の力量によるところも大きいが、それでも行けるかどうか、可能性はあるのか、自身の経験、知識から判断をしていくようにしたい。アクシデントに対処する力が弱いと感じたので、山行中にもっと考え、自分が対処できることを増やしていくことを今後の目標にする。今後、そういった知識や経験をもっと積んでいくように意識していきたい。
最後の方の景色も良く、全体的に満足した山行でした。やっぱ稜線歩くの好きなんで長期の山行は好きですね。

高林
とにかく全員無事に帰れて良かったです。台風が接近する中での山行は初めてで天候判断などシビアな検討をすることが多く、緊張する場面も多々あったもののそこから得られた学びも沢山ありました。これらの得られたことをこれからの普段の山行にも活かしていきたいです。

鈴木
不安が多い山行だった。前夜のパッキングの時点から分かるザックの重さが今回の疲労の要因であることは間違いない。反省点として、無駄をそぎ落としたつもりだったが、初めての長期合宿、かつ台風接近による悪天候の懸念から防寒着、着替えを多く持ってきてしまったのが一つのミスであると感じる。実際着替えは1日分で済み、防寒着も濡れることがなかったので替えは1つで十分だった。しかし、これは運よくずぶ濡れを避けられたからであるとも言え、やはり手っ取り早い方法はまず第一に体力をつけることであると実感した。防寒着を増やした分、逆に行動食をかなり軽量化したが、停滞中は動くことがなくばくばくレーションを消費してしまい、枯渇する恐れがあった。今後は停滞中のレーション消費について考慮していきたい。
体力面では自分のキャパを知れる重要な山行になった。今後参考にしていきたい。
知識面についても実りある山行だった。体調不良者が出る山行は初めてであり、対処法だとか、エスケープルートの事前準備不足を痛感した。台風などによる天候判断も自分にはできないことも多く、今回の山行では先輩方がいなければ完遂できていなかっただろうと感じた場面がいくつかあった。1人1人の知識と行動力を底上げしていく必要性を大きく見直す山行であった。
景色は最高、ライチョウも沢山見れて満足。山の風を感じれて良かった。

普段とは違う長期合宿で行く前は不安もあったけれど、停滞中のカードゲーム、槍ヶ岳からの展望、トレラン、後半の晴れた景色など満足できる合宿でした。その中で命に関わるミスなど色々な反省・発見が見つかった合宿でもありました。今後は多くの山を登り経験を積んで、余裕のある山登りをします。

大串
改めて自分の体力不足を痛感した山行だった。一応計画通りに燕岳まで行けたものの、いくつかスルーしてしまったピークもあったし、体調不良のため滅多に行けない北アルプスを十分に楽しみきれなかった。トレーニングや山行を重ねて体を鍛え、2度と体調を崩さないようにしたい。

松田
山頂からの景色や動植物、変化する登山道など山歩きの楽しさを存分に感じる事ができた山行でした。また、憧れを持っていた槍ヶ岳に登れたことも嬉しかったです。同時に自分の歩行技術の至らなさを何度も痛感する機会にもなったので、先輩方の歩き方を見習いながら、山をより楽しめるように体力作りを頑張っていきたいです。

菅原
初の長期山行で不安要素もあったが、北アのくっきりとした稜線が好きだと感じたし北アを歩けたこと槍ヶ岳を取れたことが嬉しかった。天気だったりルートだったり不足している部分も浮き彫りになったし体力があればもっと精神的にも余裕があったのでは感じたので今後の課題にしたいと思う。

前嶋
台風の接近や1日目の急登など出発前は不安要素がありましたが、停滞日なども含めてとても楽しい夏合宿でした。 特に大天井岳から見る日の出が とても幻想的で、山岳部に入って良かったなと思いました。

梅田
まずは憧れだった槍ヶ岳に登頂し、全員で無事に帰ることができて良かった。
槍ヶ岳や大天井岳の山頂、稜線上からの景色も美しくルートを変えて何回でも行きたいと思える山だった。特に大天井岳から見た朝日は素晴らしく次に行く時は必ずルートに入れたい。しかし、反省点も多くあった。特に私は当日に遅刻してしまい、全体に迷惑をかけてしまった。これからは事前の準備を早めに終わらしてもう遅刻をしないよう心がける。また、計画を立てる段階で自分が積極的ではなかったため、次回はもっと自分で考えアイデアを出していきたい。

増地
1、2年生はコロナ、3年生は自分の怪我により行えなかった夏合宿を完遂できとても嬉しい。1年生のモチベーションの高さ、上級生による綿密な準備が今山行の成功要因ではないかと思う。食料計画、各小屋とルート情報の収集に2年生は非常に積極的に動いてくれた。また天候判断に関しては全体的に最善を尽くせたと思っている(例えば4日目の双六小屋までの移動は雨が完全に止むとされた午後から行うこととしたが、もし午前中に出発していたら全員ずぶ濡れで、体調不良者が多かったパーティの翌日の行動に確実に影響していただろう)。天候と発雷確率を考慮しながら分単位で行動指針を決定し、その指針に沿って全体の休憩やテント撤収等も迅速に行えていたと思う。一方で反省点もある。今回はエスケープルートを竹村新道と新穂高温泉の2つに設定していた。しかし山行中は槍ヶ岳〜上高地へエスケープするルートも候補に上がっていた為、そのルートをエスケープとして設定していなかったのはまずかった。また、東鎌尾根〜ヒュッテ西岳区間で3人ものヒヤリハットが起こったことは大きな反省点であり、長期山行における全体の”流れ”のようなものを感じた瞬間であった。あの区間では確実に”悪い流れ”がきていたし独特な(悪い意味での)緊張感がパーティにあったと思う。こうした流れを管理するのは人数が多いほどやりづらい為12人パーティで山行することの難しさを実感した。一方で少しでも流れを変えようと意識的な声かけを行うこともリーダー層の役割であり、そうした部分が自分に足りていなかったのではないかと反省している。何はともあれ、みんなと行けてよかった。

蓮容
今回の山行は、様々なトラブルを乗り越えながら無事成功させることができた。
来年以降の活動は今年の経験をもとに順調な計画立案、実施ができてくるであろうし、肩の荷が降りたような安心感がある。
本山行を行うにあたり一番重視していたのは、自分たちの既知の世界で遊んで満足しているのではなく、やりたいことを自分たちで計画し、完遂するという経験を積んでほしいというものがあった。
ここ数年、コロナでの活動の制限や上級生の層の薄さに起因し、過去の活動に比べるとおもしろみが減っている現状があった。もちろん、普通の登山も楽しいし、順番に経験を積んでいく中で必須のものではある。しかし、このままでは・・・


~1500字を越える長文のため、中略~


・・・・・。楽しそうなことには挑んでいく。そんなおもしろさが山岳部には存在し、また合宿おいてその姿勢がいかに有効であるかの双方を理解できた山行だったと思う。
なんだかんだ言いましたが、自身が1年生の時以来の夏合宿というものを後輩達に無事継承できたというのは、素直に嬉しいことです。入部してきてくれてありがとう。
それに、人生初の長期合宿を自分たちで組み上げ完遂した後輩たちは本当によく頑張ってくれたと思います。
大したことない先輩が偉そうにいえたことではないですが、どんな状況でも常に新たな遊びと可能性を追い求め広げていける。そんな自由で強い集団になってくれると嬉しいです。



(本文:2年生一同 感想:夏合宿メンバー一同)