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2024年12月6日金曜日

1年生山行 鳳凰三山

日時:11月23日(土)~11月24日(日)

メンバー:CL鈴木(大),SL中村

行程:
23日:静岡=夜叉神峠登⼭⼝駐⾞場−夜叉神峠−苺平−南御室⼩屋
24日:南御室⼩屋−薬師岳−観⾳岳−⾚抜沢ノ頭−地蔵々岳−⾚抜沢ノ頭−観⾳岳
−薬師岳−南御室⼩屋−夜叉神峠−夜叉神峠登⼭⼝駐⾞場=静岡

記録:
同期山行は静大山岳部では伝統となっているらしく、先輩方からも行くことを勧められたので少し遅いシーズンとなったが、1年生2人で山に入ることにした。どの山に登るかは少し迷ったが、2年生の先輩らが1年の時に同期山行で行った鳳凰三山に僕らも挑戦してみることにした。

23日
今回の山行では僕らが運転できないので、2年生の前嶋さんと菅原さんにお願いして登山口まで連れて行ってもらうことになっていた。朝部室へ着くと先輩らがウキウキでクライミングの準備をしていた。僕らは2人にしては多い共装を2等分してザックに無理やり詰め込む。やけに重いなと思って計ってみるとなんと2人とも20キロもあった。共装が重いのもあるが、食料を豪華にしたせいだろう。夜叉神峠の駐車場についたら、冬靴を履いて2人にお礼を言って出発した。先輩がいない自由な山行という高揚感と、すべてが自分らの責任になる緊張感の2つが混ざり合って変な感じがする。最初は少し緊張が勝っていたが、次第に緊張がほぐれ、楽しくなっていった。

行ってきます

最初の夜叉神峠までの登りは、寒かったのでとりあえずとばして登った。後から確認したら150%出ていたので素晴らしい滑り出し。読図も所々はさみながら、べらべらしゃべりながら登っていく。ちょうど熱くなるくらいで夜叉神峠に着いた。着くと目の前に数か月前に歩荷ボランティアで登った北岳が大きく構えている。しかも雪が降り積もっていた。雪景色の北岳に感動しつつも雪大丈夫かなと思った。

10秒タイマーで撮りました

ここからはひたすらテン場まで尾根沿いに登っていくだけである。今日の行程は短いので、ゆっくり登っていく。途中、何となく切りのいい場所で休憩を取ろうとして峠で休憩を取ったのだが、風が強くてさっきまで暑かったのが一気に冷えて寒くなってしまった。テン場までもうすぐの苺平辺りから雪が始まって、テン場に着く頃には1~2cmの積雪になっていた。テン場に着いたら寒いのでテントを張って中に入る。時刻は12時で特に夕飯まですることもないので、豪華に昼寝をかます。

共装のコーラを冷やす

起きたら3時くらいだったので少し早いが夕飯を作り始める。今日はキムチうどん鍋だ。うどんを何故か6玉持ってきたので、どんどん食べていく。キンキンに冷えたコーラもうまい。最後のほうは苦しくなりながらもなんとか食べきった。

コーラめっちゃうまかったです

実は夕飯を作っているときに事件があった。夕飯を作っているときに水を沸かしていると外から「熊だー」と聞こえてきて、しかも鳴き声みたいなのも聞こえてきたから驚いて2人ともしばらく固まっていた。しばらくして恐る恐る外に出てみて近くの人に聞いてみたら、身内で小太りの人のことを熊と言ってからかっていただけだったらしい。本物の熊じゃなくてよかったが、マジで死ぬかと思った。後から聞いてみたら大樹は鍋の熱湯をぶっかけようと思ってたらしい。夕飯の後は早めの就寝となったが、昼寝のせいで寝られない。仕方なく2人で雑談でもして時間をつぶした。いよいよ眠くなってきたときに何故かどこかのテントで宴会が始まった。宴会は9時くらいまで続き、非常に迷惑だった。翌朝、3時半に起床してラーメンを食べる。トッピングのメンマがめっちゃ美味かった。寒すぎて出発したくないので、どうせ巻けるだろうと出発を30分遅らせて5時に出発した。

動かないと寒い

昨日と同様、寒いので稜線までクソ飛ばして歩いた。砂払いに着いて、雪で滑りそうな箇所があったのでチェーンスパイクを装着した。しばらくして薬師岳に着いて、間もなく観音岳
に着いた。先輩らの意思を受け継いで、山頂でスクワットをして温まる。

ちょうど日の出くらいで登頂

ここからは地蔵岳に行くために結構降りて登り返しだが、結構アップダウンがあるように見えて2人とも一気にテンションが下がった。ここからは結構雪が積もっていてチェーンスパイクが無かったらここで引き返していただろう。地蔵岳の登り返しで大樹がシャリバテを起こしてペースダウン。あと少しなので何とか引っ張る。地蔵岳に着いたのでオベリスクを行けるところまで登ることにした。結局一番上の大きな岩の基部まで行くことができた。

高度感があって楽しい

ここで行程の半分なので、SLを大樹に交代する。帰りの登り返しは斜度がゆるいからなのか、意外と楽だった。雪の上を歩いていると、サクサクしていて歩くのが楽しい。

気がついたら結構積もってた

観音岳からはほとんど下りしかないので、サクサク降りていく。テン場に着いたのが11時過ぎだった。迎えまでかなり時間的に余裕があるので、ゆっくり撤収してだらだら下山していくこととする。ゆっくり降りようとしてもやっぱり早く降りてしまう。うまいことたくさん休憩をとって、3時半くらいに下山した。親指に馬鹿でかい水ぶくれができていた。

まとめ:
今回の山行は同期山行でいつもと全く違う山行だったが、とても楽しい山行だった。先輩がいないのでとても気楽だし、自分たちで行動を決められるし、いつもは出ないような話がいっぱい出た。僕らの代は2人しかいなくて1つ上の先輩らは6人と大勢で、僕の中で何となく同期がたくさんいるのに憧れていた。だが、今回の山行を通して意外と2人でもいいなと思った。機会があればまた2人でどこかの山に行きたいと思う。

(文:中村)

2024年11月24日日曜日

2024/11/23~11/24 南アルプス深南部 丸盆岳

日時:11月23日(土)~11月24日(日)

メンバー:CL梅田,SL堀,大串

行程:
23日:静岡=麻布山登山口(7:30)ー麻布山(9:10)ー前黒法師山(9:50)ーバラ谷の頭(11:30)ー黒法師岳(12:40)ー丸盆岳(14:00)ーバラ谷の頭(16:00)
24日:バラ谷の頭(7:45)ー麻布山(10:00)ー麻布山登山口(11:15)=静岡

記録:
不動岳の山行を私用で休んだため、笹薮でのテント泊をすることができなかった。しかしどーしても深南部のあの稜線で一泊したい!ということで深南部に行きたそうな堀と二つ返事でOKしてくれそうないると心強い梅田に声をかけ、前々から行ってみたかったバラ谷の頭に行くことにした。丸盆岳はおまけ。山岳部にあるまじき発想である。

23日
3時に部室集合。梅田6分遅刻。
麻布山登山口までは細い部分はあったがえらく道がきれいで、駐車場にも車が十台近く停まっていた。事前に調べていたわけではないが、戸中川林道の方から入る計画ならこうはいかなかったはず。ラッキー。

山日和

麻布山までは整備がかなり行き届いていた。整備されているが故の階段がきっつい。梅田に水の量を聞いたところ、8Lと答えが返ってきてビックリ。計画の4Lでは少ないからという事らしいが、じゃあ6Lでいいじゃんと思った。多分彼はリットルではなくガロンの世界で生きている。

麻布山に着いたが山頂標識が見えない。探すのも面倒だったため山頂には帰りに寄ることにして先に進んだ。


こんな看板が麻布山から前黒法師山への下りにあったため身構えたが、ピンクテープとご丁寧に下りの階段まで用意されていた。階段は戸中山に着く前に無くなったが、今回の山行ピンクテープと踏み跡が途切れることはなく、ルーファイに困ることがなかった。楽できて嬉しいような物足りないような。

前黒法師山までの登り、急に堀が速くなった。まずい離される!と思いながら一生懸命位食らいつく。なんとか山頂まではもった。山頂での休憩中に堀に速かったと文句を垂れたところ、梅田はそんなこと無いと言う。真相は闇の中。

座ったら丸太がへし折れた

名前を前黒法師岳だと思っていたので写真を見てあれ?と思い調べてみると、前黒法師岳はまた別の場所にあった。どちらの山も前と呼ぶにはずいぶん離れているような気がする。他に前のつく山は前常念岳くらいしか思い浮かばないが、あそこは地図で見ても距離感的にも常念岳の一つ手前って感じがするし...。うーんわからん。

前黒法師山からはしばらく下りと平坦で楽だったが登りが始まるとずっと辛かった。足が上がらない。だんだん遠ざかっていく堀の背中、後ろからの視線が痛い。バラ谷の頭に着くころにはもうボロボロで、デポができることに安堵していた。ちょいとペースが速いだけで登り自体は普通だった。


荷物を軽くしてふたたび出発!霜が降りていて嫌な下りだなーと思っていると、前で堀が尻セードを繰り出した。ずざざざざと滑っていく堀を見て真似してみるとおお、進む進む。楽しかったので下りは試せそうな場所で笹セードをひたすら試していた。

登りは笹の丈が高く大変だった。しかし手がかりになるのがありがたい。

前が見えねェ

久々のおだんご

黒法師岳からの下りは霜がさらに多い。地面からにょろにょろした霜がたくさん生えていた。さらに樹氷ができかけていて綺麗で、さっきまでとはまるで別の世界にいるみたいだ。ガレていて転んだら下まで転がっていきそうだったので慎重に下っていく。

無事下ることができたが、何の変哲もない、ちょっと泥でヌルっとした登りで足を滑らせ、梅田に後ろ蹴りをかましてしまった。すまんかった。


カモシカ平にはテントが1張張ってあった。というか張ってあるテントを見て丸盆岳の手前にカモシカ平があることを思い出した。軽くショックを受けた。のんびりしている暇はなかったので今回は足を止めなかったが、またいつか行こうと思う。

丸盆岳に到着。疲れた。山が見渡せるが不動岳以外はどれがどの山かさっぱりわからない。奥の方の山は雪が積もっていて、冬の訪れを感じた。せっかくなので鎌崩の様子を見てから帰った。

実は反対側は曇り

いいねーないでるねー

丸盆岳からの下りは笹セードがたくさんできて面白かった。カモシカ平を通過していたところ、テント泊をする方に「楽しんでたね!」と言われ、若干恥ずかしかった。

嬉々として滑る大串、頑なに滑らない梅田

バラ谷の頭までの途中、カモシカ平に泊まるグループとすれ違った。麻布山からそうだったのだが、夏の南アルプスほどではないもののやけに人が多い。何組かとすれ違ったりバラ谷の頭で出会ったりした。

バラ谷に戻ってくると、先客が。どうやら貸し切りにはならないようだ。せっかく天気もいいし外で鍋をやろうとしたが、鍋も体も全く温まらないので、結局テント内に逃げた。11月下旬に外は厳しいか。


今日の晩御飯はキムチ鍋。辛いのが苦手な人がいるので部の山行ではキムチ鍋を食べることができない、という事で決まった。3人しかいないからと贅沢をし、豚肉に加え今回は魚も用意!切り身を持ってきただけなのでぐつぐつ煮ているうちに崩れてどこに行ったがわからなくなり、魚のうまみも辛さに埋もれてどこかに消えたが、いつもより具沢山な鍋を食べているという気分だけで普段より五割増しでうまかった。

食後にはケーキを用意。少し早いが梅田の誕生日を祝った。

明日の行程は5時間程度、今日来た道を下りるだけと行程に余裕がある。明日は5時起床6時発にして、今日の夜は夜更かしをしようなんて話をしていたが、実際夜になってみるとあまりそんな元気はないようだ。時間は午後6時20分。すでに会話は少ない。まだ寝ないけど寒いからとシュラフを出した後、梅田はクイックにいびきをかいて寝始めた。堀はまだ起きていてスマホをいじってたため、私もしばらくネットサーフィンにしゃれこむかとぼんやりスマホを見ていた。

ふと気が付くと7時半になっていた。どうやら寝落ちしていたらしい。こりゃいかんと急いで歯を磨いて用を足し寝た。ちらっと横を見るといつの間に堀も寝ていたようだ。

24日
なんとなく目を覚まし時計を見ると午前2時過ぎ。外はシャカシャカと音がする。笹が風で揺れているのか、シュラフってこんなにあったかくなるんだ、と考えながらまどろんでいた。

─────────

目が覚めた。どうやらあの後すぐに寝たらしい。しかし疲れているおかげかよく眠れたな、と明るくなったテント内をぼーっと眺めていた。

うん...?明るい?

腕時計は6時30分を指していた。

跳ね起きると堀も体を起こしているのが見える。真ん中でぐっすり寝ている男をたたき起こした。みんなで仲良く寝坊した。1時間30分で済んだのが不幸中の幸いだった。

テントに何かがくっついているのが陰で見える。霜かと思ったらうっすらと雪が積もっていた。昨日歩いた稜線も白色になっている。ゆうべバラ谷の頭に登ってきた人たち曰く、22日は強風だったらしい。いいタイミングで丸盆をとれた。今回やたら運に恵まれている。

朝ごはんは味噌ラーメン。昨日のキムチ鍋の汚れのおかげでうっすらキムチ風味。いそいそと食べて撤収した。

11時間寝てスッキリ!

麻布山の山頂は帰りはすんなり見つかった。行きの時は木の陰にうまいこと隠れて見えなくなっていたみたい。

全員スラっとした体形に

登りではあんなに恨めしかった階段も下りではすいすい歩けてありがたく感じる。なんか速ぇなあと思いながら下山した。

まとめ:
個人山行でよかった………
(文:大串)

2024年11月3日日曜日

2024/11/3-4 深南部 風イラズ 大無間

日時:11月3日(日)~11月4日(月)

メンバー:CL増田,SL高林,有間,大串,梅田,前嶋,鈴木(大),松田,堀,中村

行程:
3日:静岡=栗代山登山口-大小屋戸山-尾栗峠-抜ヶ谷山-幕営地
4日:幕営地-風イラズ-前無間山-大無間山-前無間山-風イラズ-抜ヶ谷山-尾栗峠-大小屋戸山-栗代山登山口=静岡

記録:
3日:小雨

 本来であれば2年前の大無間周回のリベンジの予定だったが天候の関係で2泊3日は難しいという判断になり、大無間ピストンに変更となった。正直、かなり楽しみにしていたため残念ではあるが仕方ない。


スタート

 天候はあいにくの雨。ただ、文句を言っていても仕方ないのでとっとと歩みを進める。



ブレる二人

 栗代山の山頂標識がまさかの枝にぶら下がっている方式で驚いた。多分次回来るときには無くなっていると思う。


ガンガン登ります



森の妖精さん

 バリエーションルートにしては全体的に踏み跡がかなり明瞭で少し拍子抜けしてしまった。そんなこんなで大きなトラブルもなく、一日目は終了し、抜ヶ谷山を通過した直後の1621m付近で幕営した。

4日:晴れ


 翌日は打って変わって快晴となった。


段々と冬の空に近づいている


ほんの少し冷や冷や

 大無間に近づくに従って若干道が悪くなり、ペースにも陰りが見え始め、大無間を取るか否かで少し話し合いをした。最終的にペースを気合で上げれば取れるという判断になり、取りに行くことに。


皆さんは読めるかな?


守りたいこの笑顔


若干みんな疲れている


皆さんは読めるかな?Part 2


60点の笑顔


紅葉もようやく見頃です

 何とか大無間も取れて、無事下山...。とはならず、ここからが本山行における最大の核心となった。下山は栗代山を取らずに、登山道の下を通る林道を使う計画であった。しかし、この林道までのアプローチがかなり悪い。倒木や枝が多く、足が取られかなり通過に難儀した。


まだマシなところ

 林道に着くまでにかなりの時間を要してしまい、合流する頃にはあたりはかなり暗くなってしまっていた。後は林道をただ歩いていくだけと考えていた。途中で林道が崩壊していたのだった。林道が崩壊した地点の近くには梯子が設置されていた。事前の下調べが甘く、この梯子を使えば、いずれ林道に復帰できると安易に考えてしまった。いざ、登ってみるとスーパー激悪トラバースをする羽目に。眼下には真っ暗な谷が広がっており、足を滑らしたら恐らく無事では済まないであろうことが容易に想像できた。


スーパー激悪トラバース

 しかも、途中で頼りとなっていたロープが無くなり、完全に進路が分からなくなってしまった。ここで増田は尾根を気合で直登して上に何かないか探しに行った。すると、運よく別のトラバース道に合流できた。このあたりで、梯子のかなり手前に階段が設置されていることを思い出し、どうにかして元来たトラバースを戻り、階段を上ってみた。最終的に増田と合流できた。


真っ暗です

まとめ:
 そんなトラブルもありつつ、何とか下山。行動時間は驚異の14時間となってしまった。今回のダメだった点はリサーチ不足に尽きる。この林道に関する情報は完全に見落とされていた。一歩間違えたら遭難などの最悪の事態もあり得る状況であったと言える。今回のようなことは新南部などのマイナー山域に入山する際にはついて回るものだと言える。今後はこのようなことがないように注意していきたい。

(文:高林)







2024年10月14日月曜日

2024/10/12~10/14 南アルプス深南部 中ノ尾根山 周回

日時:10月12日(土)~10月14日(月)

メンバー:CL菅原,SL堀,梅田,大串,前嶋,松田

行程:
12日:静岡=朝日山登山口(9:00)-朝日山(10:40)-平森山(12:10)-白倉山(13:00)-笠松山(14:20)
13日:笠松山(6:00)ー三又山(7:00)ー鶏冠山南峰(8:50)ー三又山(10:40)ー中ノ尾根山(11:30)ー幕営地(13:00)
14日:幕営地(6:00)ー中ノ尾根山登山口(7:00)=静岡

記録:
3連休は山に行こう!2年生は悪天候などにより去年全く楽しめなかった深南部へ行くことに。林道含め合計18時間のため2日で済むが、今回は時間を贅沢に使い3日間ののんびり山行だ。


12日
2時30分に部室に集合。
4時間ほどかけて林道に着いた。途中国道152号線の秋葉トンネルが工事していて迂回させられたが、そこ以外は特に通れない場所もなく林道までは行けた。
しかし林道がいよいよ舗装路でなくなってからは大変だった。道は狭いし石がごろごろしているしでなかなか進まない。多分歩いた方が早いまであった。
結局、先が通れるか不安になったため途中の草っぱらに車を停めて小一時間歩いた。
車が通れないレベルで崩壊している部分は無かったし、ゲート付近はかなり道がよかったので車でも行けるだろうが、不安がある場合、レンタカーで来ている場合はあきらめて歩こう。

林道を嫌々歩いてたらゲートにたどり着いた図

そんなこんなで登山口に着くころには9時になっていた。

ちっともわくわくしない登山口

登り始めてから1時間くらいは踏み跡もピンクテープもあったのでそれを辿っていたがじきにどれが踏み跡なのかわからなくなり...はっきりしている尾根でもないためコンパスを頂上に合わせてまっすぐ登った。なんかジグザグ登らされてるけど角度が甘いせいかつづら折りじゃなくて直登になってないか...?

2時間程で旭山...ではなく朝日山に到着。山行が久々だったので山頂まで近くて助かった。
YAMAPでは山頂は1667mで写真を撮ったのは分岐になっているのだがどれが正しいんだろうか。やっぱ高い方かな。

看板がたくさんあった

稜線にあがってしまえば今日はもうイージーゲーム。気持ちのいいお天気の中、ほぼ平坦な道のりを歩いてゆく。足元がふかふかで気持ちいい。
特に何か起こるでもなく平森山に到着。お昼時というのもありつい横になってしまった。

看板がいくつかあった

ぐだぐだタイム

ここらから笹が地面に現れ始める。地面が見えないから根っこにつまづくなどしていた。そのほかに書くことも無いまま白倉山に到着。看板の数字が減っていることに気づいた。

ちょっと狭かったんだっけ

左と右の写真には間違いが10か所隠れてるよ!

気が付けば笠松山に到着。ここが一日目の幕営地。十分広かったけど意外と木が邪魔で6人用テントを張れるような大きいスペースは少なかった。山の頂上にテントを張れるのは気分がいい。

看板が何個かあった

なんと堀が山で演奏するためにハーモニカを持ってきていた。練習中のためスムーズな演奏ではなかったが、人気のない山でハーモニカとは、趣があって大変よろしい。自分も何か楽器を持っていきたくなる。晩ごはんまでの時間、睡眠不足だったのか誰も喋らない。笠松山山頂には途切れ途切れのカントリーロードだけが流れていた。

晩ごはんはいろいろ適当鍋だ。量が人数に対して若干足りなかったし、色どりをよくするために入れるはずだった人参を忘れてきたし、餅も予定していた量よりなんか少ない。味はおいしかった。

13日
4時半起床。6時出発に設定してあるのでまったり朝ごはんを食べのんびりテントを撤収。朝ごはんはうどんだった。ヒガシマルうどんスープって初めて食べたけどだしか醤油か何かの味がしておいしい。少し高くつくけれど朝ごはんの麺類の中では一番好きかもしれない。

日が昇るころ出発。

まぶしい笑顔

2日目のSLは私。バリエーションのSLは初めてだったため緊張していたが、稜線をそのまま歩けば迷うことはない上、踏み跡もはっきりしているため案外すんなりいくかもな、と思っていた。しかし踏み跡に素直についていって尾根を直登したらでかい木の隙間に突っ込む羽目になったり、踏み跡がトラバース状に登っていたのでそれについていって尾根上に上がったら歩きやすそうな道があったりと、トラバースと直登の二択ではずれを引いてばっかりだった。

トラブルが起こることはなく三又山に到着。なるほど確かに三又だ。
ここから鶏冠山はピストンで行くことになるため、荷物をデポしていった。
YAMAPでは熟練者向けルートと脅し文句が書かれていたが、稜線上なので変な道迷いはしない。広い尾根なら歩く場所が分かりにくくなるが、細くなってしまえなんてことない普通の登山道だった。

しばらく進んでいくと目の前が見たことない緑色をしていた。
これは...!笹薮じゃないか!天気が良かったので鮮やかな黄緑色が稜線上に広がっている。ゴルフ場みたいだ。去年見ることが敵わなかった景色を見られて大興奮。ワシャワシャが新鮮だった。

笹薮のことをゴルフ場と呼ぶの、現実の景色をCGみたいとたとえているようで嫌だな...。

天気いいな

2194mのピークを過ぎた後あたりだろうか、梅田がアタックザックのチャックを開けたまま歩いていたことが発覚。カッパの下(もっと言い方があるだろう)をどこかに落としてしまった。見つからなかったので帰り道に改めて探すことにした。

鶏冠山南峰の少し手前、これまではそれなりに歩きやすかったのだが、急に登りのテイストが変わった。1mくらいの高さの岩などを上らせにかかってくる。これ、クライムダウンして下りるの?と不安になった。


鶏冠山南峰には着いたが、そんなことがあったため怖気づいてしまい、鶏冠山に行かずにそのまま戻ることに。時間にゆとりあるのだから行けばよかったな、と記録を書いていて思った。ちなみに登りで不安になった箇所は回り道があったためすんなり降りてくることができた。がっかりだ。


行きで失くした梅田のカッパを探す。笹薮の中をワシャワシャしながら10分弱探していたが結局踏み跡の上に落ちていた。見つかってよかったね。
あっさり三又山に帰ってこれた。

ランタン充電中

西俣沢の頭を越えるといよいよ正面に中ノ尾根山が見えてくる。三又の南に西俣?

すごい色してんな

ちょっとしたザレ場を越えていよいよ中ノ尾根山の登りへ!踏み跡があったためそれを頼りに登ったのだが...ものの5分で踏み跡を見失ってしまった。笹が育って踏み跡を埋めたのか?単純にルーファイが下手だったんだと思う。コンパスの方向、というより上に行けば頂上には着くのでひたすら真っすぐ登った。途中木が倒れている場所を突っ切ったりと、後続がなかなか歩きにくいルートを通ってしまったため反省。てっぺんにたどり着くころには、最初感動していた笹薮にも若干飽き始めていた。

看板がたくさんあった

中ノ尾根山からの下りは邪魔だった木もまばらになり、広い稜線が広がっている。笹セードってやつをやるのにちょうどいいのではないか?と試させてみたが思いのほか滑らない。自分でも試してみたが難しい。さすがに傾斜が緩すぎたか。

笹セードに挑戦

稜線から下山路への分岐を探してみたのだが、なかなか見つからない。不安になり相談した結果、道なき道を下山路のある尾根にぶつかるまで突っ切ることに。トラバースで進むことになったのだが藪の中をトラバースするのが結構難しかった。あこがれだった笹薮は鬱陶しい存在と化していた。菅原の読図が冴えていたため、下山路の踏み跡に合流することができた、のはいいものの、ここでひと騒動。

予定では稜線上、分岐手前の幕営適地で泊まる予定だったのだが、分岐から少し下りた場所に合流した。実は三又山のあたりから、明日の行動時間を短くするために少しでも下ろうという派閥とせっかくだから笹薮の稜線にテントを張りたいという派閥に分かれてたため、このまま下りるか、登り返すか、揉め始めてしまった。揉めにもめた結果、CLの権限で下山が決定。涙を呑んでその議決を受け入れた。

ふと、木の切れ端が落ちてるなと思って拾ったら、モナドじゃないか!あまりにもそっくりだったので拾って持って帰った。

ゼノブレイド 深南部エディション

結局、幕営地はかぶと岩から10分ほど下ったよくわからない場所になった。時間はたっぷりあるので、昼寝をする、おしゃべりをする、TRPGのルールブックを読む...と、思い思いの時間を過ごしていた。晩ごはんはカレーメシ。トッピングのチーズがいいね。

14日
塩ラーメンを食べさあ出発!名残惜しいが深南部ともお別れ。モナドは下まで持ってったってしょうがないので幕営地に刺しておいた。下りは登りより迷いやすいから気を引き締めて...


終わった。まさか1時間で林道まで出てこられるとは。普通に登山道があるじゃないか。


ここから車まで2時間半林道を歩くのでした。

太陽に照らされる山々がきれい
完  
まとめ:
本合宿以来の山行、おまけに風邪気味とコンディションがあまりよくなかったため、行程に救われた。分岐を探すあたりで読図とルーファイがしっかりしていれば稜線でテントを張ることもできただろうと思うと、鶏冠山の件を含め、悔しさの残る山行にはなったが、去年行きたかったけど行けなかった笹薮を最高の天気の中楽しむことができたし、よしとしよう。
(文:大串)