2019年2月3日日曜日

2018年11月16・17日 深南部 六呂場山~不動岳(秋季合宿)

日時:2018年11月16日(金)~11月17日(土)

メンバー:CL中川,SL中嶌,中村,市川,岡,高橋,宮下,コーチ高田

行程:
16日:静岡=戸中川林道ゲート(7:05)-(矢筈尾根)-1473.7m三角点(10:11)-六呂場山(12:55~13:10)-鹿ノ平(17:06)
17日:鹿ノ平(7:25)-不動岳(8:08~8:20)-鹿ノ平(8:52~9:15)-鎌崩ノ頭(9:56)-(鎌崩尾根)-戸中川林道(12:21)-戸中川林道ゲート(13:55)=静岡

記録:
私が現役として参加する合宿としては最後になるであろう今合宿。
深南部の素晴らしい自然林、笹原のバリエーションを経験してもらいたく、今コースを設定した。

深南部、特にこの水窪山域に入る際には事前に林道情報を確認されたい
浜松市内林道情報 
静岡県道路通行規制情報システム

16日:晴れ
寒気の入りが遅い今年は、戸中川林道の紅葉が丁度見ごろで美しい。
西面で明け方暗いはずの林道の運転も華やかな気分になる。
戸中川林道ゲート


ゲートからすぐの橋


水が流れている装置の脇を登る


しばらくは尾根沿いに黒いホース
今合宿から1年高橋が復活!そして久しぶりに4年中村も参加。
合宿中、中村持ち前のコミカルな語り口で指導をしてくれた。
大変ありがたい。

毎度おなじみの戸中川林道ゲート。
車は他に無く入山しているのは我々のみであるようだ。
ゲートを越えてすぐ左手に現れる道に入り橋を渡ると、
矢筈尾根の取り付きだ。
1412mまでの標高差約800mは急な登りが続く。


1473m三角点、「矢筈山」の標識がありました


深南部らしい景色が広がる


更新されていく森林


1年生元気!


定番のこの標識「耳目は欺かない 判断が欺くのだ」


六呂場山
1473m三角点からしばらくは平坦な広い台地となる。
葉を落とした木々の間から青空がのぞき、
落ち葉の絨毯を歩く。贅沢な時間だ。
鹿ノ平に続く主稜線に乗ると尾根は細くなり、
まもなく六呂場山に到着。
久しぶりの高橋、中村も含めてみんな好調。

この六呂場山からの下りでルート間違いが起きた。
山頂では全員地図を確認・整置していたが、以下の地図の北東~北に向かって出る尾根に注意が払えておらずそちらに入ってしまった。
どう対処するか気になり指摘せず様子を見たが、リーサブ含めた1年生皆、ルートが誤っていることに気づくものはいなかった。
最終的には標高差約70m(腕時計高度計)誤ったルートで下ってしまった。
原因として以下の2つが考えられる。
①読図経験不足
②リーサブ依存

①に関して。山に入る量が圧倒的に不足している。
山にとにかく入り、何でもないところでも地図を見て、
地形図における見え方と実際の地形の見え方のデーターをたくさん
自分の中にインプットすることが必要だろう。
また、地形の読み方を丁寧にすることが必要だろう。
今回誤った箇所は典型的なルートを誤りやすいポイントである。
尾根の連続性的には誤った尾根に続いていて入って行きやすい。こうした細かなポイントも
準備の段階でメンバー内で共有することが必要かもしれない。
◎印刷の倍率を上げるなどして縮尺を1/25000から1/12500にすると
細かい地形を読みやすい。但し、縮尺を細かくすることのデメリットも
頭に入れておくべきである。

②に関して。リーサブ依存になるのは誰しも経験があるだろう。
山においてこれは危険であるという認識を改めて持ち、それを排除するべくぜひこのテーマは議論してほしいと思う。

ルートに復帰した後は、鹿ノ平までがんがん標高をあげていく。
途中、腹痛に襲われた中川のため30分強休憩を取ったが、
日没前に鹿ノ平に到着できた。
鹿ノ平直下の藪は濃く高く、苦労している様子も見受けられたが、
「藪漕ぎ超楽しいです」という変態(褒め言葉)もおり、よかった(笑)


鹿ノ平直下


鹿ノ平まであとちょっと!
夕飯はシチュー。大好物!美味しくいただきました!
11月は岡、中川、宮下の誕生月ということでお手製ケーキでお祝い。
おめでとう!
翌日午後から天気が崩れる予報だったが、夜中外を見ると満天の星空。
お手製ケーキ


いい朝 鹿ノ平


不動岳への登り




不動岳
朝。本当に午後から天気は崩れるの?青空×笹原の美しいこと。
本当にここは天国。テンション高めで不動岳!
下りは早い。鹿ノ平でテントを撤収し、また少し重くなったザックを背負い、鎌崩の頭少し手前から西側に下るトレースに従う。
両手で抱えられないくらいの太い幹がいくつも倒れていた。今年の台風の影響?
登山口手前で少しルーファイミスをしていたが、それ以外は順調に下る。

林道でOBの青木さんとお会いする。消防のパトロールとトレーニングでバラ谷方面に行かれていたようだ。お疲れ様です。

帰りの温泉にあった電気風呂で小学生のように騒いでいた声は女子風呂にも響いていたそう…(笑)(中川談)

まとめ:
計画・出発前については、各チーフ・リーサブを中心によく準備できていたと思う。
読図力、各々の主体性については課題が残った。
リーサブ経験の少ない中嶌中川からは、
①先頭を歩くことのプレッシャー
②パーティー人数が多い時、リーサブ間のコミュニケーションをとるのが難しい
③ルート進行(休憩をいつどれくらいとるか、どのルートをとるか等)の意見をメンバーから引き出すこと、まとめることの難しさといった気づき・反省が聞かれた。大変であったろうが、よい経験になったと思う。
今年度1年生は経験が少ない中で今後リーダーをやることになるが、虚勢を張ることなく、仲間で知恵を出し合い、よい登山をしてほしいと思う。

(文:高田)

2019年1月6日日曜日

2018年10月20~21日 山伏ー七面山(1年生山行)

2018年12月20日
2018年10月20~21日 山伏ー七面山

日時:10月20日(土)~10月21日(日)

メンバー:CL岡,SL中川、食料市川、後藤、会計大和田、田中
行程:
20日:静岡駅=新田ー山伏ー新窪ー五色ノ頭
21日:五色ノ頭ー八紘嶺ー希望峰ー七面山ー七面山登山口=静岡駅

記録:
 今回の合宿ではリーダー経験のない二人がリーダーだったため計画段階から非常に慎重に取り組んだ。しかし結果としては1日目に大岩を通過後に蓬峠に入るまでの道で迷ってしまい、悪天候も重なったため
尾根上でビバークをすることになってしまった。また、翌日のルートの偵察も行った。
2日目には元の登山道に復帰し山伏山頂に到着したが、時間の関係で七面山にいくことを中止し、予定していたエスケープルートである新窪乗越から大谷崩を通って無事下山した。




大谷崩と山伏の分岐点

秋晴れたまらない

田中におびえるカモシカ
カモシカに勝った田中
ビバークをしたげな市川哲也
西日影沢分岐

富士山が見えた

山伏山頂にて

新窪乗越


下り。崩壊していたので落石に気を付けた




 まとめ
 結果的には遭難してしまったため失敗ではあったが、きちんと計画を練っていたため適切な対応を取り無事下山することができたので良かった。しかし個人のルートファインディングの技術不足が浮き彫りになった山行であった。これからは日々の部活などで読図の練習をおこなって技術の向上を図っていきたい。


(文章:岡)













2018年12月31日月曜日

2018.12.27~28 海金剛スーパーレイン

日時:12月27日(木)~12月28日(金)

メンバー:若月(CL),市川(食料)

行程:
26日:富士宮→松崎町・雲見海水浴場駐車場(車移動のみ)
27日:駐車場(6:20)→スーパーレイン取付(9:45)→(15:10)海金剛頂上(15:20)→(22:00)スーパーレイン取付
28日:海金剛基部(10:30)→(13:40)駐車場→富士宮

年末。
富士の実家に帰省するも、どうにも暇な日ができてしまいそうだったので、
近く富士宮出身の市川に声をかけてクライミングに行ってきました。

狙ったのはマルチの有名ルート・海金剛のスーパーレイン。
全7ピッチで、うち3ピッチがテン台となかなか手強いルートです。
また、初登者は静大OBの真達さんであり、静大山岳部と縁のあるルートでもあります。

結果はと言えば、登攀自体はおおむね順調だったものの、懸垂下降で大大大苦戦。
いろいろと面白い課題を発見した山行となりました。


記録:
「海金剛が初めてのクライマーはお断りします。」
事前に問い合わせると、雲見オートキャンプ場にバッサリ断られてしまった。

仕方なく雲見観光協会の方に問い合わせてみると、雲見海水浴場の駐車場を使用しても良いとのことで、そちらを利用させていただく。
あとは幕営地だが、トポに海金剛の基部に幕営可と書いてあるので、それを信じてとりあえず行ってみることにした。

26日:
富士宮で市川を拾い、雲見海水浴場へ移動。車の中で寝た。

27日:
6時に起きて、6時20分頃に駐車場を出発。
長い1日が始まります…
















まだ薄暗い。
30分くらい歩くと、海金剛へと続くアプローチ道の入口に到着しました。
















6時50分。ここから山道を行く。ピンボケでごめんなさい…


























アプローチ道。ところどころ崩れているが、山岳部なので(?)歩くのは問題なし。
1時間半くらいで崖に出た。


























ここで朝8時。この崖はロープをフィックスして懸垂下降。
この崖を降りればスーパーレイン取付まであとわずかです。


























写真にある尾根の鞍部を目指してさらに進みます。



























尾根の裏側にテントを設営。
とはギアの準備をしてスーパーレインに向かい、9時46分に登攀開始!

1ピッチ目:5.8


























取り付きから見上げた最初のピッチ。凹角をガシガシ登るラインです。
最後のトラバースは度胸を試されるところ。


























1ピッチ目・恐怖のトラバース前の市川。
彼は1年生ながら室内壁でイレブン後半をリードするツワモノで、すいすい登ってきました。

2ピッチ目:歩き


























ここで10時50分。
次のピッチの取り付きまで。茂みの中を移動します。

3ピッチ目:5.10a
正面にクラックが見えるが、右側の易しいところから登った。
右上するフィンガークラックが難しい。
途中で小さいカムを使い果たし、最後はナッツで何とか。
ここはフィンガーサイズのカムが2セットあると重宝するかもしれません。


























11時20分。3ピッチ目をフォローする市川。

4ピッチ目:5.10a


























3ピッチ目終了点から見上げる4ピッチ目。
易しいフェイスを登り、シンハンド~ハンド~OWと続きます。
最後のワイドにキャメロット5番がありがたかった。

このピッチの終了点は居心地が良く、小休止を挟みました。


5ピッチ目:5.10a


























4ピッチ目から見上げる5ピッチ目。
出だしの階段状フェースから写真左のクラックをたどります。
核心のハング越えはなかなかパワフル。
終了点手前も岩が脆く、気が抜けません。
















5ピッチ目をフォローする市川。海がきれい。


6ピッチ目:5.8
下部要塞の薄被りフェースを右側のクラックから越えます。
ハングの下を左側へトラバースするところが難しかったです。
ここまでは穏やかだったのだが、この辺りから風が強くなってきた。


7ピッチ目:
易しそうに見えたので、市川にそのまま上がって貰いました。


























しかし、写真のクラックが思いのほか難しく、代打要請。
その上もプロテクションが限られ、渋いピッチでした。
登攀の難易度は見かけによらないものです。


























15時10分。無事に海金剛のてっぺんに到着!

時間が押し気味なので、休憩もそこそこに懸垂下降を開始しました。
が、ここからが大変でした。

懸垂下降がとにかくはかどりませんでした。原因は強風。


























懸垂下降中、風で大きくたわむロープ。
4ピッチ目終了点から撮影したものですが、この辺りは特に風が強かったです。

風で引かれてロープの繰り出しが上手く出来なかったり、
コールが届かなかったり、
ロープが回収不能になって5ピッチ目を登り返したり、
落としたロープが真横に飛んで行って岩角や木に引っかかったり、
暗くなって終了点が見つからなかったり…
おおよそ懸垂下降で出くわすトラブルは全て体験できました。

とにかくすったもんだと時間を費やし、テントに着いたのは何と22時過ぎ。
7ピッチの懸垂下降に7時間近くかかったことになります。

後日談ですが、このとき使用していたエアライズのポールが歪んでいました。
やはり、このときの風の強さはかなりのものだったのでしょう。

2人で生還を祝って(?)夜12時まで鍋パーティをして、就寝。


28日:
気の済むまで寝て、朝8時半起床。
誰かがスーパーレインを登るコールで目が覚めた。
あまりにも夜遅かったため、1ピッチ目の懸垂下降に使ったロープを放置していたので、
まずはそれを慌てて回収しに行く。
親切にも東京から来たパーティが終了点からロープを落としてくれました。


























テン場から見上げる海金剛。この日もいい天気でした。
テントを片付けて、黒潮ロック・極楽ロックの見学へ。
これまた真達さん初登のルートが何本かあるのですが、この日は波が高くて取り付けませんでした。


























近くの岸壁にも見事なクラックがありましたが、とにかく終了点が無い!
ボルトは錆びて白くなっているし、木も生えてません。

残念ですがこのまま帰ることにしました。


























11時半。フィックスしたロープを登り返す市川。
あとは少し道に迷いながらもアプローチ道を戻り、14時前に車に戻りました。
















大ボリュームの天ぷら定食を食べて帰宅。
松崎市街の「さくら」という店です。
向かいのお土産屋さんの桜葉餅もかなり美味でした。(完)

【使用ギア】
マスターカム#00~3 , キャメロット#0.5~5(#0.75~2は2つずつ), リンクカム#0.5~2
ナッツ1セット , ヌンチャク8本 , 60cmスリング3本 , 120cmスリング3本 , プルージックコード , 50mダブルロープ2本 , ATC

まとめ:
懸垂下降が強風によって難しくなるということは、あまり考えたことがなかった。
これは登山においても発生し得る問題であり、検討のうえ部内で共有していきたい。

スーパーレインは、クラックを絶妙につなげて登る素晴らしいルートだったと思う。

終了点を除いて、ボルトを全く使わずにあれだけの距離を登攀できるのだから驚きである。ただし、ルート中は一部岩が脆いところもあり、フリークライミングというよりは、アルパイン的な神経も使い方も必要になる。
各ピッチの難度・質ともに、鷲頭山の中央正面ルートにどことなく似た感じがしたので、挑戦しようか迷っている方は参考にして下さい。

(文:若月)