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2016年7月4日月曜日

7月2日~7月3日 戸栗川三ツ沢

日時:7月2日(土)~7月3日(日)

メンバー:若月、高田、杉山

行程:
2日:静岡→南部町成島→林道終点から三ツ沢に入渓→標高約1000m地点の三俣
3日:野営地→奥の三俣→奥大光山付近の稜線→十枚山→成島→静岡

記録:

戸栗川水系の三ツ沢を遡行してきた。

静岡キャンパスに集合し、レンタカーで南部町成島に向かう。



午前8時30分。
温井沢の3つ目の堤防へ続く林道の入り口に駐車し、出発の準備。


林道を少し下り、温井沢出合から入渓。
しかし、堤防を巻く際にすぐに右岸の林道に戻されてしまった。




気を取り直して、林道終点から再び入渓。
林道がすごい壊れ方だった。




午前10時。
遡行開始。最初は平凡なゴーロから。



すぐにちょっとしたゴルジュや小滝が連続して楽しくなる。















鞍掛沢出合。

間違えて鞍掛沢に入り込みかけた。






少し戻って三ツ沢に入ると、すぐにゴルジュとなり7mくらいの滝が行く手を阻む。

直登した記録もあったが、取り付く気も起きない(笑)

ゴルジュ入り口まで戻って大きく巻いた。




巻き終えた後もナメや小滝が連続して息つく暇もない。













カエル。




10mくらいの大滝。
右岸の小沢から簡単に巻ける。





直後の美しい滝。




上部が意外に難しく、さらに奥に大滝が見えていたので、右岸からまとめて巻いてしまった。

高く巻き上げられて困ったと思ったが、急斜面をトラバースする獣道を利用して何とか沢に戻る。



沢に戻ると間もなく野営予定地の三俣。
午後4時くらいに到着。



平坦で快適だが、ヒルやブヨも多い。



沢の夜は楽しい。

夕食は牛丼とみそ汁。
さらにソーセージやマシュマロ、サツマイモを焼いて食べた。

夜10時に就寝。




翌朝。



火を起こすのに苦労した。

ラーメンを食べて、午前7時ころ出発。


小滝を越えていくと、5mくらいの滝が現れる。




直登は出来ず、左岸の泥の斜面を登り、懸垂下降で沢に戻った。

この後はロープを出すこともなく水量の減った三ツ沢をつめていく。












午前8時30分。
奥の三俣。



大滝が見えている左俣を行くことにした。


奥の三俣から見えていた大滝。



15mくらいの高さがありそうだが、易しいのでノーロープで慎重に登る。


この滝を登り終えるとすぐに源頭となった。



しばらく余韻にひたる。

この後はやや左側へトラバースしながら稜線を目指し、奥大光山付近に出た。


阿部奥の気持ちの良い縦走路を楽しみながら下山路を目指す。


大光山。





苅安峠。

過去の記録によると、この峠からの下山路は荒れてしまって使えない。





十枚山でグダる。

この日、下界は猛暑だったらしい。






十枚山から少しの下りで下山路へ。

下山路との分岐にクマの目撃情報の看板が設置してあった。



注意が必要である。



この後は登山道から林道へ出て車へ戻った。

暑いので温井沢で水浴びをしてから静岡へ帰った。



まとめ:
適度な滝やゴルジュが連続してとても楽しい沢登りだった。
また来る機会があるだろう。

初日に3mくらいのCS滝で滑落し、ケガをしてしまったのが個人的な反省点である。
沢登りから一切の危険を除いたらその魅力が半減することは分かっているが、やはり気を付けなくてはいけないと思った。

全体としては間違えて違う支流に入りかけるなど、読図に課題が残った。

7C

(文:若月)

2016年6月24日金曜日

2016年6月18日 安倍奥 関の沢シバジロ沢

日時:2016年6月18日(土)

メンバー:CL高田,中村,岩城

行程:
18日:静岡=中の段下駐車場ー入渓地点ーシバジロ沢出合-十枚山ー中の段=静岡


記録:

すごいゴルジュ(とヒルがたくさん!)があると聴き行ってみたかった関の沢に行ってきた。



入渓地点は関の沢右岸林道を詰めたところであるが、下山時を考慮し

林道との分岐で中の段方面に進み、三台ほど停められそうな駐車スペースに車を停めた。

分岐まで戻り、林道を歩くこと30分程で道は終わる。2つ堰堤を超えたところで入渓。

入渓地点






















今日は温かいので早速ちゃぽちゃぽ淵を泳ぎ遡行する。




















徐々に巨岩がごろごろしているなんだかダイナミックな渓相に



この沢、序盤から綺麗な淵が多くついつい入ってしまう。


























元水泳部岩城が水流中央から突破を試みるが…





















水流に負け残念!でも楽しそうです。



























ホールドスタンスを丁寧に探しながら中村も着実に登ってきます。

岩に隠れた魚を手掴みで!あまご?


そしていくつか登れる小滝を登り遡行していくと両側が少しずつ狭くなってくる。

カーブを曲がると、そこにありました。
関の沢名物、極狭ゴルジュ!

ゴルジュの奥に見える滝も含め感動して心が震えました。



























奥の滝が被っており、突破困難と判断し左岸より巻く。

ゴルジュの巻きは難しい。なるべく低く巻いたが、
50mロープ懸垂一回では沢に降りられず、再度15mロープ懸垂で下りた。

ゴルジュを超えると少し明るい渓相となると同時に流木が多くなる。
そうこうしていると右側から明らかに水量の多い滝が合流する。
これがシバジロ沢出合。

ここで地形図を用いて、2人に進行方向確定の為の読図方法を教え実践してみる。
2人とも正しい方向を導けたところで、シバジロ出合の滝を登る。


























関の沢、シバジロ沢通して登れる易しい滝が多く練習になる。




















かなり遊びました。




















遊びました…。

途中、釣り師1人と出会った。彼が釣りをしていたエリアでは水に
入らないよう配慮したが、少し話をしたとき滝を登るという話をすると、
嫌な顔をしていた。

釣り師と沢やの共存は難しいですね。

6,7mの滝を左岸より巻いたとき、謎の作業道に合流した。
補助ロープもそれほど古いものではなく、現役の作業道であるとしたら
どこに通ずるか知りたい。

小滝の連続を越していくと、二俣が現れる。
右俣を選んだが、これが困った。(明らかに右の水量が多かった)
4段程からなる小滝を登ると水が突然消えた。
渓相もそれより上は一気にガレが多くなった。
高度計を見ても稜線まで600m以上あり、稜線直前の右股大ガレ地に
入ってしまった可能性は低い。

これは5分程登ると、太い水流が復活する。
伏流していただけであったが不安な瞬間であった。

時間も押しているが、激藪の尾根を詰めるより
沢筋に稜線まで詰めた方が早いと判断しどんどん登っていく。

源頭に近づいてもなかなか水量が減らない。
しかし、様相は源頭に近づき岩が脆くぬめるので少し緊張する。

右俣がガレ地となった二俣を左に行き詰めるとようやく水量も減り
源頭部に到達した。

沢の源頭はいつでも感動的だ。
源頭部にて怪しげな中村




























稜線までは獣道を拾いながら30分ほど。
そこから更に15分程で十枚山山頂。
十枚山山頂にて






















写真を撮った後、急いで下山を開始した。

事前情報でヒルがたくさんいると聞いていたが
被害は皆無であった。

まとめ:
きれいな淵、立派なゴルジュと豪華な内容の沢であったが
これらはシバジロ沢出合いまでの間にあり、
これらだけの為に出合まで遡行するのもいいと思う。
シバジロ沢は登ることのできる滝が多くテンポよく遡行することができる。
想像以上に遡行に時間がかかったこと、前半部で遊びすぎたことで
下山時刻が遅くなってしまった。ここは反省し次に活かそうと思う。

(文:高田)

2016年5月28日土曜日

5月28日 安倍奥 黒沢

日時:5月28日(土)

メンバー:CL高田,SL田中,大井,中村,岩城,山本

行程:
28日:静岡=下村ー七ツ釜ー岩小屋ー登山道横断点ー下村=静岡

記録:

沢登り初の1年生に七ツ釜の美しさを見せてあげたいと思い、
黒沢に行ってきた。


















去年、ヒルがうようよいた駐車場。今年は全く気配がなく余裕をかましていたが…


















入渓地点からほどなくしてある小滝を登る。
1年生も果敢に淵に飛び込み乗り越えてくる。

















いい笑顔の山本


ちょっとしたゴルジュなんかもあったり、沢を楽しみながら順調に遡行し


直登できない滝をいくつか右岸を高巻くと、七ツ釜一つ下の滝にでる。


その滝も巻き、いよいよ七ツ釜。






















小雨がちらつくような曇り空が少し残念だがそれでも美しい。


気温もあまり高くなく、みんな寒いと言っている中
岩城は入浴とかいい釜に浸かっていた。
恐るべし東北民。





















入浴中の岩城



七ツ釜を右岸より高巻き、沢に降り遡行再開。


程なくして左手に廃小屋が見えるが見送る。


滝行をしたり、淵を泳いだり沢を存分に楽しみながら遡行していく。
















10mトイ状滝が見えたところで引き返し、廃小屋地点まで戻る。


その裏に続いている踏み跡を拾いながら、登山道に出る。


分岐は下コースを取った方が早く入渓地点に戻ることができる。


まとめ:

1年生2人も沢を楽しんでくれたようでよかった。
黒沢は高巻きが少し悪いが、それを除けば1年生を連れていくのによい沢だと思う。

(文:高田)

2016年5月9日月曜日

5月8日 十枚山(新歓Part2)

日時:5月8日(日)

メンバー:高田(CL)、若月(SL)、大井、杉山、中村、橋倉、坂本

行程:
8日:静岡=正木峠-地獄峠-十枚山-岩岳-地蔵峠-正木峠=静岡


記録:


燕岳に続き新歓Part2では2名の1年生が参加。

元々は7~8日の一泊二日で青笹山と十枚山の縦走を行うつもりであったが
先週の燕岳に続いて天候不良が予想されたことと

その燕岳では予測が外れ吹雪にあったことから、縦走をあきらめ登山口を変更して8日に日帰りで十枚山に行くことになった。

また、今回縦走をあきらめた代わりに岩岳の岩場を偵察をかねていくことにした。

十枚山があるのが安倍奥で近いということもあり当日の早朝に集合。

部員が浜松と静岡でキャンパスが分かれていることもあり、お互い初めて見る先輩後輩もいたので自己紹介をそれぞれが行った。

その後、装備確認も1年生を重点的にいつも以上に丁寧に行い、2台の車で出発。


安倍奥は縦走、沢登りができる場所が豊富とあってと静大山岳部にとって非常にありがたい山域である。
1年生も今後何度も足を運ぶことになるだろう。


正木峠には登山口近くに車を止めるスペースもありそこに駐車した。

準備を終え7時半ごろに正木峠を出発。

不安を感じていた天候は厚めの雲こそあったが、よく晴れていて良好であった。

1年生は2人とも登山初経験だが、ペースよく登っていく。

最初は木々に覆われた中を歩いていたが、急に開けた景色になった。

途中からはずっと見晴らしのよい景色を眺めながら歩く。

日に当たり続けて暑いくらいであった。

そうこうしていると11時頃には十枚山につくことができた。

山頂にてほかの登山客に撮っていただいた写真。


十枚山といえば山頂にある鐘である。

鳴らすと見た目よりもずっといい音でなっていた。
(ここで写真を撮り忘れるという痛恨のミス)

少しゆっくりして今度は下山しながら岩岳に向かう。

ここで中村が全く見当違いなルートを指すという方向音痴を露呈するが、来たルートを引き返すだけなので問題なく歩き始める。
(メンバーには無駄に困惑させて本当に申し訳ありませんでした。)

この岩岳は最近開拓されたばかりのクライミングゲレンデで地獄谷~十枚山間の登山道のわき道に入るルートがある。

上りでわき道は発見していたので1時間ほどで岩岳にでた。
岩の頭にたたずむ高田。

岩の下に回るには写真の右側のほうにロープが張ってある道があるのでそちらを通ればよい。

道は急斜面をコの字のように迂回するようになっていて
周りの草木もしっかりしているのでロープと合わせて降りれば安全に降りられると思う。

岩の下へ降りた後いくつかルートを見つけるが、1年生にクライミングを体験させるには
どれも難しそうであったのでほかにないかと探す。

すると、降りた方向とは別のほうにも道があることに気づいた。

こちらの道は先ほどとはちがって急斜面を直登していたが、同じくロープが張ってあったのと
笹が群生していたのでそれらをうまく使えばそれほど危険だとは思わなかった。

そこの道を上がっていくと、途中でボルトも打ってあるとりつきやすそうなルートがを発見した
(ルート名がわかりません、ごめんなさい)

先ほどの写真でいうとちょうど岩の頭の左側を登るルートである。

これなら1年生も登れるだろうと準備を始める。
急斜面の途中にあるのでシューズの履き替えが少し難しいようだった。
それでも何とか準備を済ませて岩にとりつく。

リードは今回リード初挑戦の大井。
軽快に登っていく大井
 
 

岩の頭からパシャリ

初めてのリードとあって、一度だけテンションをかけてしまったが無事に登り切った。


次に1年生橋倉がトップロープで外岩初挑戦。
先輩達に見てもらいながら慎重に登る橋倉
 
 
岩に対するこの真剣な表情、とてもいい

無事に橋倉も登り切る。

二人ともホールドはつかみやすいものが多かった(多すぎた?)と言っていた。
1年生にとっては初めての外岩なのでちょうどよかったと思ってよさそうだ。

逆に慣れている人にとってはウォーミングアップにできるかどうかくらいなのだろうか……。

この後、坂本もトップロープで登りきると時間も2時前になっていたので急いで撤収。

4時頃には下山し、静岡へ帰った。

まとめ:

燕岳に続き1年生は本当にお疲れ様でした。
今年の新歓は去年に比べると燕岳の吹雪や今回の山行ついでにクライミングをやったりと濃厚な(充実した?)新歓になったので1年生にとっては大変だっただろうなと思います。
ぶっちゃけ私も大変でした、こんなこと言うと主将に怒られそうですが……。

自分も1年生同様に学ぶことはまだまだたくさんあって、そういったことを
一つ一つ学びながら楽しく安全な山行をしていきたいと思いました。

方向音痴は早いところ改善したいと思います。

(文:中村)

2004年6月28日月曜日

2004年6月26~27日 安倍川本谷

安部川本谷
日時:2004年6月26,27日 
メンバー 青木、よしやす、久保、アーサー、洋子さん、伊織さん、河合









2004年5月24日月曜日

2004年5月22~23日 戸栗川ヒヨウ沢

ヒヨウ沢

ヒヨウ沢
 2004年5月22,23日 
メンバー 中戸川、河合、朝日、田丸









2002年9月28日土曜日

2002年9月25~26日 富士川水系福士川 中流部ゴルジュ遡行

富士川水系福士川 中流部ゴルジュ遡行

日時:2002年9月25,26日
メンバー 深沢(農M2)、山本(農M2)、田丸(農4)、青木(農2)、久保(農2)、桜庭(院研究生)


 
 9/25 晴のち曇
   8:30静岡~10:00徳間~10:30遡行開始~11:00第一ゴルジュ~12:00第ニゴルジュ~14:30第ニゴルジュ上
 山本、青木の車に分乗して福士川を目指す。今日はこの時期としては比較的暖かい。適当に買い出した食料を分けて、遡行を開始する。堰堤を越え、巨岩が転がる広い河原を歩く。巨岩だらけで歩きづらくなった頃、いきなり沢幅が狭まってゴルジュとなる。第一ゴルジュは一応ロープを出す程度で難なく通過。問題の第ニゴルジュ。去年の登攀ラインは水流に洗われ、取り付けるかわからない。最初は田丸が飛び込みで通過を試みるが流れに撃退される。次は櫻庭が秘密兵器の足ヒレを使い水流越え、滝に取り付く。滝の水流を避け、窮屈なチムニーを越えて、巨大なチョックストーンの下に入る。去年中岡が打ち込んだボルトが並んでいるが、斜めに延びている。どうやら大チョックストーンが傾いたらしい。そのせいでボルトが水流に洗われ、腐っているように見える。一本目は大丈夫だが二本目は抜けてしまった。アブミに乗ってせっせと新しいボルトを打ち込む。ボルト4本の人工で第ニゴルジュ突破。しかし、問題はその後で後続が登って来られない。田丸だけ抜けてきたが、後は長く水につかって体力を消費してしまい、登ってくることができない。仕方ないので他の4人は巻くことにする。第ニゴルジュ上で焚き火が燃え上がる頃、巻いたメンバーが懸垂で沢床に下りてくる。そのまま、そこで幕営。



 9/26 曇り
  10:00出発~12:00第三ゴルジュ上~14:00第四ゴルジュ上~15:00遡行終了
 少し歩くと第三ゴルジュ入口。去年越えられなかった流れの強い渕は秋ということもあり随分と水勢弱くなっているように見える。にしても泳ぎの弱い僕らパーティーには十分難しい。久保が足ヒレと水中眼鏡を使ってクロールで突破。第三ゴルジュの出口は3m程の滝だがオーバーハングして直登できない滝である。櫻庭が右岸側壁を3本のハーケンを使って越える。第四ゴルジュも去年とは流れが違う。青木が最初の釜を簡単に越え、巨大ポルダーのてっペんにボルトを打ってFIXする。後続を迎え、去年振り子泳ぎで突破した最後の釜に入るが、水量が少なくはるかに簡単だった。最後の滝をこえて4つのゴルジュを完全突破。そのあと巨岩の乗り越しに一箇所苦労したが、観光用の遊歩道に上がり遡行終了。青木と山本が車を取りに下り、奥山温泉に入って帰る。奥山温泉は5時までなので4時までには遡行を終えるように頑張ろう。七つ釜入口の1KM上なので、歩いてきたときも時間があればよっていくといいと思う。帰りは長沼のスタミナ太郎で焼肉を食って帰る。そういえば自分は明日誕生日だった。

総括
 福士川中流域ゴルジュ帯を「泳いで滝に取り付きダイレクトに突破する」という周論見はうまいこと達成することができた。中岡のチャレンジ精神が突破口を切り鯛いて完成させた山登りだったが、当の本人はビックロックの大岩夫妻と錫杖岳ヘルート開拓にいっていた。中岡の山登りに対する向上心がいまだに燃えていることを示している出来事だと思う。さて、山行内容についてだが、やはり沢は一年間で随分変化するもので、予想していたものと随分違っていた。今回の場合、予想以上に簡単になっていて問題は発生しなかったが、当然予想以上に難しいなんていうこともよくあることで、そういう部分を乗り越えていくのも山登りの面白さであると思う。最初からわかりきっていたら山登りなんてやってないだろう。冬山なんていうのはそういう不確定要素(特に天候、積雪)が強いので好んでやっているわけだ。ちょうど岳人に「ゴルジュ突破やろうぜ」という企画が掲載されていて、福士川が難渓として紹介されていた。なんだかいい気分ではある。しかし、ボルトを使用しなくては越えられず、よりよいスタイルで遡行する余地はまだある。完成までに三度のトライを要したこの遡行も10年後にはよりよいスタイルで、ちょっとした散歩のごとくやってのけるやつも出てくるだろう。そういった進歩を疑うことなく夢見れる山というフィールドは僕たちにとってやはり最高のプレイグラウンドだと思う。その進歩に負けないぐらい自分も進歩していきたい。10年、20年後でもバリバリ山に壁るぞ。
(文責 櫻庭)