2025年6月7日土曜日

2025/6/7〜8 笹山ダイレクト尾根


日時:6月7日(土)~6月8日(日)

メンバー:CL鈴木,SL梅田
 堀、菅原、前嶋、大串、中村、有間、湯本、笹木、青島、日比野、大門、増田、川村、杉浦、石田、清田

行程:
7日: 静岡=笹山登山口-2560メートル付近-笹山
8日: 笹山-白河内岳-大籠岳-広河内岳-大門沢下降点-大門沢小屋-大門沢登山道入口-笹山登山口=静岡

 今山行は笹山をダイレクト尾根を伝ってのぼり大籠岳、白河内岳を通過し大門沢から降りるルートを選んだ。上級生にとっても記憶にないほどの大人数の山行であり、かつて登った山とは思えないほど多くの知見が得られた。

7日
 朝4時に部室に集まり、準備を行った。朝の空気は生暖かく、冬山が終わり夏山の訪れを感じさせた。手早く荷物を分配し、車に乗って出発。人数が多いため、一人あたりの共同装備が少なくなることに驚いた。

7時過ぎに駐車場へ到着。山小屋に荷物を運ぶヘリが忙しなく働いていた。我々も素早くトイレやコンパスの準備を整え、登山を開始した。

準備中に何度もヘリコプターが行き来していた

ダイレクト尾根の取り付きから、今日一日続く険しい急登が始まる。特別な歩行技術は必要とされないが、斜度と標高の低さから多くの汗をかき、体力を消耗する。水分・塩分・エネルギーを適宜摂取することが大切だ。今回は自分が先頭を歩いたが、ペースが速くなりすぎてしまい、特に一年生には大変な思いをさせてしまった。

傾斜はここが一番辛いと思う

林が人の手によるものから自然のものへと変化すると、しばらくは緩やかな傾斜が続く。このあたりは尾根に乗るタイミングとも近く、読図のポイントとなる。その後も、標高1420mの小さなピークや、標高1760mで左手に谷が入る地点など、絶好の読図ポイントが多くあった。

読図を兼ねた休憩

高度が上がるにつれ、木々が痩せたり倒れたりと、周囲の様子が変化していることがわかる。頂上直前の肩では、テントを張ることができるらしいが、木が生い茂っていてとても張れるとは思えない。

みんなの頑張りのおかげで、13時過ぎには笹山南峰に到着した。まだ時間に余裕があり、疲れていたためテントは張らず、少し休憩したり笹山北峰に足を伸ばしたりして過ごした。

北峰からはこの先行くであろう山々が見える

しかし、14時30分ごろから急に雨が降り始め、慌ててテントを張って中で時間を潰すことになった。雨は16時過ぎまで続き、その後も時折降ったため、夕食はそれぞれのテント内でとることになった。

12時の天気図
15時の天気図
18時の天気図
「気象庁・過去の実況天気図より」

翌日の起床を3時、出発を4時半と決め、その日の活動を終えた。

8日
3時に起き準備を始める。
朝食は手早く食べられるパンとスープであったため想定より少し早く出発できた。
ただ一年生はまだ不慣れなせいか朝の準備に少し時間がかかっていたため成長に期待している。
この先はしばらくなだらかな稜線上を歩くためコンパスをあわせて歩く。
すぐに笹山北峰の到着。
まだ白根三山は残雪が残っている

道がわかりづらい場所がたまにあるが稜線に乗って歩けば迷うこともなく、また頂上標識やルート案内なども充実しているため迷うことはない。
稜線を終え、大門沢降下点から降りる。
急な坂道で地面の土で滑りやすいがロープが準備されているため慎重に進む。
6月頭ということもあり谷に残雪がかなり残っていたため、途中のいくつかのトラバースでは雪の上を歩くことになった。
雪山に慣れているメンバーが先に歩きそのトレースを丁寧に辿って抜ける。
場所によっては滑落すると十数m落ちそうなところもあり事前の確認の甘さを痛感した。
ピッケルを持ち込んでもよかったかもしれない

残雪ゾーンを抜けると左に川を見ながら尾根の上を下っていく。
この川は雪解けによるもので地図には表記されていない。そのため読図で混乱する一年生もいた。時期によって地図にはない山の風景が見られるのは非常に面白いものだ。(古文の現代語訳みたい)

険しい降りを抜け木々の少ない尾根を抜け少し樹林帯の中を歩くと大門沢小屋に到着。看板の案内に従って沢沿いを下っていく。
一年生のダイモン=コヤ君

少し降ると左岸に抜ける橋がある。前回来たときは壊れていて渡れなかった橋だが今回もなぜか無視して右岸を下る。どう考えても左岸の方が楽なので右岸に戻る橋があることを確認できているなら左岸に行くべきだ。
幸い右岸にも案内はあるのでそれを辿って歩いていくともう一つの橋が見える。
そこを超えると次第に樹林帯に入っていと木々が邪魔なだけのトラバースへと変化していく。その道中で日比野がメガネを落としトラブルになりかけた。幸いなんとかメガネは回収できたが予備のメガネやコンタクトの必要性を実感した。たまに雪解けによる地図にない川があり楽しい。
小川山を思い出す沢

下の最後にロープや木を使って降りなければならない箇所があった。少し不安だったが一年生がそつなく降りれて安心した。

まとめ
今山行はメンバー18人という過去にない大所帯での登山となった。
この人数で行くなら普段の山行と前提から変えるべきだと感じる。
普段の基本形はSLやCLが全体を見て上級生がそれを補佐することだ。しかしこれほどの人数となるとパーティを見ることも、上級生が周りの様子を見てそれをリーダーに伝えることも難しい。
本合宿までに対策を考えなければならないだろう。

新入生に関してはまだ経験が浅いため技能はもちろん山行中の細かな所作にも拙さが目立った。地図や地形を見る頻度やテント場での寝袋や食料の手際などこれからの成長に期待したい。

(文:梅田)

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