2025年6月28日土曜日

2025/6/28 天竜川水系 ハンガレ沢

日時:6月28日(土)

メンバー: CL堀、SL菅原、鈴木、松田

行程:
静岡ー入渓点駐車場ー550m付近二俣ー右岸林道ー静岡

記録:
静岡を3時半に出て車を走らせること2時間半ほど。
天竜川水系のハンガレ沢に行ってきました。
入渓点の500mほど前から通行止めになってましたが、適当な場所で準備して歩いて行けるので特段問題はなし。
行ってきま〜す

砂防ダムを2個越えたところで本格的に入渓。
基本的には水線突破。初沢登りの松田も登れるラインを自分なりに考えながら突破していました。若干登攀力に不安もありましたが、全身を使って這い上がってきたので安心。

お助けひもも一度拒否られました。強いね

巻き道もそこまで悪くもなく沢への戻りやすさも良好
だいきのアグレッシブさには堀君もニッコリ菅原はひやひや......

たまに泳いでみたり

橋の手前までの核心は一個大きな滝があったのでロープを出すことに。
泳いで滝の左の岩に取り付いて堀がロープを張ってくれたので松田、鈴木はアッセンダーで登り、菅原はフォローで登りました。

写真だとスケール感が伝わらなくて残念

歩いていれば寒くは無いものの登攀待ち中に一気に寒くなってしまうため、先に登っただいきと滝の上と下で一緒に春日ダンスで体温と気持ちを高めて意を決して泳ぎに入りました。
いい終了点は左あるけど後続の抜けは右がいいなど、アッセンダーのための振られどめなど、それぞれの滝で考えることが多くありました。

え、堀君が巻くわけないじゃないですか()

その後も巻こうと思えば巻けるし、登ろうと思えば取り付ける滝が続いて各々がラインをとれて面白い感じ。

一度橋上の道路で休憩してから後半戦開始
いかにも岩魚が居そうな快適な沢歩きをしばし楽しんだ後、いよいよゴルジュへ

こういうのでいいんだよ

ゴルジュの滝1個目は左岸から巻き。

菅原先頭にまき始めたところ、堀から滝直下を見に行ってみるのひとこと。
堀君が見るだけで済ませるわけがありません。残置のハーケンを見つけ右岸の壁に一段上がってしまったもののその先はフリーソロで登れそうになくて困る。クライムダウンは出来そうにないし、カムはだいきが持っているし、ロープは堀君のザックの中...
一発殴ってやりたいもの滝をへだてているのでまずはこの大馬鹿野郎を回収することを第一に、残置のハーケンにセルフをとりロープを堀に結び、末端をこちらに投げってもらってボディビレイで滝下まで一段ロアーダウン。大人しく巻いて上がって来てもらいました。(ボディビレイとかフリクションノットとかほんとに思わぬところで使うので覚えておいて損ないなと...ありがとう雪訓ありがとう真達さん)

その先の若干悪いトラバースをこなしたりしていたら二段目に到着
ぎり足がつかないこともないけど泳ぐが吉

二段目は少し泳いで小滝の左岸からクラック沿いに登りました。
離陸(離水?)が大変でカムを決めて強引にA0しながら離陸。松田はアッセンダーでサクサク突破していきましたが、だいきが少し苦労していたのでフリクションノットで足場をつくらせて突破。初っ端のフィンガークラックを耐えて足を上げればなんとかホールドが続いている感じでしたが岩がつるつるでフリクションを信じられないのがきつい(しかしなぜか滑らない)

クラックの下が空洞で離水が大変

山ポーズが嫌いなのでされる前にシャッターを切りました

三段目は泳いで滝の右岸側のワイドクラックを登っていきます。
もう泳ぎたくない水に入りたくない太陽に当たりたい。頼む最後の滝であってくれ


心を無にして泳いで、クラックに取りつくとチキンウィングがバチ効き。岩場でもやったことない技術なのにYouTubeで見ただけなのになぜか登れる(ありがとう岳ムービーありがとう北平さん)。全身を使ってずりずり奮闘的な登攀がなかなかしびれました。
とまあ抜けてみたらその後のトラバースもよくはない。足はビリーブ手はパワー

悪いじゃねえかと心の中で悪態をついてました

上に石垣も見えます。

やることはやったし上に林道も見えるのでここを脱渓点として、飛び込んだりして雨具を少しきれいにしてみたり、沢の主と戯れてみたり
生物科の目

下山中に後続パーティーを見つけたので、静大関係者の可能性にかけて堀君がインディアンコールを飛ばしてましたが怪訝そうな顔だけを返されました。
人工林の作業道?的な道を何となく下っていくと一度民家のある綺麗な道に出ました。


民家の間を突っ切りヤマップを信じてまた山の中に入っていくと林道の跡が
ヤマップさんほんとですか?

しばしトラバースメインで歩いていくと入渓した橋のすぐ隣に出てきました
おつかれさん

バーガーキングを喰らい静岡に帰りました。大学に20時に帰ってきました。
なんと健康的でしょうか。ではおやすみなさい



…という訳にも行かず

なぜ川上村にいるんでしょうね

それぞれの家で10分のトランジットを済ませ、菅原は沢からクライミングに装備を換装し、爆速で小川山に向かい、0時前に若干宴に参加し爆睡。
菅原は朝から前嶋とマルチに、堀君は蓮容さんと沢に行きましたとさ

前嶋の初マルチ

余談ですが小川山の春のもどり雪初マルチにちょうどいいですね。
基本ボルトでカムも使えて懸垂下降2回でそこそこの時間でできてやっぱいいなと思いました。

まとめ:
今年の堀君は随分と沢に心酔しているご様子なので、ついていけるぐらいにはなっておかないとなと思う反面、自分の思考的にどうしても沢への苦手意識や不安感は拭えず......
まぁゆっくりやりますといった感じですね。ゴルジュ一段目の滝の件は堀君も反省しているようですが、その後の救出の動きはこれまでの経験や冬に身につけた経験が活きてちょっと嬉しかったり、そんなわけで総合力の世界だなとは思いました。松田は初、だいきは二回目の沢ですが楽しそうで良かったです。今度は釣りができる沢に行きたいな

(文:菅原)

2025年6月21日土曜日

2025/6/21~22 甲斐駒ヶ岳黒戸尾根 (後半組)

日時:6月21日(土)~6月22日(日)

メンバー:CL鈴木(大),SL中村,菅原,前嶋,堀,松田,大門,日比野,青島,石田,川村,村田

行程:
12日:静岡=登山口(6:30)ー七丈小屋(13:00)
13日:七丈小屋(5:00)ー甲斐駒ヶ岳(7:30)ー登山口(2:30)

記録:
今回の甲斐駒ヶ岳は前回とは違って、2つのグループに分かれて1週間ずらして登ることになった。当初は半分ずつに分かれていたが色々あって12人という大人数で登ることになった。

今回の集合は2時。駐車場対策のため早く出る。個人的には一睡もしていないので駐車場で寝たかったが、早めに出発することになった。入山前に神社を通るが、登れそうな岩が結構あって、とんでもなく美しいスラブもあった。帰ったら登ろうと決意して入山する

美しすぎて大興奮

橋を渡って登山道が始まる。今回は初登山の村田がいて、しかも前回のSLが悲惨だったのでペースには気を付けて登った。黒戸尾根は日本三大急登の一つだが、初めのほうは傾斜は強くない。むしろかなり緩いほうで、拍子抜けするほどだった。2,3時間登っていくと、急にナイフリッジのような地形が現れて、とても気持ちがよかった。

スリル満点

この後も登りとトラバースを繰り返して気持ちの良い登山道を進んでいった。登山者が多いからか、木の根の下が崩壊してハイステップになっているところが多かった。さらに道がいくつにも分岐しては合流するを繰り返しており、登りやすい道を探すのが難しかった。

みんな楽しそう

この辺りは前述したとおり寝ていないせいでとても眠く、テレポートしそうだったが何とか耐えた。七丈小屋まで残り1時間くらいのところまで順調に歩く。

登山靴ではなかなかシビアでした

最後の1時間ははしご場の連続だった。尾根もかなり細くて高度感があり、10m近くあるはしごもあった。避ける場所が少なく大人数だったので、すれ違いが大変だった。途中、村田が怖くて動けなくなることもあったが、3年生が対応してくれて歩けるようになった。七丈小屋のテン場についたが、既にたくさんのテントが張られていた。

たくさんありました

テン場についたらまだ夕飯には早いので、しゃべったり昼寝をしたりする。4時くらいから夕飯を作り始めた。今日の夕飯はカレーうどんでめっちゃおいしかった。じるerとしては1年生にカレーうどんのじるを飲んでほしかったが、飲んでくれなかった。(じるerは喜んで飲んだ。)堀さんと大樹は外で寝るらしくテント内は余裕があった。明るいうちに早めに就寝した。

一人2玉食べました

2日目は3時半に起床。ソーセージ入りの塩ラーメンを流し込む。やはりこの時間にラーメンは辛い。荷物をデポして、5時に出発。涼しくて荷物も軽いので、サクサク進んでいく。まもなく岩場が現れる。危ないので慎重に登っていく。2時間で山頂についた。クライミング好きはボルダーで遊んだ。

なかなかに悪い

ここからは下りなのでよりいっそう気を引き締めて下る。2時間ほどでテン場に到着した。撤収して10時半。昨日登ったはしご場を慎重に下っていく。

天気は最高だった

はしご場が終わって緩やかな下りになり、順調に下って行った。最後の1時間は、日比野と大門にSLを交代した。2人とも結構な速さで下っていた。2時半頃、登山口に到着。川で水浴びする者もいれば、岩に登る者もいた。夕飯は「ぼんち」に行った。今年もミックスカツカレーに挑むやつがいた。
 
まとめ:
今回、大人数で天気も少し心配だったが、よく晴れて山頂にも行けてよい山行となった。今回のテーマは岩場だった。一年生は慣れていないので、怖かっただろうし大変だっただろう。これからいろんな岩場を経験して慣れていってほしいと思う。今回SLをやっていてペースが難しいと感じた。細かく言うと、ペースの調整ではなく設定だ。メンバーが辛そうにしているとき、ペースを落としてやってあげるのは、一見当たり前のことに見える。しかし本当にそれは正しいのか。いつまでも優しくしているわけにはいかないし、少しは辛いことをしないと、体力的にも精神的にも成長しないだろう。これは、辛いときに荷物を持ってもらうかとも同じことだろう。今回の山行で、休憩中にCL(大樹)に「ちょっとは無理させたら」と何度か提案を受けた。そうしたほうがいいことは分かっている。でも僕は去年、体力の少なさでいつも辛い思いをしていたので後輩に同じような思いはさせたくない。結局無理やりペースを上げさせることはしなかった。優しくするか厳しくするか難しい議論だが、これは受け取り手の性格も関係してくると僕は思う。メンタルの強さだったり、負けず嫌いな性格であったりで、影響は変わってくるだろう。この議論に答えはないのかもしれないが、よりよいSLになるために、これからもこういったことを考えたりメンバーと話していきたい。
(文:中村)

2025年6月15日日曜日

2025/6/14~6/15 甲斐駒ヶ岳黒戸尾根 (前半組)


日時:6月14日(土)~6月15日(日)

メンバー:CL梅田,SL大串,清田,笹木

行程:
14日:静岡=登山口ー七丈小屋
15日:七丈小屋ー甲斐駒ヶ岳ー登山口
記録:
今年は一年生の人数が多く、現役だけで20人近い大所帯(?)になってしまった。笹山は全員で行っても列が長いのが煩わしいだけであまり問題はなかったが、人の出入りの多い山では隊列が長いのは周りに迷惑だろう。そんなわけで隊を二つに分けることになった。メンバーは最初は9人いたはずなのだが、突然の入退部、怪我などが重なった結果、4人にまで減った。個人山行ではないはずなのに、ずいぶんコンパクトになってしまった。

14日
3時集合。梅田10分遅刻。梅雨前線と熱帯低気圧の影響で土曜の午後から日曜にかけて強い雨が降る予報が出ていたため、なるべく早く出発したかったのだが、こういう時に限って彼は遅刻してくる。挙句持っていくはずの鍋を家に置いてきたため、鍋を取りに行ったりする間に出発が3時半になってしまった。

駐車場に着くと、もう雨が降り出そうとしていた。黒戸尾根の急登を悪天候の中登るのかと思うと気が滅入る。なんとか天気がもってくれますように!あわよくば晴れてくれますように!と駒ケ岳神社でお祈りしてから出発。
帰りたい

今回のMVP,積極的に写真を撮ってくれた
つづら折りのかったるい登りが終わるとだんだん視界が開けて...!うわっ、真っ白。
晴れていれば景色がよかったんだと思うと悔しい。
驚きの白さ
鎖場は写真で見たよりもあっけない。雨で地面は濡れていたが岩が花崗岩なので滑りを感じることも無くすんなり歩けた。
トリックアートでしょこんなん
急登とは言われているけれど梯子や鎖場の手を使う登りが多いので足への負担は少ない。いろいろなパターンの登りをお出しされるので飽きずに高度を稼げて楽しい。
梯子あり、鎖場あり
1時前に七丈小屋に到着。雨は小雨から本降りになるくらいだったので行こうと思えば今日中に山頂をとることもできるが...テントの設営を終えるともう一度出発という雰囲気ではなかった。山頂を目指すモチベーションがない中無理して行くことはないなという事で今日の行程はここで終了。4時半くらいまではテントの中で喋るなどしていた。
グラノーラに憑りつかれた男
夕食は鍋とうどん。8人を予定していたのが4人になった影響で油揚げだけ大量に持ってきてしまったが、残すのももったいないので思い切って全部入れてみる。おお、結構いける。食べ応えがあってうまい。

七丈小屋のテント場は電波が届くので天気予報や天気図を見ていたが、とても次の日の朝に雨が弱くなるとは思えない。一応4時に起きて速やかに朝食を食べ、雨が止み次第出発する手はずではいたが、山頂は半ば諦めていた。

15日
朝は味噌ラーメン。トッピングにチャーシューとチーズ。チーズ⁉
期待値は高かったが味はイマイチ。別で食べたほうがうまかった。朝食を食べていると、雨の音が小さくなった。行けそうな雰囲気になってきたので急いで食べて準備を済ませる。諦めるにしても前日のうちに荷物をある程度まとめておくんだったな、と反省。5時に出発。
天気は悪い
雨雲レーダーとにらめっこ
祈った甲斐があったのか、雨が強まることは無かった。ミストのような雨がずっと降ってはいたがここまできてしまえばもう気にしない。山頂手前で清田が強風に圧倒され一瞬過呼吸気味になるというハプニングがあったものの山頂に無事到着。
雨のわりにハッピー
山頂からの下りでは、なんと雨もやみ、雲の切れ間からうっすら青空が見えた。この青空は天気が回復する兆しで、晴天の中下山できるのだろうと勝手に考えていた。
青空がありがたい
下りこそ慎重に
結局途中で雨が降り出してみじめな下山をする羽目になった。

刃渡りを過ぎたあたりで先頭を一年に交代してみる。まずは笹木。初めて先頭を歩くとペースを掴むのが難しいため、後続はおかしなスピードで走らされる歩かされるのだが、全くそんなことはなかった。速すぎず遅すぎず、読図も忘れずに歩いている。
こいつやりおる。

笹の平の分岐あたりで清田に交代。
はっ、速いッ!!
これを待っていたというか期待通りというか...
左足か右足どちらかは必ず接地していたので一応走りはしなかったが、ランとウォークの境目のある意味神業のようなペースで登山口まで駆け抜けた。

まとめ:
後半組が晴れてしまっただけに一年生二人には雨で景色が見えない山行をさせてしまい申し訳なかったなという気持ちになった。しかし二日目に運よく雨が弱まり山頂まで行くことができ、悔しい思いをさせずに済んだ。また、雨の中の鎖場や梯子を歩くことができたのはいい練習になっただろうし、4人という人数の快適さも教えることができた。雨天の山行の中ではかなりいいものになったと思う。
(文:大串)

2025年6月7日土曜日

2025/6/7〜8 笹山ダイレクト尾根


日時:6月7日(土)~6月8日(日)

メンバー:CL鈴木,SL梅田
 堀、菅原、前嶋、大串、中村、有間、湯本、笹木、青島、日比野、大門、増田、川村、杉浦、石田、清田

行程:
7日: 静岡=笹山登山口-2560メートル付近-笹山
8日: 笹山-白河内岳-大籠岳-広河内岳-大門沢下降点-大門沢小屋-大門沢登山道入口-笹山登山口=静岡

 今山行は笹山をダイレクト尾根を伝ってのぼり大籠岳、白河内岳を通過し大門沢から降りるルートを選んだ。上級生にとっても記憶にないほどの大人数の山行であり、かつて登った山とは思えないほど多くの知見が得られた。

7日
 朝4時に部室に集まり、準備を行った。朝の空気は生暖かく、冬山が終わり夏山の訪れを感じさせた。手早く荷物を分配し、車に乗って出発。人数が多いため、一人あたりの共同装備が少なくなることに驚いた。

7時過ぎに駐車場へ到着。山小屋に荷物を運ぶヘリが忙しなく働いていた。我々も素早くトイレやコンパスの準備を整え、登山を開始した。

準備中に何度もヘリコプターが行き来していた

ダイレクト尾根の取り付きから、今日一日続く険しい急登が始まる。特別な歩行技術は必要とされないが、斜度と標高の低さから多くの汗をかき、体力を消耗する。水分・塩分・エネルギーを適宜摂取することが大切だ。今回は自分が先頭を歩いたが、ペースが速くなりすぎてしまい、特に一年生には大変な思いをさせてしまった。

傾斜はここが一番辛いと思う

林が人の手によるものから自然のものへと変化すると、しばらくは緩やかな傾斜が続く。このあたりは尾根に乗るタイミングとも近く、読図のポイントとなる。その後も、標高1420mの小さなピークや、標高1760mで左手に谷が入る地点など、絶好の読図ポイントが多くあった。

読図を兼ねた休憩

高度が上がるにつれ、木々が痩せたり倒れたりと、周囲の様子が変化していることがわかる。頂上直前の肩では、テントを張ることができるらしいが、木が生い茂っていてとても張れるとは思えない。

みんなの頑張りのおかげで、13時過ぎには笹山南峰に到着した。まだ時間に余裕があり、疲れていたためテントは張らず、少し休憩したり笹山北峰に足を伸ばしたりして過ごした。

北峰からはこの先行くであろう山々が見える

しかし、14時30分ごろから急に雨が降り始め、慌ててテントを張って中で時間を潰すことになった。雨は16時過ぎまで続き、その後も時折降ったため、夕食はそれぞれのテント内でとることになった。

12時の天気図
15時の天気図
18時の天気図
「気象庁・過去の実況天気図より」

翌日の起床を3時、出発を4時半と決め、その日の活動を終えた。

8日
3時に起き準備を始める。
朝食は手早く食べられるパンとスープであったため想定より少し早く出発できた。
ただ一年生はまだ不慣れなせいか朝の準備に少し時間がかかっていたため成長に期待している。
この先はしばらくなだらかな稜線上を歩くためコンパスをあわせて歩く。
すぐに笹山北峰の到着。
まだ白根三山は残雪が残っている

道がわかりづらい場所がたまにあるが稜線に乗って歩けば迷うこともなく、また頂上標識やルート案内なども充実しているため迷うことはない。
稜線を終え、大門沢降下点から降りる。
急な坂道で地面の土で滑りやすいがロープが準備されているため慎重に進む。
6月頭ということもあり谷に残雪がかなり残っていたため、途中のいくつかのトラバースでは雪の上を歩くことになった。
雪山に慣れているメンバーが先に歩きそのトレースを丁寧に辿って抜ける。
場所によっては滑落すると十数m落ちそうなところもあり事前の確認の甘さを痛感した。
ピッケルを持ち込んでもよかったかもしれない

残雪ゾーンを抜けると左に川を見ながら尾根の上を下っていく。
この川は雪解けによるもので地図には表記されていない。そのため読図で混乱する一年生もいた。時期によって地図にはない山の風景が見られるのは非常に面白いものだ。(古文の現代語訳みたい)

険しい降りを抜け木々の少ない尾根を抜け少し樹林帯の中を歩くと大門沢小屋に到着。看板の案内に従って沢沿いを下っていく。
一年生のダイモン=コヤ君

少し降ると左岸に抜ける橋がある。前回来たときは壊れていて渡れなかった橋だが今回もなぜか無視して右岸を下る。どう考えても左岸の方が楽なので右岸に戻る橋があることを確認できているなら左岸に行くべきだ。
幸い右岸にも案内はあるのでそれを辿って歩いていくともう一つの橋が見える。
そこを超えると次第に樹林帯に入っていと木々が邪魔なだけのトラバースへと変化していく。その道中で日比野がメガネを落としトラブルになりかけた。幸いなんとかメガネは回収できたが予備のメガネやコンタクトの必要性を実感した。たまに雪解けによる地図にない川があり楽しい。
小川山を思い出す沢

下の最後にロープや木を使って降りなければならない箇所があった。少し不安だったが一年生がそつなく降りれて安心した。

まとめ
今山行はメンバー18人という過去にない大所帯での登山となった。
この人数で行くなら普段の山行と前提から変えるべきだと感じる。
普段の基本形はSLやCLが全体を見て上級生がそれを補佐することだ。しかしこれほどの人数となるとパーティを見ることも、上級生が周りの様子を見てそれをリーダーに伝えることも難しい。
本合宿までに対策を考えなければならないだろう。

新入生に関してはまだ経験が浅いため技能はもちろん山行中の細かな所作にも拙さが目立った。地図や地形を見る頻度やテント場での寝袋や食料の手際などこれからの成長に期待したい。

(文:梅田)