2024年7月14日日曜日

2024/07/13~07/14 北岳

日時:7月13日(土)~7月14日(日)

メンバー:CL高林,SL鈴木(琴),梅田,鈴木(大),中村

行程:
13日:静岡(3:30)=芦安駐車場(5:01)-広河山荘原(6:15)-白根御池小屋(9:33)-北岳肩の小屋(13:00)
-北岳(14:16)-北岳肩の小屋(15:07)
14日:北岳肩の小屋(4:10)-白根御池小屋(5:48)-広河原山荘(7:43)-芦安駐車場(10:57)=静岡(17:00)

記録:
ボッカディアというボランティアに参加してきました。
10キロほどの石碑を三国沢の源流まで運ぶ計画でしたが、天候の悪化により肩の小屋まで運んでお開きという形になってしまいました。
去年の事前合宿と同じルートで、今年こそは間ノ岳まで行くぞと思っていたのに残念です。

13日
朝3時に部室に集合、手早く準備をしてバス停のある芦安駐車場へ向かいます。
前回は食料を必要分すら持っていなかったので持ち物を確認しました。
まだ7月なのにザックが冬山並みの大きさに。
バスにギリギリで乗り込みボランティアの集合場所である広河原山荘に到着。
点呼とラジオ体操の後、本日の目的地である肩の小屋へと出発です。
2年以上の部員が肩の小屋を肩のゴヤゴヤと口を揃えていうのはなぜなんでしょうか。
今日のテン泊の荷物に加えて石碑のパーツを二つ担いでいきます。
普段全員で分割する荷物を今回はパーティーの5分の3で持たなければならないので普段よりずっと重く、石碑も背負うための道具がザックのように体にピッタリ合うわけで
はないのでこちらもなかなか大変。
運営の方を先頭に樹林帯の急登を登っていきます。
石碑を持つ中村が車酔いと空腹で死にそうでした。
この青年の名前は鈴木君
厳しい急登を乗り越え白根小池小屋に到着。
アイス販売の看板が輝いて見えます。
少し休憩し第二の急登を登り始めます。
登っていくとすぐに先ほどまでいた白根御池小屋が豆粒ほどの大きさなっていました。
急登が終わると稜線に出ます。
ここまで来れば肩の小屋まですぐ、と思っていましたが思いの外遠い。
少し歩いてようやく到着です。
この時点であたり一面雲景色でかなりガスっていましたね。
明日の天気がほぼ間違いなく悪いため北岳山荘まで石碑を運んで終了という話を聞き、まだ天気がマシな今日中に北岳を取ろうという話になりました。
テントをさっさと建ててサブザックを持ちいざ北岳へ。
ガスがかなりひどく稜線上ということもありかなり肌寒いです。
北岳へ向かう途中柱のたったピークを発見。
中村が岩場を残って向かいました。
徐々に言動が前嶋化してきている気が。
北岳山頂に到着!
鈴木君の人生最高度地点が更新されました。
周りは見事にガスっていて景色は何も見えなかったので撮影の後晴れるまで少し待とうという話になりました。
しかしながら全く晴れる気配がないので20分ほどの休憩しテントに戻ります。
帰路の途中でボランティア付きのガイドの方とすれ違い石碑を肩の小屋において終了ということを告げられました。
去年のデジャブが漂う中テント場に戻り夕飯のカレーと中村持ち込みのみかんを食して寝ます。

1日目終了。

14日
4時に集合、出発のため3時に起きていそいそと朝食と撤収を勧めます。
朝食に時間がかかり少し集合時間に少し遅れてしまいました。
20歳のガイド専門学校の生徒さんと一緒にまだ暗い中昨日の道を降ります。
急な下りで雨で湿ってもいたため何度も滑ってしまいましたが、ガイドの卵の方々はさすがで滑らず楽々降りていました。
歩行の課題はまだまだ多いですね。
広河原山荘に到着し、バスを待ちます。
バスに揺られて無事駐車場に到着。
下山完了。

まとめ:
今回初めて山岳関係のボランティアに参加しました。
学外の登山者と交流する機会は普段の部活動では少ないのでこうした場には積極的に参加して同じ登山者と関係を作りたいですね。
テスト前最後の参考になりましたが今年も白根三山は北岳のみとなってしまいました。
可能であれば今年のうちに白根三山の全山はリベンジしたいです。

(文:梅田)

2024年7月6日土曜日

2024.7/6.7 南アルプス  仙丈ヶ岳・甲斐駒ヶ岳


日時:7月6日(土)~7月7日(日)

メンバー:CL前嶋,SL梅田,松田,菅原,有間,高林,中村,大串,増田,鈴木琴,鈴木大

行程:
:静岡=歌宿-仙丈小屋-仙丈ケ岳-小仙丈ケ岳-長衛小屋
7日:長衛小屋ー仙水小屋ー仙水峠ー駒津峰ー甲斐駒ヶ岳ー摩利支天ー駒津峰ー双児山ー北沢峠こもれび山荘=静岡

記録:

甲斐駒・仙丈に行ってまいりました。3年生は1年生の時に黒戸尾根経由で登っています。今回違うルートかつ南アルプスの女王と呼ばれる仙丈ケ岳も行けるので楽しみ。2日通して高低差があるルートですが張り切っていきましょう。今回マイナーではあるが、丹渓新道ー馬の背ー仙丈ケ岳のルートで挑む。某先輩方も過去に甲斐駒仙丈を登っているが、体力錬成合宿という点では既に何か勝っている気持ちでいました。そして計画した本人は足の不調のため欠席、良い景色だったので言えることだが、残念😊!

静岡から高速利用し戸台パーク(仙流荘)へ。そこには既に始発のバスに乗るために並ぶ登山客の行列が。私たちがほぼ最後でした、バスは3台ほど運行。バスの運転手さんのアナウンスが面白く心地よかった。眠かったが、お話も聞きたいという葛藤。30分ほどバスに揺られ歌宿で下車。運転手さんに応援され、北沢峠に向かうバスを見送った。あんなに登山客がいたのにここで降りる人は私たち以外にはいなかった。しばらく歩き、丹渓新道登山口にていざ入山。

天候曇りで暑すぎなかったのが良かった。しかし暑いのは暑いので早く稜線に出たいかも~。何もない樹林帯をしばらく登る。道中、地図上で花畑の表記があったがよくわからなかったのは残念だった・・・周りを見る余裕欲。また、崩れた斜面にてカモシカを発見。写真を撮る前に逃してしまった…。バスの運転手さんが戸台大橋の看板にもあるシンボル(?)のカモシカについて触れていたので一目見ることが出来て満足。

馬の背あたりまで来たところで、ひらけた場所に出る。
仙丈ケ岳と仙丈小屋
風が通り気持ち良い、景観も最高。
近づいてきた今日の目標。ここ最近の山はガスガスだったので、景色が見えるのはやっぱり良いですね。

綺麗なカールだなぁと気づいて。
仙丈小屋と仙丈ケ岳が見えている、これは「思ったより遠い?近い?」 
私は年々、目に見えていると楽に感じてきました。
南アルプスの女王・仙丈ケ岳着

12時半頃女王制覇。天気ももってくれました。周りもよく見えた。前回の空木はガスガスだったため個人的に既に満足。

鳳凰三山、富士山、白根

仙丈ケ岳がなぜ女王なのかという疑問に後輩から「北岳(王)があるからじゃないですか」と言われて腑に落ちた。確かに。仙丈ケ岳というかっこいい名から男の方が妥当だろうと思っていたが、丸みを帯びた稜線は確かに女王っぽいかも。稜線がSラインに見えてきた。

女王をあとにして小仙丈ケ岳へ向かう。と、雨がちらつく。合羽だけきて雨がひどくなる前に樹林帯に入っちゃおう、とするも、さらに強くなってきたのでザックカバーもつけて行動再開。しかし、行動開始後すぐに止む。何人かとすれ違ったが彼らも雨具を着用していなかったため先は大丈夫だろうとレイヤードも兼ねて小休憩。山の天気はわからないねーなんて話しながら動き出そうとしたときにまた雨足が強くなる。さっきのこともあるためレインウェアを着る着ないは個人にまかせて行動再開したが…。

長衛小屋まで降りっぱなしでした!
山の天気はわからないねー。
上にいたとき怪しい雲が迫ってきていると把握していた部員もいたため観天望気やはり大事。そして、樹林帯入ったものの針葉樹は屋根がないに等しいため雨貫通。地図から分かる情報もやはり大事。
皆ずぶ濡れでこの日の行動は終了。しかし、夕立に合う経験が出来てよかった。

雨も止み、外で晩酌
お酒の飲みすぎはほどほどに。(美味)

2日目

本日は甲斐駒へ向かいます。
後輩が沢が重なるルートのため、増水したらどうしよう、このテン場も危ないんじゃないかと夜通し考えていたらしい。結局雨も降らず、沢は増水しても危険性が少ないことが分かったが、こういう視点は重要。学ばせていただきました。

仙水小屋ー仙水峠では地図上は砂礫であったが実際は大きな岩ががれた感じ。浮石多いが岩場は楽しく通過できた。

仙水峠にて小休憩挟み、しばらく続く急登に意気込む。


右の鳳凰三山、オベリスクがわかりやすい

甲斐駒ヶ岳と摩利支天

駒津峰着。この時点でコースタイムからかなり遅れた。ここでデポするという意見が列裏の上級生らで出ていたらしいが、考えている時間がもったいないとしてそのまま進む。

この判断について、デポを何時間まで許容するかの認識の違いがあった。皆がアタックザックに切り替え、日帰り装備として考えるのなら3時間ほどの行動も良いのではないかという意見。部員のほとんどがアタックザックを持っている状況であればデポの選択も広がる。
 しかしこの人数のデポは邪魔になりかねないし盗難の可能性もないわけではないので避けたい、といったところだろうか。?
ところで、実際山に来てまで盗む人って存在するのか。?


六方石までも鎖場あり、慎重に進むが楽しい。
ここで小休憩&デポ判断。各自準備して直登ルートで甲斐駒ヶ岳へと向かう。



中々楽しかった。みな岩場がお好きなようで。前半の疲れも吹っ飛びますね!

登っている最中ヘルメットを装着している登山者がちらほら見えたためヘルメット装着の有無について考えたが、落ちたら一発アウトの面で付けている節もあるのだろうか。ガレ場のように頻繁な落石の危険性はないが・・・。この山域での装着義務はないが、不安に思うなら付けるのが最もだろう。と感じた。
南アルプスの貴公子・甲斐駒ヶ岳着
8時半頃貴公子制覇。なぜ貴公子なのか。険しい岩稜、白く綺麗な花崗岩・・・?白い甲斐の駒=白馬の王子様ってコト…⁉

後ろに仙丈ヶ岳も見えて良い。ここまで歩いてきたのか、感嘆。

八ヶ岳が見える
2年前は雲海が広がってとても幻想的だったが、今回は周囲の山容が全部見渡せてとても気持ち良い。そして2年前とは違って山が何となくわかるのも楽しい。もしかしたら山を続ける価値はここにあるかもしれない__

摩利支天と甲斐駒と梅田
甲斐駒自体が修行の山だしその名から信仰系の何かだと思っていたが、仏教の陽炎の神様らしい。勝利・蓄財・除災の神様らしく武士の間に信仰があったらしいです。
、、、で、なんでこの山が摩利支天なんでしょうかね。


でっけーイワ

甲斐駒ヶ岳から摩利支天まで素直に向かえないのはこの切り立った崖があるからか、と後輩が一言。なるほど、また後輩から学ばせていただきました。そしてクライミング勢はさっきから「綺麗なクラック!」「あそこボルトありませんか!」とうるさい。ボルトなんてねーよ

では、あとは下ります
13時頃北沢峠着。
バスに間に合ってしまう。歌宿まで歩くか、バスに乗ってしまうか…。
今回はバスで帰りました。たまたまツアーの方の貸し切りバスに乗らせていただき快適に帰れました。また、歌宿まで歩いたとしてもバスが満員で乗れなかった可能性もあるという点からもおとなしく諦めましたが、事前の下調べで把握しておくべき事項であったと反省。

今回も怪我無く帰ってこれました、お疲れさまでした。


帰りは毎年恒例ぼんち

食べすぎておかしくなった梅田、SLお疲れさまでした。

まとめ:
SLの梅田は大きな声を出せるので登山者とのすれ違い等スムーズに行えたのではないだろうか。相手への気遣いも個人的にはグッド👍。急遽CLになった前嶋も良かった。以前のCLがダメダメだったらしいが、ダメなところは今回で改善していた様子。また、改めてポジティブ要員は大事であることを気づかされました。なれないSLCLお疲れさまでした、先輩らしい一面を見れたので良かったです、反省点も沢山挙げられましたがそれぞれ吸収して次の山行に役立てていただけたらなと思います。

1年生に関しては2人とも強くて頼もしい。中村は知識、鈴木はタフさって感じで良いね。2人とも歩行がまだ不安であるが、これに関しては経験ありき。また、先輩方は「気を付けて歩こう」といった抽象的なアドバイスでなく具体的にどう歩いた方がよいかといったアドバイスを増やしていけたらよいと思います。昨年同様に既に1年生が優秀であるが故の課題でしょうが、原因分からないと改善もないですしね。もちろん気づかさせるための”あえて”も良いと思います。先輩方の新たな学び・気づきにもつながると思いますので・・・。1年生2人はこの時点で大分歩いたのでより強くなることでしょう。今後に期待星。
(文:鈴木琴)


2024年6月22日土曜日

2024/6/22~23 中央アルプス空木岳

日時:6月22日(土)~6月23日(日)

メンバー:CL菅原,SL大串,梅田,堀,中村,鈴木(琴),有間,前嶋,鈴木(大),増田,高林

行程:
22日:静岡=空木岳登山口-池山-空木岳-池山小屋
23日:池山小屋ー空木岳登山口=静岡

記録:
22日:晴れのち曇り
 相も変わらず天候に恵まれない我が山岳部、今回は少し足を伸ばして中央アルプスの空木岳と懐かしの檜尾岳を取る周回を計画していたものの、梅雨前線が近づく関係で二日目が雨の予報の中の山行となってしまった。ただ、夏合宿に向けて惨めな山行も経験としてアリというこじ付けに等しい理由で決行となった。



あれ?以外に天気がいい...?

 直前になっても天気が定まらず、てっきり曇りか最悪小降りかと思いきやまさかの晴天。想定外の灼熱の中、山行が始まった。




アルプスを一望


東屋で一休み

 それにしても暑い。汗が止まらない。また今年も嫌な季節が来てしまった...。今年は例年にないくらいに暑く体に堪える。まだ夏山シーズンが始まってそうそうだが早いとこ冬山になって欲しい。



東屋近くのトイレ裏からショートカット


と思いきや意外に足場が悪い、帰りは通らない方がよさそうだ



池山小屋、まさかここが今日の宿とはつゆ知らず...

 ここで今回の割と重要なターニングポイント。無人の小屋を発見した。小屋となっているものの、事実上の避難小屋のような状態になっている。山行ではいつどんなトラブルに見舞われるかわからないので特に小屋などはちゃんと把握しておくと後々助かる。



絶妙な表情の菅原君


だそうです


今回の核心

 今回の核心ポイント。長い鎖場や沢を横切る箇所が連続している。個人的には聞いていたよりもかなり悪い印象を受けた。特に翌日雨であることを考えると正直通過したくないという思いがよぎった。


肝心の何mかが読めない


クライマーだらけなので皆スイスイ登っていく


縁起でもない名前


 空木岳直下の避難小屋手前の分岐で最終的な行動指針を決めることにした。まず、候補としては、「避難小屋に行き、空木岳を取り、明日は雨が止むまで待機する」と「ここにデポして空木岳を取って、池山小屋まで下る」の二択となった。どちらにも問題があって、前者の場合、雨がいつ止むか分からないだけでなく、登山道が通れる保証がないという点。後者では順調に行っても7時くらいに到着になる点。かなり難しい選択であったがここで時間を空費しても仕方がないので多数決を取ったところ後者になった。ちゃんと考えることも大切だけれどもだからと言っていたずらに時間を消費することは避けるべき。なかなかに難しい決断だったが、これからの部活に役に立ちそうな経験にはなった。


ピース✌


誰かさんたちが喜びそうな大岩


元気な三年生


この時期でも案外雪が残っている

 なんやかんや、空荷だったこともあり、雨に降られることもなく無事に空木山頂に到着した。



 山頂は相変わらずの景色であったけれども下山をし始めると...。


晴れた!!!

 n回目の下山をし始めると晴れる現象。もはやここまで来ると笑えてくる。まあ、記憶の中に少しでも晴れたときの景色が残っただけマシとしておこう。


みんなでバンザーイ

 そうこう楽しみながらも刻一刻とタイムリミットは迫ってきている。足早に分岐に向かい、下山を始める。泊登山でその日のうちに下山を始めるのは今まで経験したことがなかった。


急げ、急げ


トリックアート(?)

 個人的には少しは雨に打たれるだろうと考えていたものの、幸い、雨に降られることもなく、危険個所も無事に通過できた。ちょうど小屋に着いたころに雨が降り始めた。あぶねー。結局小屋に着いたのは19:30ごろ。かなり遅くなってしまったが明日の天気を考えれば致し方無いと言える。小屋に先客もおらず、我々だけで優雅に過ごすことができた。


みんなでわいわい

23日:
 この日は下山だけということもあり普段の山行では考えられないほど遅く起床した。麻雀に勤しんでいた人たちは梅田に朝食の準備を丸投げしてひたすら対局を続けるという愚行をする始末。反省してください。


こちらもn回目のラーメン


快適な小屋とはいえ下山はせざるを得ない

 夜にかなり雨が降り、行動を開始したときもそこそこ降っていた。その影響もあってか登山道は完全に川のような状態に。結果論になってしまうがやはり、昨日行けるところまで行っておいてよかったと心底そう思った。


これは川ですか? いいえ、登山道です

 結局、下山するまで雨は止むことなく降り続けた。もし、避難小屋で雨をやり過ごしていたら下山は一体何時になったことやら。


お疲れ様でした



まとめ:
 色々と難しいことをたくさん考える山行だった。ただ、去年までと決定的に異なったところは2年生が積極的に意思決定の場で発言をするようになったところだった。各々が意見を持ち、それを自分の言葉で表現するようになっている姿を見てとても成長したことを実感した。個人的には山行の成功か否かは計画を完遂できたかではなく、何かしらの学びを得られたかだと考えている。その点、今回の山行は様々な学びを得られたと言えるので概ね成功だったと思う。また、檜尾には行こうと思う。
(文:高林)