メンバー:CL増田,SL有間,高林,菅原,梅田,大串,堀,前嶋,松田
行程:
13日:静岡=表登山口-1200m付近
14日:1200m付近-表登山口・仙女平分岐-安達太良山頂-表登山口・仙女平分岐-1200m付近-表登山口=静岡
記録:
今回はいつもとは山域を大きく変えて遠出してみようとういうことで東北は福島県にある安達太良山に行きました。健心さん肝いりの山行でしたが直前にインフルエンザに罹ってしまい無念の脱落。またの機会にぜひリベンジして欲しいですね。
山自体の難易度はそこまで高くはないが福島ということでアプローチがしんどい。何と高速を使っても片道6時間半という超長旅だった。幸い、普段からハンドルを奪い合っているほど運転好きが多いためドライバー不足には悩まされなった。
13日:雪
ロングドライブということもあって若干緊張気味で出発。筆者の車は梅田と松田の3人だった。免許証を持たず、すぐに寝る梅田は有無を言わさず後部座席に座らせたが案の定、すぐに爆睡。結局、松田と交代しながらひたすら話続けてやり過ごした。ありがとう、松田。
今季の冬山山行は雪に全く恵まれていなかった。しかし、今回は東北。今までの南アなどとはわけが違う。きっと、トンネルを抜けたら一面の銀世界が広がっていると信じて道を進んだが、駐車場に着くまで積雪は驚異の0cm。山も心なしか茶色が大部分を占めており、秋山と見間違える程だった。
本当に冬山?
文句を言ってても仕方ないので準備を進める。すると、風花が舞い始めた。しかも、徐々に勢いが増してきている。「これはひょっとしなくても積もるのでは...?」と思い始めた。
雪に思わずにっこり
いざ、雪を信じて入山
おや?
おやおや?
おやおやおや?
積もったのである。降雪の勢いは衰えることもなく、だんだんと周囲の景色を変えていった。1月上旬にしてようやく冬山山行らしくなりました。
ここで、そこそこの積雪にもなり、練習を兼ねてワカンをつけてみることに。みな、手こずりながらも装備を終えながら一人だけ様子がおかしかった。梅田だ。足元を見てみると明らかにワカンのつけ方が間違っている。
努力はした
事前に装着の練習をしておくように本人には言ってあったがそれを怠ったようだった。また、サイズが合っていないのか歩き始めるとすぐに外れてしまった。これだと埒が明かないので増田のワカンをつけることに。いくら正しい道具を持っていても、正しい使い方を知らなかったり、整備を怠ったりすると全く意味をなさない。本人にもそう伝え、歩みを進めた。
今回はただ山を登るだけでなく、雪上訓練も兼ねた山行であったので、滑落停止などができる場所も探しながら幕営予定地を目指した。しかし、なかなか訓練適地が見つからずに幕営予定地に到着。その近辺で適地をさがしたものの見つからなかったため埋没体験をすることに変更した。
野生の梅田
何か恨みでもあるんですかねぇ...。
実際に埋まってみて思ったこととして、想像していたよりも呼吸がしづらく、かなり苦しかった。顔まで埋まってみたが窒息するのではないかという恐怖感が強かった。実際に雪崩に巻き込まれるときは今回とは違って冷静さも失っていると考えられるため相当苦しい思いをするのだろうと考えた。また、ゾンデ棒を初めて使ってみたがかなり分かりづらく、人なのかただの雪なのか判断に迷うことがほとんどだった。やはり、雪崩には巻き込まれないことが一番だと確信した。
今回の夕食はシチューだった。山行で初めて牛乳を持って行ったがなかなかおいしくできた。夏場にはさすがにできないので今のうちに堪能しておく。
ダバァ
相変わらず外で寝る堀
行動時に降っていた雪も夕方ぐらいには止み、夜には満点の星空が広がっていた。そのため何人かで外で星空観賞をして一日目は終了した。
最近のスマホのカメラはすごい
14日:晴れ
二日目は晴れでスタート。朝ごはんはおしるこだったが隣のテントでは水の分量を間違えたらしく朝から苦行を強いられたらしい。
引くくらい晴れ
山頂も晴れていることを信じて歩みを進める
特にトラブルもなく、分岐点直下の上り返し付近まで到着。ここからはかなりの急坂で踏み跡もないバリエーションチックな道となった。1年生のルーファイ力を鍛えるためにも先頭を前嶋と堀にして行動を開始した。しかし、木が邪魔でなかなか思うように進まない。勾配がきつくなっていることも加わってペースもかなりダウン。どこを見ても正直行けそうなところがあまり見当たらない。上級生である筆者もルーファイが難しいと感じた。最終的にはそこら辺の枝などを鷲掴みにしながら這い上がるようにして合流すべき登山道に到着した。実際には分岐点よりもかなりズレたところで合流してしまっていた。例年ルーファイを鍛えるために秋に新南部でバリエーションルートを使っていたが今年度は色々あって思うように経験を積ませることができていなかった。来年度はより充実した山行を組めるようにしたい。
必死にルーファイする前嶋&堀
合流後は快適登山
合流後は他の登山者も多く冬山ではあまり経験したことのない不思議な感覚だった。
投げないでね
合流後は整備された登山道ということもあり順調に歩みを進め、山頂直下の石碑に到着。
わーい
その後、アイゼンを付けた状態で岩稜を登り、山頂に到着。
ピース
本来ならここから少し下って爆裂火口を見に行く予定であったが相変わらずこの部活は天候に恵まれないため一面真っ白。また、爆風も吹いていたため一目散に下山した。
ひょっこりはん
きれいな樹氷
に興奮する成人男性たち
樹氷や普段行かない山域独特の風景を堪能しながら歩いていると...。
晴れた!!
もう何度目だろうか。我々が下山を始めると晴れ始めるこの現象。しかも、通りすがりの登山者の話によるとどうやら午後はずっと晴れるらしい。ただ、残念ながらそんな時間までここにいたら確実に朝帰りになってしまうので泣く泣く下山。余りにも悔しかったので山頂の方向は見ないことにした。観測しなければ晴れていない可能性もあるので。
何もここまで晴れなくても...。
堀もこれには絶望
ピース
下山も問題なくスムーズに下山、お疲れ様でした。
帰りの運転もしんどくなく思い出深い山行になった。
┌(^o^┐)┐
まとめ:
ルーファイの経験不足が出てしまったと感じた。今年の新南部は不完全燃焼で終わってしまったので仕方がない側面もあるが来年以降の技術の継承もあるため来年はもう少しバリエーションルートを組み込んだ山行を企画してルーファイ力を鍛えていくべきと考えた。
ルーファイの経験不足が出てしまったと感じた。今年の新南部は不完全燃焼で終わってしまったので仕方がない側面もあるが来年以降の技術の継承もあるため来年はもう少しバリエーションルートを組み込んだ山行を企画してルーファイ力を鍛えていくべきと考えた。
今までに行ったことがない山域にチャレンジできたことは本当に貴重な機会だった。同じ山でも全く風景が異なり、新たな可能性を感じることができたとても面白い山行だった。来年は今まで通り日本アルプスも登りつつ、様々な行ったことのない山域にも手を出していこうと思った。
(文:高林)
(文:高林)