メンバー:CL蓮容,SL増地,芳村,池田,和田,生熊
行程:
27日 静岡=奈良田=広河原―白根御池小屋―大樺沢二俣―肩ノ小屋(泊)
28日 肩ノ小屋―北岳―北岳山荘―間ノ岳―農鳥岳―大門沢下降点―広河内岳(泊)
29日 広河内岳-大籠岳-白河内岳―笹山―(ダイレクト尾根)―奈良田=静岡
記録:
8月にいく予定だったが、秋雨前線の影響により延期となった今合宿。新学期を目前にしてようやく行くことが出来ました。
今年はコロナの影響により大人数での長期合宿は無理だという判断に。人数を絞り、個人山行という形で班を分けて夏合宿を行うことになりました。今回は一回生主体の、体力錬成目的の山行です。
27日:天候 晴
広河原行きのバスに乗るために奈良田へ向け5時に部室を出発。奈良田ってこんなに近かったっけ...?初日の行程は長くなく、バスの時間も8:40からなので余裕のある支度。バスで池田が酔うが、彼は3日間終始楽しそうだった。
9:45分、行程開始。とりあえずスローペースで歩き始め、第二ベンチに着いたところで1回目の休憩。
第二ベンチ
ここを越えるとトラバース道に入り、あっという間に白根三池小屋につく。気持ちの良い歩きだ。特に問題箇所もないのでSLの練習として和田に先頭を行かせる。
白根三池小屋
急登が嫌なので大樺沢二俣経由の右俣コースで行くことにする。この辺でガスり始めるが、雨が降る気配はない。生熊がペースダウンしてきたので煽りながら進む。
あっ!野生のハスイが現れた!
小太郎尾根分岐につけば、残り30分ほどで本日の幕営地である肩の小屋に着く。これから始まる稜線歩きに心が躍る。
ブロッケン現象
肩の小屋についてから、自分と日苗さんで水場へメンバーの水を汲みに行った。
しかし....
水、少ない
記録で確認してはいたが予想以上に水が少ない。チョロチョロとすら言わない。
溜まらない水と溜まっていくストレス。だが待っている間に駄弁るのは楽しかった。
結局行って帰ってくるまで1時間半かかった。
カレーは、美味しい
28日:天候 晴のち曇
朝、和田が高山病を訴え吐く。しばらく休憩させて様子見することに。その間他メンバーで北岳へ日の出を見に行く。
一旦肩の小屋に戻り、相談の結果進むことに決定。この時点で3時間ほどロスしているが今日の工程を無事消化できるのか?時計とコースタイムを逐一確認しながら進む。
間ノ岳
農鳥小屋間近から見る農鳥は雄大だった。
生熊「今からこれ登るの...?」
農鳥小屋についた頃には13時。ここで午後の急激な天候の変化、日没までの時間、1回生の体調を考慮し農鳥小屋に泊まるか、このまま進むかで審議する。10分ほど考えたが、最終的に農鳥親父の「はよ行ってこい!」の激励(?)で結局行くことにする。ありがとう、農鳥親父。
なんとか西農鳥、農鳥を取る。中々上がらないペースに焦りを感じた。ガスっていたが、時々覗かせる景色は素晴らしかった。岩崚帯の通過で特に問題は起きず良かった。
大門沢下降点を通過しいよいよ白根南嶺の領域に足を踏み入れる。
本来は白河内あたりまで行く予定だったが、時間と疲労の状態を考え大籠へ向かう途中に幕営することにした。が、この判断によって次の日に私たちは素晴らしい景色を拝むことになる。
満天の星空
29日:天候 晴
THE 快晴。朝食を食べ、出発。
昨晩ぐっすり寝たためか、皆元気。南嶺特有の広い稜線と塩見岳など周りの山々を見ながらの快適な尾根歩きに興奮しっぱなし。
広い稜線の上りは問題なかったが、下りの時に
ルートを2回ほど外れたのは反省点。稜線の左側に乗らなければ笹山へ続くルートへ行けないが、乗る前に降る選択をしてしまった。
ルートを2回ほど外れたのは反省点。稜線の左側に乗らなければ笹山へ続くルートへ行けないが、乗る前に降る選択をしてしまった。
ルート自体は不明瞭な部分があったが、マーク自体は豊富についていたので、マークが途切れた時点ですぐルートを見直すことで防げるミスだったかもしれない。
笹山へのルートは樹林帯に変わる
樹林帯は木々がトンネルのようになっておりこれまた気持ちが良い。山頂直下の上りはわりと急登。9時前には笹山へ到着。
あとはダイレクト尾根を下るのみ。ここで先頭を日苗さんと交代する。日苗さんは3月の雪山で笹山ダイレクト尾根に来た時、下山でバテてペースダウンしたが、、果たして?
は、速え....!!
おそらく今回の全工程で一番ペースが速かったのはこの区間だろう。聞けば日苗さん、毎日歩荷トレをしているそう。軽快なペースでぐんぐん高度を落としていく。
まとめ: 各メンバーの感想
今回は全体を通して好天で、非常に充実した3日間となった。2日目は結果的に通過することができたが、もし農鳥あたりで悪天候となり雨に降られていたら、落雷が発生していたら、、、と考えると本当に運が良かっただけなのかもしれない。状況を的確に分析しいかに最善の判断が下せるかということは今後の課題だ。またメンバー間の体力の差が非常に目立つ。そもそも体力に余裕がないと読図や丁寧な足運びをする余裕も生まれないし、今回のようにトラブルで出発が遅れた時のリカバリーもきかせられない。日苗さんの成長を見て何か感じるものがあれば良いと思う。 (増地)
今回は一年にとって初の2泊の山行ででしたが、苦痛と感動という山の両面をしっかり味わえるいいルートだったと思います。
体力面、行動面で各々が未熟なところがよく出てたので、次回山行から冬までに修正していくので、待ちに待った秋山シーズン、どんどん山に連れてって行ければと思います。 (蓮容)
山岳部での縦走登山は初めてだったので、できて嬉しかったです。
稜線上をずっと歩き、高山の良さを存分に感じることができました。
後ろの方を歩いたり、先頭を歩いたりして、新たな経験となりました。
憧れの北岳と懐かしの笹山に登れてよかったです。 (芳村)
天気に恵まれ、美しい稜線、星空、日の出などを見ることができ、満足度の高い山行になった。
反省
行きのバスで酔ってしまい、一日目の行動に影響がでてしまった。次回からは酔止めの薬を持参しようと思う。山のバスを舐めてはいけない。 (池田)
初日から今まで経験したことのない疲労に見舞われ感情を失った状態でスタートした今合宿。だが天気に恵まれ景色が素晴らしく2日目の稜線歩きは景色に見惚れて何度か滑落しそうになる程であった。相変わらず登りでペースがガタ落ちしたり2日目は先輩に荷物を分け持って頂いたりと自分の体力のなさを痛感した。体力は私にとって大きな課題であるが、他にも事前の下調べ、地形図の読み込み等様々な課題がある。今回は地形図を見ながら歩くということが全然できなかったがそれでも歩いている最中、この道で合っているのかという疑問が頭をよぎることが何度かあった。その勘が確信か否かその場で判断できるよう下調べ等をしっかりやらねばと思った。来年以降は自分も先輩として後輩を山に連れて行く立場になる。その時、自分のことでいっぱいいっぱいな先輩にはなりたくない。周りへの心配りができる余裕をもつため、山を楽しむために体力をつけたいと心から思った山行だった。 (生熊)
和田:永遠の提出待ち