2019年9月27日金曜日

2019/8/4 天竜川水系厚血川 龍王渕ゴルジュ

日時:2019年8月4日(日)

メンバー:
CL小林(OB),SL高田


行程:
4日:浜松(6:30)=龍王権現遊歩道P(7:50~8:16)-龍王権現F1(8:28~10:36)-F2-F3(10:52~12:04)-F4(12:16~12:22)-左岸側に民家が見える地点にて脱渓(12:38)-龍王権現遊歩道P(13:02)=浜松

記録:

4日:晴れ時々曇り

天竜川支流厚血川最狭部にある龍王渕ゴルジュ。

JR飯田線 佐久間駅から車で15分ほどの場所に入渓点があります。


1996年の成瀬陽一氏の今ゴルジュ遡行記を読んでから、「突破したい」と大学2年次から秘めた想いを持ち続けていた沢です。
完全遡行にはクライミングはもちろん、泳ぎスキルもマストなこの沢。
泳ぎも登攀もイケるというOB小林さんと久々に予定が合い、いざ挑戦!
F1とOB小林さん


F1の龍王権現手前までは遊歩道を使って快適なアプローチ。
川は右に屈曲し、ゴルジュから流れ落ちる水が水面を叩く轟音が聞こえてくると龍王権現が現れる。
30度を超える晴天にも関わらず、飛沫と滝が起こす風圧と恐ろしさで、身震いした。

F1のリードはじゃんけんで決める。
じゃんけんに勝った小林さんがカッパを着込み、ロープを付け、淵に飛び込む。岸から直ぐに足が付かない程深いらしく、中々進まない。何とか側壁に届くかと思ったその時、頭が半分沈む小林さん。急いでロープを引いて小林さんを回収。久々の泳ぎにうまくいかなかったとのこと。

リードを交代し、高田がゆく。
小林さんを突き返した底の見えない淵に対する恐怖と
いよいよ登れるという興奮とで、鼓動が速まる。

流れが思ったよりはあったが、泳ぎは得意で滝の右側に張り付く。
左上していくようなラインで登る。中間部が少し難しかった
常時飛沫を浴びながらの登攀だが、上部は左半身もろ浴び。

フェルトソールにはギリギリのホールドスタンスの細かさ。おまけに適度に水分を供給され、ヌメヌメが形成されてるので気を抜くと堕ちそう。



なんとか登りきりました。

そして登りきった先で水に足を取られ、流され滝壺の流芯に。フェルトソールにはギリギリのヌメヌメ、斜度であったにも関わらずもう一歩行けば楽にビレイできるという快適性を求めてしまった結果だった。
もしかすると流されるかもしれないと自分は構えていたが、小林さんはまさか流れてくるとは思っていなかったようで驚かせてしまった。(ごめんなさい)

復帰してもう一度滝に張り付いたが、集中力が落ちた状態でこなせるような代物ではなく、岸に戻り巻くことに。この滝で2時間以上格闘した。

続くF2は楽しく超えて行く。
問題はF3。F3は狭い水路状のゴルジュに右側から
滝が落ちている。
ゴルジュはやはり足が付かないほど深く、暫し作戦を立てる。
滝の手前を登ることも考えたが、登った先で結局水路を横断しないといけなさそうなこと、そもそも壁がツルツルでホールドスタンスが見当たらないということで滝の向こう側に何とかして行くことに。
F3。先ずは小林さん。
水面下のホールドスタンスを色々探って突破方法を検討して下さいましたが、それでかなり消耗し、交代。

これは力任せに突破するしかない。と私はあまり考えすぎずなるべく奥に遠くに飛んでそこから必死の側壁キックとバタ足。飛び込む前は恐ろしかったですが、飛び込んでみるとほんの一瞬のことでした。

滝の向こう側は掘れて、半ドームのようになっている。荷物を降ろして少し休憩。その先は少しでもミスると今突破した滝にもれなく戻れる要らない特典付きの壁。
F1、F3と突破が上手くいかずモチベーションの落ちている小林さんは撤退を進言するが、イケるイメージが湧いてしまった&流されても大丈夫な箇所だということで、高田リードで行く。とは言っても、もう流されたくはないので、フェルトシューズをクライミングシューズに替える。これが最高の選択だった。
この沢、ラバーソールとの相性が抜群によく、楽々登れる。続く小林さんもラバーソールの沢靴に替え、
「コイツは最高だわ!」とラバーソールの威力に感動し、元気を取り戻していた。
F4。滝左のラインを取る小林さん。

ラバーソールを味方に付けると強い。
続くF4は小林さんリードで通過。
ストレスなく楽しく登れます。

F5。

このF5を超えると左岸側に民家が見えてきて、
脱渓ポイントです。このまま遡行すると上流部にもゴルジュ帯があるようですが、時間的にも厳しいので今回はここまで。

まとめ:
完全遡行とは行きませんでしたが、満足度の高い、久々に心拍数の上がる痺れる沢登りでした。

滝の流芯に落ちるのも初めてのことで良い経験になりました。
様々研究の中で反転流に乗って抜け出せなくなってしまったら、底を蹴って脱出するなど言われていますが、全く底を感じず小林さんに引っ張ってもらうまで様々な流れを身体に感じ、研究通り脱出するのは難しいと思いました。

突破したいゴルジュリストが全然減らないので、先輩方、同期、後輩達どんどん沢に行きましょう!!

お付き合い頂いた小林さんありがとうございました !
最高でした。

(文:高田)

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