2024年12月15日日曜日

2024/12/14~15 遠見尾根雪訓

日時:12月14日(土)~12月15日(日)

メンバー:CL増田,SL菅原,高林,有間,前嶋,梅田,大串,堀,鈴木,中村 OB真達さん,ヘイキさん,クリスさん

行程:
14日:静岡=駐車場-アルプス平駅-地蔵の頭-雪訓-幕営地
15日:幕営地-雪訓-地蔵の頭-アルプス平駅-駐車場=静岡

記録:
冬のOB交流会(雪訓)。雪があるところが良いなぁ(去年は砂の中で訓練だった)と思い、おととしも行った遠見へ。行く前に天気から別に北アじゃなくても雪はいっぱいありそうだなぁなんて...。
最近ロープをまったく使えていないのでOBさんにお願いして、ロープワークをみっちりと教えていただいた。


今回はありがたいことに真達さん、ヘイキさんが参加してくださることに。
OBさんとは7時半に待ち合わせ、各自北アまでの長い道のりを...
ところが、忘れ物、忘れ物、そして除雪車により1時間以上現役が遅刻...教わる立場なのに...

駐車場が分かれてしまい、準備が大変だったりゴンドラが止まってて行列ができあがってたりしたこともあり、少し遅い出発となってしまった。

忘れ物したのにご機嫌だね

先週は私用で参加できなかったため、今季初の雪山となる。寒いなぁ、重いなぁなんて思いつつ駅から歩き出す。まだスキーヤーは少なく突っ切るときもあまり罪悪感がなかった。その反面、登山者は多く日帰り装備の人や同じく雪訓をやるような荷物の人がちらほら

雪だ

雪山らしい写真だね

さっそく雪と戯れる

1年中村 彼ももう2回目の雪山だ

かっこいい1枚
          
地蔵の頭通過後、その下の平らな場所で雪訓をすることに。同じ様なパーティーが1組いたため、距離を空けてテント設営。駅を出て1時間程度の短い行程だった。雪訓メインだから当たり前か
テント設営後、雪訓開始。ありがたいことに真達さんが雪訓メニューを考えてきてくださった。

まずは滑落停止から

なかなか様になってる!?

今回はロープワークがしたいとのことでここから特別講義の始まりです。

スノーマッシュルーム

アンカー作り

スノーマッシュルームは初めて教えていただいた。意外と強度がありびっくり。
実践で使う機会はあるのかな?

個々で作成

引っ張って強度チェック

お次はスタンディングアックスビレイ。
わざわざソリを持って来てくださり、トップが滑り勢いがついてしまった際の停止を練習できた。フォローなどの勢いが弱いときは止まるが、勢いがついてしまうと難しさを感じた。
特に体重差がある場合。

交互に上から
          
失敗

ポイントは、勢いよく止めないことだとか。1回勢いを吸収し、その上で止める...うーん、クライミングでも言われるけどやはり難しい。

その後は簡易雪洞掘り。ピッケルを用いて個人個人で掘っていく。
掘ってみると意外と楽しいもので、夢中で掘り続ける。最終的には横になれるサイズができあがった。

掘り掘り、堀堀

そうしてるうちに日も暮れ、本日の雪訓は終了。
部のテントに全員集まり鍋をつつく。今日はカレーチーズ鍋。
テントに10数人が入り、ぎゅうぎゅう詰めに。天井が低いことも合いまり、足が攣ったり腰が痛くなったり。

大人数だと美味しいね

夕方作った雪洞で寝る猛者も。

高林専用です

住めば都

朝、明るくなるのに合わせ撤収。

日の出

本日も雪訓から。ヘイキさん、クリスさんは滑りに行くそうでここでお別れ。ありがとうございました。
ロープを出してコンテの練習。

本日も真達先生

練習あるのみ

コンテも知識でしかなかったため、実践できて良かった。
荷物背負いながら、強風時など、本番には及ばないが経験できたのは大きかった。
この後、コンテしながら近くのピークを取りに行く。
ここで、部員間のレベル差を少し感じた。クライミングやってる人とあまりしていない人で、ロープワーク関連で差ができているなと思った。
やはりいろいろつながっているな...

下りは搬送訓練を。
雪山ならではの搬送方法があり勉強になった。
後輩を包み

下っていく

幕営地に戻ってからは、雪訓名物?の埋没。
後輩や志願者を雪の中に埋めていく。
埋まった際の対処もあるが、実際に埋まったら助けも分からない環境下でパニックになる気がしてしまう。
本番は顔も埋まるからね...

ビーコン所持者も増え、捜索訓練も行い、これにて終了。
撤収準備の時に悪天候でリフト・ゴンドラが止まるかもといわれそそくさと下山。
お疲れ様でした。

流石に歩いて帰る気はない

集合写真

まとめ:
今回は今までで1番雪訓ができたと思う。部で行く上で基本となること、ステップアップにつながるもの様々なものを教えていただいた。本番ではなくても、山行で余裕があるたびに訓練し、全員でマスターしたい。
今回はOBさんのおかげでここまでの満足感につながりました。特に真達さんは、2日目1人で面倒をみてくださり感謝しきれません。ありがとうございました。今後もよろしくお願いします。
(文:増田)

2024年12月7日土曜日

硫黄岳 雪上訓練







日時:
12月7日(土)~12月8日(日)

メンバー:CL高林,SL松田,菅原,堀,大串,中村,前嶋,梅田,鈴木(大)

行程:
7日:静岡=桜平駐車場–夏沢鉱泉−オーレン小屋

8日:オーレン小屋–赤岩ノ頭–硫黄岳–夏沢峠–2581m分岐–オーレン小屋–夏沢鉱泉–桜平駐車場=静岡

記録:
 気温も下がり冬山の季節となってきたので、アイゼンやピッケルを使った歩行に慣れるために、雪上訓練を行うことになった。そこで、雪も積もっているだろうと八ヶ岳に行くことになった。あくまで今回の目的は訓練なので、天候が悪くなったらすぐに撤退するという注意喚起のもと、山行に挑んだ。

7日
7時半に駐車場に到着。
本当は上の駐車場に車を止めたかったが、車の性能が心配だったので、下の駐車場に車を止めてしばらく林道を歩くことに。所々、地面が凍結しており冬山の洗礼を食らった。

    サングラスでウキウキの前嶋さん

地味な登りがきつい

9 時15分に夏沢鉱泉に到着
行程時間が少ないためお楽しみをいっぱい持っていたが、初めての雪上歩行だったため、この時点でかなり疲れてしまった。幸い、本日の目的地であるオーレン小屋までは少しの時間で着くことができるため、命拾いした。

       外のベンチで休憩

10時5分オーレン小屋に到着

ここが本日泊まるところとなるオーレン小屋のテン場。到着して少し休憩した後、歩行の仕方やピッケル、アイゼンの使い方の講習を行った。雪はあったが水分量が少なくさらさらしていたため、あまり歩行については実感が掴めなかった。講習が終わった後、冬季小屋に行ってみると、なんと、他のパーティーが宴会を行なっていた。僕は疲れていてすぐ寝てしまったが、小屋に来た先輩たちは色々分けてもらったらしい。
広くていいね!

鬼ごっこをしていたらしい

      菅原さんが教えてくれた

各々がしばらくの間、休憩し時間もいい感じになってきたので、16時ごろに集まりご飯を作ることにした。今回のご飯は、ホワイトシチューとフランスパンになり、今回も大串さんが率先してご飯を作ってくれた。大串さんが作ると失敗がないのでとても安心できる。シチューはもちろん美味しかったが、フランスパンが思ったよりも美味しく、これからの山行に持っていこうと決めた。

      シチューとフランスパン

8日
時々起きてしまい昨夜はあまりよく眠れなかった。とりあえず朝ごはんの準備をしながら、昨日できなかった荷物の整理を行った。朝ごはんは、毎度お馴染みの肉団子の入ったラーメンだった。嫌いではないがなぜかこの日はあまり箸が進まなかった。ご飯を食べ終わった後は、ゲーターを靴につけテントの撤収を行なった。もう一方のテントはゲーターを中でつけることを忘れており、外で付けていた。撤収が終わり6時半ごろ行動開始。登るにつれ積雪の量が
増えていき、歩行も辛くなってきた。

8時20分赤岩ノ頭到着
ここで一旦耐風姿勢の訓練を行なった。また、風が強かったので、この後の行動をどうするのかの相談も行なった。相談の結果、アイゼンとゴーグルを付ければ、硫黄岳までは行けるだろうということに

        耐風姿勢の練習

     ゴーグルとアイゼンを装着中

9時15分硫黄岳に到着
道中から風が強く吹いており、山頂では先が見えなかった。そのためここで引き返すことに。アイゼン歩行は思っていたよりも楽に歩くことができ、楽しかった。赤岩ノ頭に下る際、強い風が吹いてきて飛ばされそうになったのにはびっくりした。下りの際は余裕が出てきたので、雪面を滑りながら降りたりした。オーレン小屋で一服し、残りの行程を進んだ。下りはとても楽で、スムーズに進むことができ、12時30分には下山できた。

     ここにピッケルの残置があった

駐車場にて岩を吟味する男たち

まとめ:
 無駄なものを持っていき大変ではあったが、これからのことを考えるといい訓練になったと思う。冬山のことも色々と知ることができ、実りのある訓練となった。今回は風が強く、綺麗な景色を拝むことができなかったが、また行く時は拝んでみたい。
(文:鈴木大樹)







2024年11月24日日曜日

2024/11/23~11/24 南アルプス深南部 丸盆岳

日時:11月23日(土)~11月24日(日)

メンバー:CL梅田,SL堀,大串

行程:
23日:静岡=麻布山登山口(7:30)ー麻布山(9:10)ー前黒法師山(9:50)ーバラ谷の頭(11:30)ー黒法師岳(12:40)ー丸盆岳(14:00)ーバラ谷の頭(16:00)
24日:バラ谷の頭(7:45)ー麻布山(10:00)ー麻布山登山口(11:15)=静岡

記録:
不動岳の山行を私用で休んだため、笹薮でのテント泊をすることができなかった。しかしどーしても深南部のあの稜線で一泊したい!ということで深南部に行きたそうな堀と二つ返事でOKしてくれそうないると心強い梅田に声をかけ、前々から行ってみたかったバラ谷の頭に行くことにした。丸盆岳はおまけ。山岳部にあるまじき発想である。

23日
3時に部室集合。梅田6分遅刻。
麻布山登山口までは細い部分はあったがえらく道がきれいで、駐車場にも車が十台近く停まっていた。事前に調べていたわけではないが、戸中川林道の方から入る計画ならこうはいかなかったはず。ラッキー。

山日和

麻布山までは整備がかなり行き届いていた。整備されているが故の階段がきっつい。梅田に水の量を聞いたところ、8Lと答えが返ってきてビックリ。計画の4Lでは少ないからという事らしいが、じゃあ6Lでいいじゃんと思った。多分彼はリットルではなくガロンの世界で生きている。

麻布山に着いたが山頂標識が見えない。探すのも面倒だったため山頂には帰りに寄ることにして先に進んだ。


こんな看板が麻布山から前黒法師山への下りにあったため身構えたが、ピンクテープとご丁寧に下りの階段まで用意されていた。階段は戸中山に着く前に無くなったが、今回の山行ピンクテープと踏み跡が途切れることはなく、ルーファイに困ることがなかった。楽できて嬉しいような物足りないような。

前黒法師山までの登り、急に堀が速くなった。まずい離される!と思いながら一生懸命位食らいつく。なんとか山頂まではもった。山頂での休憩中に堀に速かったと文句を垂れたところ、梅田はそんなこと無いと言う。真相は闇の中。

座ったら丸太がへし折れた

名前を前黒法師岳だと思っていたので写真を見てあれ?と思い調べてみると、前黒法師岳はまた別の場所にあった。どちらの山も前と呼ぶにはずいぶん離れているような気がする。他に前のつく山は前常念岳くらいしか思い浮かばないが、あそこは地図で見ても距離感的にも常念岳の一つ手前って感じがするし...。うーんわからん。

前黒法師山からはしばらく下りと平坦で楽だったが登りが始まるとずっと辛かった。足が上がらない。だんだん遠ざかっていく堀の背中、後ろからの視線が痛い。バラ谷の頭に着くころにはもうボロボロで、デポができることに安堵していた。ちょいとペースが速いだけで登り自体は普通だった。


本日の幕営地、バラ谷の頭に到着。テントを立ててしまい荷物を軽くしてふたたび出発!霜が降りていて嫌な下りだなーと思っていると、前で堀が尻セードを繰り出した。ずざざざざと滑っていく堀を見て真似してみるとおお、進む進む。楽しかったので下りは試せそうな場所で笹セードをひたすら試していた。

登りは笹の丈が高く大変だった。しかし手がかりになるのがありがたい。

前が見えねェ

久々のおだんご

黒法師岳からの下りは霜がさらに多い。地面からにょろにょろした霜がたくさん生えていた。さらに樹氷ができかけていて綺麗で、さっきまでとはまるで別の世界にいるみたいだ。ガレていて転んだら下まで転がっていきそうだったので慎重に下っていく。

無事下ることができたが、何の変哲もない、ちょっと泥でヌルっとした登りで足を滑らせ、梅田に後ろ蹴りをかましてしまった。すまんかった。


カモシカ平にはテントが1張張ってあった。というか張ってあるテントを見て丸盆岳の手前にカモシカ平があることを思い出した。軽くショックを受けた。のんびりしている暇はなかったので今回は足を止めなかったが、またいつか行こうと思う。

丸盆岳に到着。疲れた。山が見渡せるが不動岳以外はどれがどの山かさっぱりわからない。奥の方の山は雪が積もっていて、冬の訪れを感じた。せっかくなので鎌崩の様子を見てから帰った。

実は反対側は曇り

いいねーないでるねー

丸盆岳からの下りは笹セードがたくさんできて面白かった。カモシカ平を通過していたところ、テント泊をする方に「楽しんでたね!」と言われ、若干恥ずかしかった。

嬉々として滑る大串、頑なに滑らない梅田

バラ谷の頭までの途中、カモシカ平に泊まるグループとすれ違った。麻布山からそうだったのだが、夏の南アルプスほどではないもののやけに人が多い。何組かとすれ違ったりバラ谷の頭で出会ったりした。

バラ谷に戻ってくると、先客が。どうやら貸し切りにはならないようだ。せっかく天気もいいし外で鍋をやろうとしたが、鍋も体も全く温まらないので、結局テント内に逃げた。11月下旬に外は厳しいか。


今日の晩御飯はキムチ鍋。辛いのが苦手な人がいるので部の山行ではキムチ鍋を食べることができない、という事で決まった。3人しかいないからと贅沢をし、豚肉に加え今回は魚も用意!切り身を持ってきただけなのでぐつぐつ煮ているうちに崩れてどこに行ったがわからなくなり、魚のうまみも辛さに埋もれてどこかに消えたが、いつもより具沢山な鍋を食べているという気分だけで普段より五割増しでうまかった。

食後にはケーキを用意。少し早いが梅田の誕生日を祝った。

明日の行程は5時間程度、今日来た道を下りるだけと行程に余裕がある。明日は5時起床6時発にして、今日の夜は夜更かしをしようなんて話をしていたが、実際夜になってみるとあまりそんな元気はないようだ。時間は午後6時20分。すでに会話は少ない。まだ寝ないけど寒いからとシュラフを出した後、梅田はクイックにいびきをかいて寝始めた。堀はまだ起きていてスマホをいじってたため、私もしばらくネットサーフィンにしゃれこむかとぼんやりスマホを見ていた。

ふと気が付くと7時半になっていた。どうやら寝落ちしていたらしい。こりゃいかんと急いで歯を磨いて用を足し寝た。ちらっと横を見るといつの間に堀も寝ていたようだ。

24日
なんとなく目を覚まし時計を見ると午前2時過ぎ。外はシャカシャカと音がする。笹が風で揺れているのか、シュラフってこんなにあったかくなるんだ、と考えながらまどろんでいた。

─────────

目が覚めた。どうやらあの後すぐに寝たらしい。しかし疲れているおかげかよく眠れたな、と明るくなったテント内をぼーっと眺めていた。

うん...?明るい?

腕時計は6時30分を指していた。

跳ね起きると堀も体を起こしているのが見える。真ん中でぐっすり寝ている男をたたき起こした。みんなで仲良く寝坊した。1時間30分で済んだのが不幸中の幸いだった。

テントに何かがくっついているのが陰で見える。霜かと思ったらうっすらと雪が積もっていた。昨日歩いた稜線も白色になっている。ゆうべバラ谷の頭に登ってきた人たち曰く、22日は強風だったらしい。いいタイミングで丸盆をとれた。今回やたら運に恵まれている。

朝ごはんは味噌ラーメン。昨日のキムチ鍋の汚れのおかげでうっすらキムチ風味。いそいそと食べて撤収した。

11時間寝てスッキリ!

麻布山の山頂は帰りはすんなり見つかった。行きの時は木の陰にうまいこと隠れて見えなくなっていたみたい。

全員スラっとした体形に

登りではあんなに恨めしかった階段も下りではすいすい歩けてありがたく感じる。なんか速ぇなあと思いながら下山した。

まとめ:
個人山行でよかった………
(文:大串)

2024年11月23日土曜日

1年生山行 鳳凰三山

日時:11月23日(土)~11月24日(日)

メンバー:CL鈴木(大),SL中村

行程:
23日:静岡=夜叉神峠登⼭⼝駐⾞場−夜叉神峠−苺平−南御室⼩屋
24日:南御室⼩屋−薬師岳−観⾳岳−⾚抜沢ノ頭−地蔵々岳−⾚抜沢ノ頭−観⾳岳
−薬師岳−南御室⼩屋−夜叉神峠−夜叉神峠登⼭⼝駐⾞場=静岡

記録:
同期山行は静大山岳部では伝統となっているらしく、先輩方からも行くことを勧められたので少し遅いシーズンとなったが、1年生2人で山に入ることにした。どの山に登るかは少し迷ったが、2年生の先輩らが1年の時に同期山行で行った鳳凰三山に僕らも挑戦してみることにした。

23日
今回の山行では僕らが運転できないので、2年生の前嶋さんと菅原さんにお願いして登山口まで連れて行ってもらうことになっていた。朝部室へ着くと先輩らがウキウキでクライミングの準備をしていた。僕らは2人にしては多い共装を2等分してザックに無理やり詰め込む。やけに重いなと思って計ってみるとなんと2人とも20キロもあった。共装が重いのもあるが、食料を豪華にしたせいだろう。夜叉神峠の駐車場についたら、冬靴を履いて2人にお礼を言って出発した。先輩がいない自由な山行という高揚感と、すべてが自分らの責任になる緊張感の2つが混ざり合って変な感じがする。最初は少し緊張が勝っていたが、次第に緊張がほぐれ、楽しくなっていった。

行ってきます

最初の夜叉神峠までの登りは、寒かったのでとりあえずとばして登った。後から確認したら150%出ていたので素晴らしい滑り出し。読図も所々はさみながら、べらべらしゃべりながら登っていく。ちょうど熱くなるくらいで夜叉神峠に着いた。着くと目の前に数か月前に歩荷ボランティアで登った北岳が大きく構えている。しかも雪が降り積もっていた。雪景色の北岳に感動しつつも雪大丈夫かなと思った。

10秒タイマーで撮りました

ここからはひたすらテン場まで尾根沿いに登っていくだけである。今日の行程は短いので、ゆっくり登っていく。途中、何となく切りのいい場所で休憩を取ろうとして峠で休憩を取ったのだが、風が強くてさっきまで暑かったのが一気に冷えて寒くなってしまった。テン場までもうすぐの苺平辺りから雪が始まって、テン場に着く頃には1~2cmの積雪になっていた。テン場に着いたら寒いのでテントを張って中に入る。時刻は12時で特に夕飯まですることもないので、豪華に昼寝をかます。

共装のコーラを冷やす

起きたら3時くらいだったので少し早いが夕飯を作り始める。今日はキムチうどん鍋だ。うどんを何故か6玉持ってきたので、どんどん食べていく。キンキンに冷えたコーラもうまい。最後のほうは苦しくなりながらもなんとか食べきった。

コーラめっちゃうまかったです

実は夕飯を作っているときに事件があった。夕飯を作っているときに水を沸かしていると外から「熊だー」と聞こえてきて、しかも鳴き声みたいなのも聞こえてきたから驚いて2人ともしばらく固まっていた。しばらくして恐る恐る外に出てみて近くの人に聞いてみたら、身内で小太りの人のことを熊と言ってからかっていただけだったらしい。本物の熊じゃなくてよかったが、マジで死ぬかと思った。後から聞いてみたら大樹は鍋の熱湯をぶっかけようと思ってたらしい。夕飯の後は早めの就寝となったが、昼寝のせいで寝られない。仕方なく2人で雑談でもして時間をつぶした。いよいよ眠くなってきたときに何故かどこかのテントで宴会が始まった。宴会は9時くらいまで続き、非常に迷惑だった。翌朝、3時半に起床してラーメンを食べる。トッピングのメンマがめっちゃ美味かった。寒すぎて出発したくないので、どうせ巻けるだろうと出発を30分遅らせて5時に出発した。

動かないと寒い

昨日と同様、寒いので稜線までクソ飛ばして歩いた。砂払いに着いて、雪で滑りそうな箇所があったのでチェーンスパイクを装着した。しばらくして薬師岳に着いて、間もなく観音岳
に着いた。先輩らの意思を受け継いで、山頂でスクワットをして温まる。

ちょうど日の出くらいで登頂

ここからは地蔵岳に行くために結構降りて登り返しだが、結構アップダウンがあるように見えて2人とも一気にテンションが下がった。ここからは結構雪が積もっていてチェーンスパイクが無かったらここで引き返していただろう。地蔵岳の登り返しで大樹がシャリバテを起こしてペースダウン。あと少しなので何とか引っ張る。地蔵岳に着いたのでオベリスクを行けるところまで登ることにした。結局一番上の大きな岩の基部まで行くことができた。

高度感があって楽しい

ここで行程の半分なので、SLを大樹に交代する。帰りの登り返しは斜度がゆるいからなのか、意外と楽だった。雪の上を歩いていると、サクサクしていて歩くのが楽しい。

気がついたら結構積もってた

観音岳からはほとんど下りしかないので、サクサク降りていく。テン場に着いたのが11時過ぎだった。迎えまでかなり時間的に余裕があるので、ゆっくり撤収してだらだら下山していくこととする。ゆっくり降りようとしてもやっぱり早く降りてしまう。うまいことたくさん休憩をとって、3時半くらいに下山した。親指に馬鹿でかい水ぶくれができていた。

まとめ:
今回の山行は同期山行でいつもと全く違う山行だったが、とても楽しい山行だった。先輩がいないのでとても気楽だし、自分たちで行動を決められるし、いつもは出ないような話がいっぱい出た。僕らの代は2人しかいなくて1つ上の先輩らは6人と大勢で、僕の中で何となく同期がたくさんいるのに憧れていた。だが、今回の山行を通して意外と2人でもいいなと思った。機会があればまた2人でどこかの山に行きたいと思う。

(文:中村)