2023年6月18日日曜日

2023/6/17~18 八ヶ岳 阿弥陀岳・赤岳~硫黄岳

日時:6月17日(土)~6月18日(日)

メンバー:CL増田,SL高林,有間,鈴木,梅田,大串,米虫,菅原,堀,前嶋,松田,渡邊

行程:
17日:静岡=八ヶ岳山荘駐車場ー行者小屋ー中岳ー阿弥陀岳ー行者小屋(泊)
18日:行者小屋-地蔵の頭ー赤岳ー横岳ー硫黄岳ー赤岳鉱泉ー八ヶ岳山荘駐車場=静岡

記録: 1年生の初の泊まり山行として八ヶ岳の赤岳~硫黄岳の縦走が選ばれました。上級生(2年)4人で1年8人を見るということで行く前からドキドキしてました。

17日 山岳部にしては珍しく天気予報が良い!おかげで駐車場はいっぱいでギリギリとめられた。
一年生達も手慣れた手つきで準備を行い、速やかに出発できた。一方で、地図などの忘れ物がいくつかあり最初から反省点ができてしまった。

出発

やっぱ人数多いよな

今回のSL高林

読図にも積極的に取り組みます!

今回の山行はなにせ人数が多い。休憩するにも読図をするにも適度に開けた場所が必要になり判断が難しかった。1年生は、外で読図をするのは瑞牆以来2回目...にしてはちゃんと読図できてるよなぁ。うん。上級生もうかうかしてらんないね。

明日登る山とか蓮容さん達の大同心とか

今年の1年、体力も割と凄いんです。順調にいき、コースタイム通りに到着。早めに着いたのに山荘には、人、人、人...。流石テーマパーク


ふ~、やれやれ

こっちも練習中

テントを立て終わって一息ついてもまだまだ時間がある。そうなるとじっとしていられなくなる(様になってしまった?)上級生達。阿弥陀岳を取りに行くことにした。

今回の2回生のベスト写真(個人的)

後輩目線

阿弥陀までの登りは非常にガレていて、落石しないよう細心の注意を払いながらの登りだった。明日赤岳を集団で登るため上級生にとっては良い確認になった。
大同心組

良き良き

一方その頃下級生は

楽しそうで何より

下山してもまだまだ時間がある。蓮容さんが持ってきたお楽しみで時間を潰す。

鍋ゼリー

良い時間になり、夜ご飯。今日はミネストローネ、美味しかった...らしい。米はまずくてみんなで頑張って流し込んだ...らしい。
(尚、CLは睡眠不足による高山病によりダウン。睡眠大事!!。美味しくないお米12合を11人で食べたみんなに感謝。早めに就寝し、明日に備えます。

美味

職人

ご飯の後も思い思いの時間を過ごす。テン場での暇な時間の潰し方も立派な技術。テントに入らず外で寝る人が多く、周囲の人にビックリされた。

夕日を見たり

駄弁ったり

19時前、2時間弱の睡眠により回復したCLはお腹が空いたと蓮容さんにたかり、おにぎりにありつきました。

18日 朝起きて大同心組を見送り、ラーメン作り。今回はいつもの反省を生かして水を多めに作り、美味しくできた。ラーメンアンチの高林をラーメン党に寝返らせることに成功。


美味いよな

朝もちゃんと起き、支度も早かった。しかし、人の多さとトイレの行列を見誤っていた。長蛇の列ができあがっていて出発時間過ぎてしまった。これは反省点。

やる気十分の1年s

出発のときにはもう明るかった。どんどん明るくなる空を尻目にどんどん高度を上げていく。

足場も良くはない

地蔵の頭に着くときにはもう日が上がっていた。人も多かった。

赤岳へ向けて

赤岳に着く前は落石の危険性もあるためヘルメット装着。忘れた1年に貸したい上級生の間でじゃんけん勃発。みんなで落石・転倒に注意しながら登っていく。
1年は、大きな落石や危険な箇所もなくしっかりと歩を進めていく。泊装備を持っての山自体初めてなのにほんと凄いよね。
赤岳も人が多かった。写真撮るために行列に並んだ。

赤岳山頂

よし、頑張るぞ!!

横岳
それにしても、すれ違う人の多いことよ。人気なだけある。山岳部に似合わず天気も良かったし。しょうがない。
「後ろに15人いるんで先に行かせて貰って良いですか?」某パーティー
(くそう、こっちは12人だ、譲るか...)
すれ違いの待ち時間
3パーティーを譲ったため待ち時間発生

今年の1年はクライミングも頑張っている

山岳部に映えはいらん

今年の1年は去年に比べたら静かである。去年がうるさいだけか?けど、大串、渡邊は一生2人でしゃべってるし、他の1年も思い思いに楽しんでいる。横岳のトラバースは事前のルート検証で挙がってたが特に危ないところなく通過。
この頃から大同心に見える米粒みたいな物体についてみんなでワイワイ。

懐かしの

▼▼▼

半年前

米粒に思いをはせつつ横岳に到着

爽やか1年

わちゃわちゃ2年
団子は食べるものだろ!!

山頂で写真撮り、しばらく行ったときである。”あの”声が八ヶ岳に響いた。
米粒改め大同心組

もちろん蓮容さん&健心さん
周囲の人全員で声の方へ視線を送る。もちろん!答えたかった!!けど、いかんせん人が多過ぎてシャイな僕には返せず...代わりに拍手&歓声で答える。
あそこ登ってるのはマジで凄いと思った。このまま山岳部頑張っていけば自分もああなれるかな、やってみたいなと感じた。おかげでアルパインちっくなことに対しモチベが(個人的に)爆上がりした。
いよいよ硫黄岳

硫黄岳が見えてきたこのなだらかな下り、鈴木がかなりのペースで進み始めた。びっくりびっくり。みんなちょっと小走りだったため最後にきてあげる先輩の凄さ?を感じた。

爆裂火口と稜線
硫黄岳の爆裂火口は想像以上だった。あの大きさの火口があるってことは...想像に胸が踊る。

硫黄まで歩ききりました

おぼん???


下山開始~
ひょっこり梅田

           
先輩によるありがたいレクチャー

下山途中はまた読図をしたりしながら帰った。途中、転倒が目立ったので、最後まで集中力をキープし続けることは重要である。

赤岳鉱泉で休憩

その後、SLを1年の松田に交代。驚きはここからである。おっそろしいペースで下り始めた。経験者とはいえ1泊の最後でこのペースは凄い。上級生はびっくりであった。
お疲れ様


まとめ:
今回は1年生の初山行になった。自分たちが1年の時に比べて遙かにしっかりしていて、体力もあり、技術もあるように感じた。自分たちができなかった時間に対する意識も高く、今回の山行でさらにレベルアップしたように感じる。
また、自分たち2回生が最上級生となる山行だったため、反省点が多く見つかった。これから自分たちで連れて行くことが多くなるため、しっかりと経験を積んでいきたいと強く感じる山行となった。判断や技術などまだまだ至らないところが多いため、先輩と一緒に行けるうちに吸収していきたい。
(文:増田)








2023年5月28日日曜日

2023/5/27-28 春のOB交流会

日時:5月27日(土)~5月28日(日)

メンバー:蓮容,増地,増田,高林,鈴木,有間,梅田,大串,米虫,菅原,堀,前嶋,渡邉

行程:
12日:静岡=小川山
13日:小川山=静岡

記録:
今年もやってきました、春のOB交流会👏
例年とは違い、1回生はこのOB交流会で初めてのクライミングに。
小川山到着!混んでますね~、相変わらずです。

荷物を降ろして、早速出発。
1日目は対岸側の母岩がターゲット。

今年は大所帯













ぐいぐい
初クライミング!支える先輩




















人数も多いので二手に分かれて登り始めた。
激強OBさん方にルートをかけてもらいながら、1年生も初挑戦!
事前にビレーの仕方、ロープの扱いなどの練習は重ねていたが、
やはりビレーなどは実践あるのみ。
最終的には1年同士でペアでビレー、登り、ができるようになっていた。

救助成功
体重は後ろにかけてね
     


岩壁、しかもかなり高い。そこをロープ一本に命預けて登って降りてって…
まあ最初は怖いですよね。
でも大丈夫!頼れる先輩がいます
いつでも助けに行くよ

このでっぱりが核心…
   
多分一番多く登ってたね



















時間制になってでも登りたい





みんなほぼ全てのルートをさわりきる。
誰かが登っている時にみんなでアドバイスしあう光景がよく見られ、
ワイワイと楽しく登れていたと思う。
降ります!と叫ぶ声も傍ら、
一時間ほど岩に張り付いていた人もいたとか...
夕方まで遊びつくし、お楽しみの夕食へ!




















∼27日(母岩)でかけたルートは御覧の通り∼
.5 命の母
.8 エイトマン
 .10a サドン・ストーリー
 .10b パンピー
 .10b レッド・ストーム
 .8 ジョイフル・ジャム  (弟岩)

途中で翌日の烏帽子岩左稜線でのクラックの練習をかね、
蓮容さん健心さん+何人かは弟岩へ行っていました。


景色良かったそうな







夕食は、うどんなどなど。
みんなで囲む焚火が雰囲気を盛り上げる。
毎年恒例入部理由の聞きあい






長年山に向き合ってきた方々の話をゆっくりと聞く。
もちろんワイワイもしながら、部員同士も、OBさんとも
交流を深める。


ヘイキさんのサウナ





ヘイキさんの持ってこられたお楽しみはなんとサウナ!
サウナの後は自然水風呂...?



朝は各々起床。先輩方2人は烏帽子岩へ出発。
どこの岩に行くのか、OBさんと相談しながら朝食の焼きそばをペロリ。
人気ルートのある場所は人が混んでいて、人数の多さ的にも入れないこと
2年でかけれるルートがありつつ、10Cへの挑戦もしたいこと
などなどを考慮し、対岸側の姉岩へ行くことにした。

料理男子


















ところが。
姉岩へ向かう途中、マラ岩周辺のクラックルートで足を止めるOBさん。
人気ルートだそうで、こんなに人がいないのも珍しいそう。
ということで、登っておきましょう!!


私にとっても初めてのクラック体験になった。
思っていたより、いや、思っていた通り、手が難しい。
クラックの大きさによって幅を変えていき、それを固定したままというのが
なかなか大変であった。
登り切ったぜ
下部はヘルプで
   
クラックのリードというもう1段階上の領域を見てしまった。
まだまだできるようになりたいことが山のように出てくる。

OBさん方が14時過ぎ頃には下山されたので、残りは1,2年のみで。
姉岩に移動し、新たなルートにとりついた。
下山時刻等未定など不安要素もあったが、
今後自分たちだけで行くためにも、と
よく話し合いながら決めた。

話しながら登るスタイル
  
この笑顔がいいんですよ☻


他の団体とも交渉しながら、3本ほどルートをかける。
終了点づくりや回収方法などまだまだ見極めるところは多くあった。
今回はボルトなしの終了点もあり、いい経験になった。

みんなで囲んで応援してるとこ良かったですね。


最後に.10cに挑戦。
スラブでした...
ドキドキ感が独特。
敗退しつつも、次への楽しみを残して下山。


∼28日に登ったルートは御覧の通り∼
.7 川上小唄
.9 龍の子太郎
.9 ムードはいい線
.10a カサブランカ
.8 センター試験
.10a た・たんか
.10b yamashi
.10c 入学試験

車はギューギュー














薄暗い中、小川山を去ります。
またね!!

(まとめ)
今回は1回生が初のクライミングということで、OBさんにたくさん支えてもらいながらのクライミングになった。たくさんのビレー体験といい、様々なレベルの岩を触れたことといい、とても良いクライミングのスタートが切れたのではないかなと思う。現役へのご指導と、美味しいご飯、楽しいお話、ありがとうございました。
自身としては、足での立ち上がりや、自分に合ったルートの攻略法など、課題も多く見つかった。
また、2日目の行動がかなり良い経験になった。
これまでは連れて行ってもらう側だったが、一気に連れていく側にシフトした気がして、責任感と同時にいろいろなところへ行ける、という高揚感もあった。まだまだグダグダと1回生を連れまわしてしまったことは反省点である。今後のクライミングだけでなく山行への向き合い方も変えてくれた1日になったと思う。
(文:有間)

2023/5/28 小川山 烏帽子岩左稜線

日時:5月28日(日)

メンバー:蓮容,増地

行程:
27日:静岡=廻り目平キャンプ場−付近にてクライミング−廻り目平キャンプ場
28日:廻り目平キャンプ場−烏帽子岩左稜線取り付き(7:20)−クライミング終了(17:00)−廻り目平キャンプ場(19:00)=静岡


5月27、28日に小川山にて毎年恒例のOB交流会(こちらをクリック)が開かれ、その2日目に蓮容さんと烏帽子岩左稜線へマルチピッチに行ってきたので記録を書こうと思います。
全18ピッチ(うち懸垂下降2P)、取り付き含め約10時間半のコースタイム、ボルトはなくほぼNPのルート取りなど自分にとっては結構大変でしたが、充実の山行でした。

記録:

7時、朝食の支度をしている下級生を横目に左稜線への取り付きへ向かう。取り付きまでは歩いて40分ほど。

渡渉箇所。増水しているので・・・

足を痺れさせながら渡渉

正面が烏帽子岩左稜線。迫力がある

旧林道をケルンがあるところで左に曲がり、ガレのモレーン上を進む。天気が良く、5月の小川山といえども歩いていれば汗ばむほどの気温。目印があるので右の樹林へトラバースすれば、すぐに左稜線取り付きに着く。

1P目

駄弁りながら支度をする。実戦でのダブルロープ使用は初めて。

1P目 5.6 20m 
2P目 5.7 20m 
蓮容さんリード

まとめて蓮容さんが登った。1P目は汚い大溝を登る。汚かった。

2P終了点より

3P目。ダブルクラック

3P目 5.6 20m
増地リード

ガバガバのダブルクラックを越えるとバンドを右へ。少し上がってピナクルでピッチを切る。
カムが一つバチ効きしていたらしく回収に手こずったと言われた。さーせん


汚いアッチョンブリケ


4P目 5.8 40m 
蓮容さんリード

岩塔のてっぺんへ。フォローで登ったが、なかなかの高度感でカムの決まる場所も乏しく、リードは相当怖いと感じた。

ここを越えると見晴らしが良くなる

5P目 5.4 40m
増地リード

ほぼ岩稜歩き。念のためロープを出してもらい、肩がらみでビレイした。ロープの流れ方についてはやはり課題だなー。

6P目 5.4 30m

バリエーションチックな樹林歩き。コンテで進んだが一部、ロープを出した。
最後のブッシュは踏み跡的に左から回るのが正しかったかもしれない(無論、正規ルートなどないが)。

7P目 5.5 30m
増地リード

ここから一本ロープをしまいシングルで登った。快適な岩尾根を登る。一部トラバースあり。残置ハーケンも数個あった。

8P目中間より

8P目 5.5 15m リッジ上に上がる
9P目 5.7 35m チムニー状からカンテ
10P目の途中まで 5.6 一瞬怖いトラバース
蓮容さんリード

まとめて蓮容さんがやってくださった。少々時間が押していたのでここでの時間短縮は結構でかい。

一瞬怖いトラバース中の自分。はよ行けよ

トラバース終了直後に振られ止めのカムをセットしておいてくれる蓮容さんの優しさよ・・・。10P目の残りは自分が行き、肩がらみビレイ。この先からは景色に見とれながらの優勝クライミングに。



11P目 5.6 45m 写真の左前方のリッジを辿り、右上の岩塔まで
蓮容さんリード

下は谷底。奥まで行きL字に曲がると・・・

2D横スクロールアクションに。
マリオ好きの自分は感動した。


自分がいる場所が12P目終了点。このスケール感

12P目 5.5 30m
増地リード

クラックの基部まで。快適なテラスでピッチを切る。

山いくと毎回口内炎になるのでビタミン補給は必須

訝しげな表情の蓮容さん横にあるのが
本日の難所の一つ、13P目のクラック。

ルート右下はすっぱり切れ落ちている。

13P目 5.7 15m 美しいハンドクラック
蓮容さんリード

ジャンケンに負けたのでありがたくリードを譲る。クラックの練習にちょうどいい課題で、近場にあれば大人気ルートに違いない。


クラック終了点から

少し歩き、烏帽子岩本峰頂上へ到着。しばらく歩けば、懸垂下降点の木が見つかる。

懸垂下降点より。ラスボスチムニーに取り付くパーティが見える。


14P目 リッジの懸垂下降。振られないように注意

15P目 5.5 25m
増地リード

クラックの走ったリッジから、チムニーを登る。岩が脆いので要注意。

16P目 再び懸垂下降。少し降りすぎてしまったが容易に稜線へ復帰できた。
チョークバックやリップなど色々落ちてた。懸垂下降中は落とし物が多いようだ。
一応ここから歩いてエスケープも可だが、登攀を継続。



17P目 5.7 35m
増地リード

ワイドクラックを登る。カムがうまく決まったので安心して身を乗り出すことができた。
終了点の木の強度が若干怪しかったので、スリングを伸ばしてもう一つバックアップを取ってもよかったかもしれない。

登ってきた稜線が見える

いよいよラスボスのチムニー。取り付きの部分が台座のようになっておりまさにラスボスの名に恥じない貫禄である。蓮容さんが珍しく武者震いしている。

行って参ります!


18P目 5.8 15m
蓮容さんリード

チムニーを登る。中間部からが難しく、チムニーの登り方に慣れてない人だと5.10a、10bぐらいには感じるかもしれない。2人とも登っているときは多種多様なキモボイスを発していたと思う。成人男性が岩に挟まり、つっぱりながらハアハア言ってる状況がシュールすぎてお互い爆笑しながらクライミングしていた。

見事蓮容さんがオンサイトし、ザックの荷揚げをしてから自分も登る。自分のザックが天空輸送されていくところに妙な感動を覚えた。


色々言ってます

なんですかこれは。ここまでフォールする場面はなかったが初めてフォールしてしまった。全身擦り傷だらけで最後身を乗り上げ、辛くも終了点へたどり着いた時はかなりの達成感を味わえた。

foooooo!

対戦ありがとうございました

帰路は右に逸れ、沢沿いに下っていけばやがて旧林道へ出ることができる。
踏み跡、テープもあり思ったより安定した道だった。

帰還

まとめ:
前日にOBの小林さんに付き合っていただき、カム特訓をやっておいてよかった。ありがとうございました!
今年は新たな一年生がクライミング熱心で、強くなりそうな予感です。


(文:増地)