2022年2月22日火曜日

2022/2/22 八ヶ岳 蓼科山


日時:2月22日(火)


メンバー:CL増地,SL池田

行程:
静岡=すずらん峠園地駐車場=標高2110m 標識=幸徳平=蓼科山=幸徳平=標高2110m 標識=すずらん峠園地駐車場=静岡
記録:
2年生以下での山行の予定だったが、予定が合わず2人での山行となった。レンタカー代が…

最近(?)中部横断道の富沢IC~六郷ICが無料区間として開通されたとのことなので、使ってみることに。移動時間が短縮されてありがたいが、個人的に身延付近の下道の雰囲気が好きだったので、これから下道を通ることが少なくなることを考えると少し残念な気持ちになった。

増地が山でカップラーメンを食べたいとのことなので、池田もコンビニでカップラーメンを購入した。


到着


外に出て思ったことは「あまり寒くない」である。早朝の大学の部室のほうが寒い気がする。




樹林帯の道はトレースがしっかりついており歩きやすかった。






急登の手前まではスイスイと進んでいった。


急登


急登はキックステップを駆使して登って行った。途中、後ろから来たおじさんがキックステップで進むたびに「キック!」と言っていた。良いと思います。


樹林帯突破


樹林帯を抜けると風が吹き荒れ、体感温度が一気に下がった。

ホワイトアウト&トレースが薄くなっていたので、コンパスで方向を確認したり目印のポールを辿りながら頂上へ向かった。


頂上付近



頂上

エクストリームお参り


頂上はさらに暴風で、写真を撮るために一瞬素手になっただけで「やばい凍傷になるかもしれない」と頭に過るほどの寒さだった。手をグーパーグーパーしてなんとか耐えた。

写真を何枚か撮ったあと、すぐに下山開始し、樹林帯に逃げ込んだ。樹林帯に入った瞬間暖かく感じた。木々に感謝しながらスピーディーに下り、あっという間に標高2110m 標識付近の平坦な所まで降りた。


ここでお待ちかねのカップラーメンタイムにすることにした。

雪のキッチン


ストーブでお湯を沸かしカップラーメンに注いだ。雪山の過酷さを味わった後に食べるカップラーメンが不味いわけがあろうか。(いや、ない)


喰らう増地

喰らう池田

腹を満たした二人を止められるものはいない。残りの行程は走って行った。途中、尻セード跡があったので、滑ってショートカットした。個人的に雪山は下山がスピーディーなので好きだ。

八ヶ岳っぽい


無事着


牡蠣ほうとう

帰りに牡蠣ほうとうを食べた。身体に良い物を食べてる感がすごい。八ヶ岳に行く度に食べたい。(実はこの店2回目)


まとめ:事前に見た他の人の山行記録によると急登がきついとのことだったが二人とも体力的には余裕だった。しかし、頂上付近の暴風は今年度の山行の中で最も過酷な環境だった。日帰りで行ける山でこのような経験ができたのは良かったと思う。

(文:池田)

2022年2月10日木曜日

2022/2/10~11北アルプス乗鞍岳・雪洞泊訓練

日時:2月10日(木)~2月11日(金)

メンバー:CL蓮容,SL金子,鈴木,池田

行程:
10日:静岡=ブルーリゾート乗鞍駐車場-夢の平クワット-かもしかリフトー
   2300m付近樹林帯(幕営)
11日:幕営地ーブルーリゾート乗鞍スキー場最上部ー休暇村駐車場ー
   ブルーリゾート乗鞍駐車場=静岡

記録:
決算合宿に向け山行を積み重ねてきた私たちの目の前に、またもや奴はやってきた。
連日増加してゆくコロナ感染者。。。
さすがの蔓延具合に、部としての合宿は中止。ぽっかり空いた予定を前に、個人的に前々からやってみたかった雪洞泊をぶち込み心の平静を保つこととした。

あくまで雪洞泊がメインで、楽してもいいやということで我らが登山人生初のリフトでのアクセスをすることに!!決算合宿が潰れたことによって生じた革命的発想だ。
Vitsを走らせること5時間、ブルーリゾート乗鞍に降り立つ。

文明の利器

夢の平クワッドの乗り口までは歩いて登った。
夢の平クワッドとかもしかリフトで回数券2枚、計1000円。


鈴木が雪に足を取られた!すかさず撮影する蓮容...

標高を上げていくと、雪が降り始めた。水分を含んでいてさらさらはしていない。
ワカンをはいていても、所々深く足が沈む場所もあった。ただ、基本的には歩きやすく気楽である。

このとき、出発時からパトロールの訓練の方々とほぼ一緒に登っていたのだが、降雪によって位ヶ原の方には雪崩のリスクから行かない方がよい、との意見をいただいた。
ピークハントを目的にしていたら、尾根へ迂回するルートなども考えていたが今回は雪洞泊メイン。翌日はパパッと下りてゲレンデでスキーをすることがここで決まった。

その後、位ヶ原に上がる前の、道から外れた樹林帯内に適当な斜度のある斜面を探しゾンデ棒を突き刺して回る。地面にゾンデがあたらないような雪深い場所を見つけ、今晩の宿作成に取りかかる。

カッパなど防水を行って作業開始!

掘るべし

掘るべし!

事前のチェック通り積雪は十分な深さ。
交代でひたすら掘り出してゆく。
3時間ほどで十分な広さの空間を確保。そこから天井を円くする、入り口をツェルトで塞ぐ、通気口を作るなどした。天井の凹凸を減らせば水滴が落ちてこない、らしい。
これらを行うと一人分で1時間程度の時間がかかるイメージだろうか。
ビバークに使うこともあるかもしれない。参考に覚えておく。
テントより広い。棚も作れて快適!

"ひきずり"という蓮容の故郷の郷土料理。鶏のすき焼き。


夕飯は具材たっぷりのひきずり鍋。幸せな時間でした・・・。
雪洞内は非常に静かで自分は気持ちよく寝ることができた。ただ、他のメンバーは少し寒かったみたい??
雪山全般に言えるが、雪に触れる場所は当然冷たいのでザックの上に足をのせるだとかしっかりやれば快適だと思う。
翌朝はスキーのためにちょっと早起き。雪洞はしっかり破壊してから出発。

今日は晴れていて乗鞍岳もよく見える。今度来たときこそは登りますよ!!

日の出。雲海。


下山後はスキーを楽しんで温泉でゆっくりと。。。

でもやっぱピーク踏みたかったなぁと思うあたり、結局自分はなんだかんだピークハント好きなんだろうなあ

まとめ:
決算合宿がなくなってしまい、やるせなかったが、それならばといっそ開き直って今までとは大きく異なる山行を企画した。

リフト使います!雪洞掘ってみます!ピークにはこだわらない!

ピークを取らないことでちょっと物足りなさはあったが、雪洞泊を経験できたのは嬉しいことではあった。思えば、昔から山とか関係なくいつかやってみたいと思っていた憧れの遊びができた山行であったし、実際21歳にもなってわくわくしながら雪遊びをしていた笑
来年以降も決算合宿後の個人山行でこんなことをやってもよいと思うし、実際にビバークの手段の一つとしての検証もできたと思う。
以下、雪洞作成にあたってポイントや反省点をまとめる。


・ある程度の広さの空間があると作業効率が非常によくなる。ただ細く掘っていくより、そ 
 ういう空間を意識した方がよいかも

・斜度がある場所で積雪の深い場所を探す(雪崩に留意して)。掘り下げがいらず、排雪も 
 しやすい

・複数人いる場合、2箇所から掘って中で繋げると効率的

・はじめの方は雪を削って作業していたが、排雪が面倒。ブロックを切り出すと排雪が楽。

・木の枝が作業の邪魔になった。可能なら木の回りは避けたい。

・作業中はとにかく濡れる!このあたりは注意しておいた方がよい。

・雪洞内は特別冷えるわけでもないが特別暖かいわけでもない。特に底冷えは激しいので
 寒がりなら敷く物を個人で用意したほうがいいかも。

・制作には1人用で1時間ほど。ビバークの候補にある場合さっさと決断し早めに作業を。
(他にコツがあれば部員はいろいろ書き足して!)

(文:蓮容)

2022年1月23日日曜日

2022/1/23~24 鳳凰三山


日時:1月23日(土)~1月24日(日)

メンバー:CL蓮井,SL増地,東,金子,池田

行程:
12日:静岡=夜叉神峠駐車場-夜叉神峠-杖立峠-苺平-南御室小屋
13日:南御室小屋-薬師ヶ岳-観音ヶ岳-地蔵ヶ岳-観音ヶ岳-薬師ヶ岳-南御室小屋-苺平-杖立峠-夜叉神峠-夜叉神峠駐車場=静岡

記録:

1月22日(土)
今回は雪上訓練ではなく本格的な冬季縦走である。いや~ぁ、胸が高まりますなぁ

駐車場には車がずらり。
残置なし。ザックよし。靴紐よし。いざ出発!!!


今回のメンバーは体力オバケが勢揃い。
(撮影:蓮井)



出発から約1時間で夜叉神峠に到着。幕営予定地まではあと4時間くらいだろうか。

西側の稜線が美しい。いい天気だな~

池田は今日も元気である。

我らが主将は水も雪も大好きである。


苺平



正午前、幕営予定地である南御室小屋に到着した。幕営地でのんびりできる山行もたまにはいい。

蓮井主将が脱出訓練に挑んでいる。

主将と副主将コンビ



今日の献立は白米と鍋。身体が冷えた後に食べる鍋は格段においしかった。


1月23日(日)


本日天気晴朗なれども外寒し。冬の朝6時はまだ暗い。ヘッテンを煌々と照らし、ずんずん高度を上げていく。

甲府盆地を望む。


奥に北岳が見える。



1つ目のピーク、薬師岳に到着。



その30分後、2つ目のピークである観音ヶ岳に到達した。折り返し地点までもうすぐだ!

富士山もくっきり見える。


西側は雲行きが怪しい。夕方には雨が降り出すだろうか。



観音ヶ岳から地蔵岳が意外と長い。岩場が多く、高低差も大きいため体力を消耗した。

お地蔵様が鎮座している。



ようやく地蔵岳山頂に到達した。鞍部に立てられている看板の前でパシャリ。ここから来た道を引き返す。

無事に下山できますように・・・!


朝よりも雲が多くなってきた。



10時30分頃、薬師ヶ岳小屋にて休憩を挟む。ここで私は水が足りなくなり、他の人から水を分けてもらった。朝お湯を補充しとけばよかったな・・・



南御室小屋を少し過ぎたあたりの樹林帯。ここで池田のアイゼンが2,3度外れるトラブルが発生した。約10分後、アイゼンが無事装着できたので再び出発、高度をずんずん下げていく。


夜叉神峠を過ぎてから雪がめっきり少なくなる。約30分後に無事、駐車場に到着した。天候が悪化する前に帰還できたのでほっと一安心。次の山は周回コースがいいなぁ・・・。




まとめ:
1ヶ月ぶりの冬山縦走だったので多少の不安があったが、歩行や地図読みなど技術的な観点での練度向上が図れたので非常に有意義な山行であった。また久々の縦走だったので、南アの見せる様々な表情をじっくり堪能することができた。決算合宿に向けて体力および技術力の向上を図っていきたい。

(文:金子)

















2022年1月16日日曜日

2022/1/16 宝永山雪訓

日時:1月16日(日)

メンバー:CL蓮容,SL東,金子,池田,生熊

行程:
16日:静岡=太郎坊線前駐車スペース(6:30)ー御殿場口(7:05)ー宝永山(11:30)ー
        御殿場口ー太郎坊線前駐車スペース()=静岡

記録:

今年度初の登山は、年末以来しばらく期間が空いてしまったため日帰りの雪上訓練から行うことにした。
決算合宿を見据え、クラストした斜面での歩行練習のために宝永山へと向かった。
少し薄暗いうちから柵を乗り越え御殿場口に向かう。
幸い道路の凍結は少なく、ギリギリまで奥に車で来ることができた

すぐに日が昇ってくる。道路はカチコチ。

日に照らされる富士山

よい天気に恵まれ、白と青のコントラストがすばらしい。
こうしてみると宝永山を越えた先の富士山すら近くに見える。(実際は。。。)
冬の富士山と言えば超爆風のイメージだが、この日は下の方においては非常に穏やかであった。暖かい、というより暑いくらい。

日も徐々に高く

斜度は緩く、シャクシャクなる足下が心地よい



双子山を横目に高度を上げていく。富士山は景色があまり変わらないのが苦手な部員が多いみたいだが、個人的にはずっと開けた景色の中を黙々と歩くのは嫌いじゃない。
そんなに怖い斜度ではないが、カチカチには凍っていて下まで一様な斜面。
足の間隔や置き方が乱れていないか確認・監視しながら。


休憩中はザックが滑り落ちないように!
装備が飛ばされないように!
それぞれ注意して行動することを指導。入部してから3回目の冬。先輩方に再三言われたことを自分が言う番になってしまった。

11:30には宝永山への尾根に

途中から生熊のペースが全く上がらなくなってきてしまった。
体力に個人差はあり、遅い者に合わせるのは大原則だがそのバランスについては非常に難しい。
新入生を迎えるにあたり、その場しのぎのペースダウンや装備の再分配以外で、部全体のレベルアップのために、普段からのトレーニングや体力錬成を目的とした山行の組み方などを今一度話し合う必要があるのかも知れない。

富士山をバックに。雪は爆風で飛ばされていた。金子、無念の残置。


宝永山に上がると、そこからはいつかの雪上訓練ぶりとなる富士山の爆風が出迎えてくれた。少し再会感があって嬉しい(?)。
上に上がる前に防寒着を準備し直したのだが、金子のオーバーミトンがはるか彼方に...。
宝永山を手前にして金子は風裏に残置し、4人で宝永山へ。稜線を長く歩くような場所や泊まり山行では致命的なミスである。一応、ザック内にミトンを突っ込んで作業していたようだが、冬の風を侮ってはならない。
自分とその一個上の先輩方は、これで風の精()Tさんの満面の笑みとその恐怖を思い出す。


写真だけ撮り、山頂の爆風から逃げるように撤退。
下りの歩行も再確認しながらさっさと下山した。


まとめ:
冬山では装備の扱いに特に注意したい。
斜面を滑り落ちるザックやピッケル、飛ばされるミトン、外れるアイゼン...。
文面に起こすとどこかシュールだが、どれも油断すると簡単に起こりうるし、致命的なものになりうる。夏山の新人教育を行う段階から装備や道具の扱いについての意識をしっかり教えていく方針を部内で共有したい。

あと一つ、爆風後の温泉は骨身にしみる。
(文:蓮容)