メンバー:CL菅原,SL梅田
行程:
24日静岡―八ヶ岳山荘―美濃戸山荘―行者小屋(BC)
25日文三郎尾根―赤岳―地蔵尾根
26日赤岳鉱泉―大同心稜(撤退)―赤岩ノ頭―硫黄岳―赤岩ノ頭ー赤岳鉱泉
27日―阿弥陀岳(途中まで)―美濃戸山荘―八ヶ岳山荘―静岡
記録:
12月24日
年内最終授業をこなしバイトをこなして0時に部室に行く。バイト終わりから来てくれた堀を運転交代用に後ろで寝かせたが、助手席であるのにも関わらず前嶋が自分を寝かせてくれたので、八ヶ岳山荘まで3時間ほどは眠れた。送ってくれた堀前嶋は富士川ボルダーを楽しんだようである。
5時に出発し行者小屋までの長いアプローチ。ロープを梅田に持たせれば良かったと思いつつ、意地が無駄に頑張るせいでキャンプ地まで持つことになった。
南沢が長く感じる最後の平坦に入ってからが長い。肩と膝が壊れるかと思った。肩から先に血液がめぐらず腕が痺れてくる。
金網はよく滑るので気をつけましょう
別日撮影
アイゼンをつけて文三郎尾根に出発。アイゼン歩行練習に重きをおいて時間決めて下山することにした。赤岳中岳に伸びる分岐を遠目に確認して撤収。文三郎尾根は傾斜が急で下りも時間がかかる。2550付近で連絡と天気図のスクショをとって樹林帯に逃げ込む。
白黒の世界に赤いシェルは映えるなとか考えてた
晩飯ラーメン。豚肉350g。せめてものクリスマスイブ要素であるコカコーラは凍っていた。
25日
アルファ米に味噌汁の元とチャーシューを入れる。カモシカスポーツの2kgのアルファ米を適当に小分けしたためお湯の必要量が分からず時間を食ってしまった。
6時半出発。出た瞬間分かるいい天気である。予想通り高気圧がいい仕事をしている。文三郎尾根は強傾斜であるが昨日下見した通りであり特段困らなかった。
阿弥陀岳北陵が綺麗に見える
赤岳と中岳の稜線に出てからは岩が露出して集中力を要するが鎖も十二分にあってルーファイも歩行も困らなかった。キレットとの分岐の後、鎖が無くなるタイミングで梅田の希望でロープを出しスタンディングアックスビレイをしたが、登ってみたらかなり簡単で拍子抜けしたようである。本日一番乗りで下山開始しばらくまでトレースはなかった。
ゴーグルに映る景色すら素晴らしい
赤岳展望荘まではコンテで下り赤岳展望荘でロープをしまい休憩する。地蔵尾根での下山は階段がいやらしいが丁寧に1歩1歩行けばなんら問題なかった。
天気図的に明日動ける可能性が若干出てきたので大同心稜に偵察だけでも行くことにして連絡しておく。
26日が天気的に無理そうだったら27日に、技術的に行けなかったら赤岩ノ頭経由で硫黄岳に切り替えようという方針を立てた。
1人残されるとラジオが欲しいと思った。
晩御飯はペンネ。凍った豚肉350gに火を通すのは苦労した。
26日
4時に起床。ラーメンを食し5時半に出発。
赤岳鉱泉を経て大同心沢に着く。大同心沢の踏み跡から大同心稜への分岐の踏み跡があることは知っていたが、ちょっと行った位では出てこなかったので初めから沢の右岸に取り付くことにした。結果的には途中から踏み跡に出て大同心の基部まではサクサク進んだ。
大同心基部から小同心側へのトラバースでロープを出したが、準備中から風が強くなってきた。梅田がエイトノットもテンパり気味でわけわかめになっていたのもあり撤退を決める。暖かい岩場でちゃんと練習させてからまた来ようと思う。
トラバースを終えて見上げたところ
大同心基部までのピストンは夏も合わせて3度目である(悲しい)
時間的にはサクサクだったので赤岩ノ頭経由で硫黄岳に行くことにする。27日に回す案もあったのだが、27日も天気がいい訳では無いし10時にもなっていないのにテントに戻るのは勿体ないということで、トレーニングも兼ねて歩くことにした。
トレースもなくプチラッセルもあったが稜線まで出る。ガスってはいるものの2週間前の雪訓の時より視界は良かったので山頂を目指すことにした。ただし風は強かった。
今日はよく頑張った気がする。
晩御飯はラーメン。今回毎食異なるラーメンで美味しかった。
27日
ジオラインのタイツが痒くなってしまい夜に脱いだら寒くて寝れなくなってしまった。梅田も起きたそうなので単純にこの4日間で最も寒い夜だったのだと思う。
5時半に起床し、お汁粉を作り出発。阿弥陀岳の夏道に沿って歩く。取り付きを間違えてしまったがコンパスの向きを信じて脳筋直上して夏道に出る。トレースは全くなく足首から膝までのラッセルが続く。なぜワカンをテントに置いてきたのかと文句を言いつつ、北陵との分岐の少し先まで歩いた。
コンプレッションチェックをした上でその先の沢地形に入る直前で帰ってきた
行者小屋前でロープワークの復習をするが、梅田のスタンディングアックスビレイのセットがハチャメチャだったので、理論を頭で理解して体に覚えさせるよう言った。ハーネスのギアループの整理であったり、カラビナの扱いであったりクライミングに行ってない影響が大きそうである。 テントを片付けて下界に降りる。今日は上がってくる人がかなり多い。
冬山の下山は軽くも小さくもならないようである。温泉までベンツの停まる別荘たちを横目に5キロ歩く。梅田は冬用登山靴で歩く人にもっと配慮して欲しいと硬いアスファルトに文句を言っていたが、そんな人達は恐らく僕らだけだと思う。
歩きでしか寄らないであろう場所にも寄り道
まとめ:
(梅田)
今回の参考では自分の未熟さが浮き彫りになった。支点確保の方法や道具の基本的な使い方など学んだ内容の多くを忘れている。冬山登山においてそれらの技術は必須であるためきちんと習得する必要がある。復習にあたってただやり方を真似るだけでなく原理を理解して覚えることを意識したい。原理を理解することで間違いを減らせたり気付けたりするためだ。また練習の際にオーバーミトンをつけるなどして実際の状況に似せて練習をしたい。
目標としてオーバーミトンをつけた状況で滞りなく操作ができることを目指して冬休みの間に訓練を積んでいく。
(菅原)
去年は雪不足で充分に冬山をやることが出来なかったが、今年は雪に恵まれそうである。自分が冬休み期間を勘違いしていたためにバイトがなかったので現在無職である(クリスマスに下界で用のなさそうな)梅田を誘って長めに冬山にこもる計画を立てた。結果的にピークを取ったのは一般ルートからの赤岳と硫黄岳であったが、天候や自分たちの技術的なレベルの判断の上で行動することを四日間繰り返せたのは良い経験になったと思う。真達さんに教わったロープワークもさわりだけであるが実践に活かせたし、四日間アイゼンをはいて歩き続けただけでも良いトレーニングであったと思う。梅田は桁違いの体力を持っているので自分もそれについていけるだけの体力がまだまだ必要である。夏にマルチピッチのクライミングは意識的に行くようにしたが、小同心は雨で敗退したこともありアルパインの経験が足りていないようにも思うのでこの冬は色んな人を色んな山や岩に連れまわそうと思う。
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