メンバー:CL梅田,SL堀,大串
行程:
23日:静岡=麻布山登山口(7:30)ー麻布山(9:10)ー前黒法師山(9:50)ーバラ谷の頭(11:30)ー黒法師岳(12:40)ー丸盆岳(14:00)ーバラ谷の頭(16:00)
24日:バラ谷の頭(7:45)ー麻布山(10:00)ー麻布山登山口(11:15)=静岡
記録:
不動岳の山行を私用で休んだため、笹薮でのテント泊をすることができなかった。しかしどーしても深南部のあの稜線で一泊したい!ということで深南部に行きたそうな堀と
23日
3時に部室集合。梅田6分遅刻。
麻布山登山口までは細い部分はあったがえらく道がきれいで、駐車場にも車が十台近く停まっていた。事前に調べていたわけではないが、戸中川林道の方から入る計画ならこうはいかなかったはず。ラッキー。
山日和 |
麻布山までは整備がかなり行き届いていた。整備されているが故の階段がきっつい。梅田に水の量を聞いたところ、8Lと答えが返ってきてビックリ。計画の4Lでは少ないからという事らしいが、じゃあ6Lでいいじゃんと思った。多分彼はリットルではなくガロンの世界で生きている。
麻布山に着いたが山頂標識が見えない。探すのも面倒だったため山頂には帰りに寄ることにして先に進んだ。
こんな看板が麻布山から前黒法師山への下りにあったため身構えたが、ピンクテープとご丁寧に下りの階段まで用意されていた。階段は戸中山に着く前に無くなったが、今回の山行ピンクテープと踏み跡が途切れることはなく、ルーファイに困ることがなかった。楽できて嬉しいような物足りないような。
前黒法師山までの登り、急に堀が速くなった。まずい離される!と思いながら一生懸命位食らいつく。なんとか山頂まではもった。山頂での休憩中に堀に速かったと文句を垂れたところ、梅田はそんなこと無いと言う。真相は闇の中。
座ったら丸太がへし折れた |
名前を前黒法師岳だと思っていたので写真を見てあれ?と思い調べてみると、前黒法師岳はまた別の場所にあった。どちらの山も前と呼ぶにはずいぶん離れているような気がする。他に前のつく山は前常念岳くらいしか思い浮かばないが、あそこは地図で見ても距離感的にも常念岳の一つ手前って感じがするし...。うーんわからん。
前黒法師山からはしばらく下りと平坦で楽だったが登りが始まるとずっと辛かった。足が上がらない。だんだん遠ざかっていく堀の背中、後ろからの視線が痛い。バラ谷の頭に着くころにはもうボロボロで、デポができることに安堵していた。ちょいとペースが速いだけで登り自体は普通だった。
荷物を軽くしてふたたび出発!霜が降りていて嫌な下りだなーと思っていると、前で堀が尻セードを繰り出した。ずざざざざと滑っていく堀を見て真似してみるとおお、進む進む。楽しかったので下りは試せそうな場所で笹セードをひたすら試していた。
登りは笹の丈が高く大変だった。しかし手がかりになるのがありがたい。
久々のおだんご |
黒法師岳からの下りは霜がさらに多い。地面からにょろにょろした霜がたくさん生えていた。さらに樹氷ができかけていて綺麗で、さっきまでとはまるで別の世界にいるみたいだ。ガレていて転んだら下まで転がっていきそうだったので慎重に下っていく。
無事下ることができたが、何の変哲もない、ちょっと泥でヌルっとした登りで足を滑らせ、梅田に後ろ蹴りをかましてしまった。すまんかった。
カモシカ平にはテントが1張張ってあった。というか張ってあるテントを見て丸盆岳の手前にカモシカ平があることを思い出した。軽くショックを受けた。のんびりしている暇はなかったので今回は足を止めなかったが、またいつか行こうと思う。
丸盆岳に到着。疲れた。山が見渡せるが不動岳以外はどれがどの山かさっぱりわからない。奥の方の山は雪が積もっていて、冬の訪れを感じた。せっかくなので鎌崩の様子を見てから帰った。
嬉々として滑る大串、頑なに滑らない梅田 |
バラ谷の頭までの途中、カモシカ平に泊まるグループとすれ違った。麻布山からそうだったのだが、夏の南アルプスほどではないもののやけに人が多い。何組かとすれ違ったりバラ谷の頭で出会ったりした。
バラ谷に戻ってくると、先客が。どうやら貸し切りにはならないようだ。せっかく天気もいいし外で鍋をやろうとしたが、鍋も体も全く温まらないので、結局テント内に逃げた。11月下旬に外は厳しいか。
今日の晩御飯はキムチ鍋。辛いのが苦手な人がいるので部の山行ではキムチ鍋を食べることができない、という事で決まった。3人しかいないからと贅沢をし、豚肉に加え今回は魚も用意!切り身を持ってきただけなのでぐつぐつ煮ているうちに崩れてどこに行ったがわからなくなり、魚のうまみも辛さに埋もれてどこかに消えたが、いつもより具沢山な鍋を食べているという気分だけで普段より五割増しでうまかった。
食後にはケーキを用意。少し早いが梅田の誕生日を祝った。
明日の行程は5時間程度、今日来た道を下りるだけと行程に余裕がある。明日は5時起床6時発にして、今日の夜は夜更かしをしようなんて話をしていたが、実際夜になってみるとあまりそんな元気はないようだ。時間は午後6時20分。すでに会話は少ない。まだ寝ないけど寒いからとシュラフを出した後、梅田はクイックにいびきをかいて寝始めた。堀はまだ起きていてスマホをいじってたため、私もしばらくネットサーフィンにしゃれこむかとぼんやりスマホを見ていた。
ふと気が付くと7時半になっていた。どうやら寝落ちしていたらしい。こりゃいかんと急いで歯を磨いて用を足し寝た。ちらっと横を見るといつの間に堀も寝ていたようだ。
24日
なんとなく目を覚まし時計を見ると午前2時過ぎ。外はシャカシャカと音がする。笹が風で揺れているのか、シュラフってこんなにあったかくなるんだ、と考えながらまどろんでいた。
─────────
目が覚めた。どうやらあの後すぐに寝たらしい。しかし疲れているおかげかよく眠れたな、と明るくなったテント内をぼーっと眺めていた。
うん...?明るい?
腕時計は6時30分を指していた。
跳ね起きると堀も体を起こしているのが見える。真ん中でぐっすり寝ている男をたたき起こした。みんなで仲良く寝坊した。1時間30分で済んだのが不幸中の幸いだった。
テントに何かがくっついているのが陰で見える。霜かと思ったらうっすらと雪が積もっていた。昨日歩いた稜線も白色になっている。ゆうべバラ谷の頭に登ってきた人たち曰く、22日は強風だったらしい。いいタイミングで丸盆をとれた。今回やたら運に恵まれている。
朝ごはんは味噌ラーメン。昨日のキムチ鍋の汚れのおかげでうっすらキムチ風味。いそいそと食べて撤収した。
麻布山の山頂は帰りはすんなり見つかった。行きの時は木の陰にうまいこと隠れて見えなくなっていたみたい。