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2021年8月22日日曜日

2021年7月22~24日 南アルプス深南部 栗代川 遡行

日時:7月22日(木)~7月24日(土)

メンバー:CL高田(OB),SL蓮容

行程:
22日 静岡=千頭駅=取水堰堤ー八丁暗見ー幕営適地
23幕営適地ー曲り淵ー竜言淵ー竜神ノ瀬戸ーこっぱ沢出合(幕営)
24こっぱ沢出合ー栗代林道ー奥泉駅=千頭駅=静岡

記録:
5月末、高田さんから「沢行くか!」とのラインをいただいた。
当時の私は、日々上がっていく気温から、のんきに「泳ぎたいですね~」などとのたまっていた。
与えられた選択肢は、逆河内、赤石、栗代川の3つ。
栗代川は調べた限り、豊富な水量を誇り、気持ちよさそう。その上近年は多くの淵が埋まって遡行も容易なようである。(なぜだか個々ここ2~3年の記録がないとは思いつつ。)情けないと思われた方もいるかも知れないが、実は私はずっと天候や先輩の下痢などでタイミングを逃し、沢泊をするのが初めてで、そんな目論見もあって「栗代川いいですね~」とかなんとか言ったのだろう。

命を燃やす(流す?)3日間は、こうして開催が決定した。


22日
高田さんの愛車、車中泊ホテルCRVくんが長年の酷使からついに寿命を迎えてしまったらしい。そのため高田さんは電車で、私は原付で千頭駅に向かうが、倒木で電車が止まってしまったらしい。

...なにやらこのあたりからすでに不穏な気配を感じる。

それでも、大井川鉄道の方々はこのような事態には慣れているのであろう。あっという間に撤去、運行が再開したようで、8時過ぎには久しぶりの高田さんを拝むことができた。
千頭駅からはタクシーで行けるところまでいってもらい、林道に入って歩くこと1時間半で堰堤巡視路(入渓地点)に至る。
9:30頃 林道入り口へ

1時間ほどで放棄されたバスが

入渓地点までに1箇所大規模な崩壊地はあるものの、巻き道や河床までの巡視路が付けられており、快適。因みに入渓地点は帰りには大高巻きしなければならない崩壊地の手前である。

地獄の天国にも至れそうな3日間の始まりである

入渓し、装備を整え出発。豊富で美しい水にわくわくが抑えきれない、そんな時間帯も確かに存在していた。
堰堤は入渓地点からすぐの所にある。随分と立派な施設であった。

すばらしい色合い

こんな余裕もまだあった。。。

しばらくは困難な場所はない。一応、いつもは水に飛び込んで進む場所も自粛し温存するが、そんな必要ないんじゃないだろうか。
しかし、高田さんはどこか憐れなものを見る目でにこにこしている。...温存を続ける。

そして現れた八丁暗見 蓮容のトライ

そして、核心1つ目は唐突に現れた。以前の記録では土砂で埋まって歩いて通過できたらしいが、もう完全にそれらは除去され、足の付かない激流が待ち構えている。はじめは右岸からへつるもホールドがなく、結局ガチ泳ぎ。私はヘトヘトになるまでトライするも、リタイア。高田さんも数トライした後、巻く判断を下すほどの激流。

左岸から巻くこととするが、なかなか進めそうな場所がない。しかも急斜面かつもろい。残基を削りながら数ピッチ上がるも巻きすら許してもらえず、下降。ここで、ロープワークに関して何点かご指導をいただいた。まだまだロープワークの技術が未熟であることを再認識し、自分での勉強と今の4回生に方々にも教えていただかないとならないことが多数あることを認識した。先輩方、よろしくお願いします。

振り返るとこんな感じ 手前の岩の右側に入る

結局、巻きも断念し河原に下りてきたときには15時過ぎ。
あと数トライして突破できなかったら適当に焚き火して帰ろうかとか、諦めに近い空気。

しかし、やはり高田さんは強かった!
流れの緩い左岸を進み、壁を蹴って流心を突破、そのまま右岸へ抜けていった。
こうして2日目以降の継続が決まってしまった無事可能となった。

さすがの蓮容も今日は水を避けるようだ

その後は癒やしの渓相へ。水量も流れもあるがさっきほどのものはない。ただ、八丁暗見の疲れと時間も遅くなっていることもありユズリハ沢が合流した少し先あたりで幕営。
ここで幕営しろ!といわんばかりの平らで小高い適地であった。沢泊は初めてであったが、こんな地形が用意されていることに驚いた。
木も葉も湿っていたがなんとか火を起こし、大量のウィンナーを炙る。
今回食担をしたが、飯には高田さんもにっこりだったので良かった。
疲れもあってかよく眠れた。


23日
よく食べよく寝たおかげか、すっきりとした目覚め。
昨日の八丁暗見の難易度を踏まえた上で、竜神の瀬戸を控えていることを考えると呆然とするが、行くしかないのでひとまず忘れて道中を楽しむこととする。
ラーメンをすすり出発する。

出発 ~高田さんの背を追い

倒木が引っかかっている それにしても深い青

ザックが重く、しばらく浮いてこなかったそうな

歩き出してすぐに倒木が引っかかるゴルジュへ。朝からテンションが上がる⤴⤴
流れはそれほど強くなく、気持ちよく突破。当然倒木からは飛び込んでおく。

流入する沢はほぼ滝 栗代川は深すぎる!

鶴の天手前にもこんな地形 写真では伝えるのが難しいが、これも大迫力であった

鶴の天 感動ものの景色でした

きれいな水と迫力ある地形を楽しみながら遡行。鶴の天に至る。
ここも泳ぐ必要があるほどの水位はあったが、写真左側は流れもほぼなく容易に突破可能。
真ん中の凹状を登る。
ここで高田さんがカメラを無くしてしまったが、潜って探したところ川底で無事発見することができた。これほどの沢の写真が撮れないのは悲しい。流されていなくてよかった。

沢の主(蛙)との対面 さわっても微動だにしない

以降は比較的楽に突破可能


時々射す日差しが暖かい

その後も泳ぐ箇所が何カ所か出てくるが、問題なく突破。
水と景色に感動しっぱなしである。

なんだか今日の記録は余裕がありそうに見える?
そう、確かにこのあたりまでは実際余裕であった。このあたりまでは...。

再びゴルジュ地形がでて来る。このあたりから竜神ノ瀬戸入り口だろうか。
流されたり巻き込まれたりしたらやばそうなボイルの横をへつったり泳いだりして抜けてゆく。

すさまじいボイル

掴まっている岩沿いに左岸へ その後振り子トラバースで竜神ノ瀬戸へ突入

核心部の手前から勢いの強い滝が出てきて、威圧感が出てくる。
上の写真に写っている淵は岩沿いに泳いで左岸の草付きあたりに上がり、残置支点で振り子トラバースをし、竜神ノ瀬戸に侵入した。
ここで、ロープ回収時にどこかにロープが引っかかり回収に手こずる。高田さんがほぼフリーで戻り、回収してきてくれた。本山行では助けてもらってばかりである。。。
なお、竜神ノ瀬戸を巻く場合は振り子トラバースをせずすぐ手前のルンゼを上がれるようである。

すさまじい水圧と白泡 突破後の位置から

いよいよ竜神ノ瀬戸に至る。圧倒的な威圧感から、強い恐怖を感じた。
ほんとに突破できるのだろうか...とか思いつつも、一度は経験しなければなるまい。先陣を譲っていただく。

一回目、荷物を全て置きロープをセット。左岸をギリギリまで進み壁を蹴ってクロール。流心に流されるも、流れがあたる窪み部分をキャッチすることに成功。そのままバンド方向に泳ぐも、白泡で沈む!自分の居場所が全く分からなくなったところでロープを引っ張ってもらい、なんとか水揚げ。溺れかけ、高田さん曰く顔が真っ赤であったようである。

その後も数トライするも、うまく進めず回収してもらうこと数度。だいぶ水も飲み、疲れてしまいリタイアし、高田さんに代わる。

高田さんも1回は流れに負けて回収。
しかし、ついに先ほどの窪みをキャッチ、そこからは1回でバンドに至ってしまった。
窪み部分を登り、バンドに向かってジャンプ!そのままガチ泳ぎでキャッチしていた。
さすがです。

その後、荷物を引き上げ、自分も対岸に水揚げしてもらった。
ただ、対岸のスペースは狭く荷物を置くのにも工夫が必要であったため、荷が多い場合事前に突破の手順を考えておいた方が良いかも知れない。

そんなに高さはないが、支点はありがたく使わせていただく

バンドを上がった先で残置支点を利用し、懸垂下降で河床に戻る。
それにしても震えが止まらない。これは水流による寒さだけでは無いと思う。ロープがなければ  トライの回数=死亡回数   であっただろう。

こっぱ沢出合の手前にも強い流れの箇所があり、そこは右岸から高巻く。
ここで先頭を行かせてもらうが、下りられそうな場所をうまく見つけられず高くまで上がってしまった。高田さん曰く、下の方に懸垂可能な場所があったらしい...。
沢に復帰する場所の見極め力が不足していた。今後の沢でも気をつけなければならない。
そうこうしているうちに夕立がやってきて、雷光とゴロゴロという音を聞きながら沢への復帰を目指すが、沢も増水・笹濁り。薪もびっしょりに...。

幕営はこっぱ沢にわずかに入ったこっぱ沢左岸の高台に。
すでに外も暗くなり始めていたが竿を出し、短い時間だったが1匹だけアマゴを獲る。

これも寝始めてすぐ消えてしまった

雨自体はすぐやんだが、火はなかなか付かない・・・。かろうじて小さい火が点ったがいつまで持つか。
晩飯はα米と乾燥スープの雑炊。マシュマロでカロリーを摂取。アマゴもうまかった。
ズボンは寝るまでに乾いてくれなかったが、相変わらずよく眠れた。


24日
今朝は脱渓し、林道を帰るだけ。林道は相当荒れているとは聞いているが、道は道であろう。明るい気分で朝食の蕎麦をすする。

脱渓は栗代林道まで行かず、幕営地からすぐの大きく沢が屈曲した場所に伸びる尾根を使った。序盤は悪いが次第に歩きやすい尾根へ。ところで、こんな場所でも釣り師が設置したのであろう金具やロープが見られた。林道が崩壊するまではこの尾根を使って下りてっていたのだろう。恐ろしい程までの釣りへの執念を感じた・・・。

木や石は落ちているが、わりときれいな道だ

1時間とちょっとで林道まで上がる。やれやれ、なんとか生還できた。八丁暗見や竜神ノ瀬戸、その他にも流されたり落ちたりしたら助からなそうな水流が多数あり、よい経験と刺激を得られた。なんせよ、あとは長い林道を利用しててくてく歩いて帰るだけ。ザレのトラバースもあるようだが、まあ問題ないだろう。



そんなわけは、なかった。

道は、無かった

うわぁ。。。


こんな箇所が谷地形をまたぐ度に毎回現れる。例外はほぼない。

ミスったら、再び栗代川まで ...生きての遡行は二度とできないであろう

道は谷地形ごとに消え、ミス=死のザレトラバースを延々とこなす。

高巻き もう勘弁してくれませんか。。。?

極めつけには、懸垂下降で下におりてからのザレトラバースや、入渓点目前ではザレ自体を大きく高巻いたりと、これ自体で命がけのアクティビティーとなるバリエーションの豊かさである。
そして、すさまじい数のヒルが会いに来てくれる。足首の1つの出血箇所にぶくぶく太ったヒルが5匹くらいたかっていたときは、もはや感動すら覚えた。

脱渓から6時間、追加で命を燃やしなんとか林道まで戻ってきた。
ここからは奥泉駅まで行き、電車で千頭まで。素敵な電車であった。
道の駅川根温泉でさっぱりし、各々帰宅した。


総括
こんな記録を書いといてあれですが、栗代川は本当にすばらしい沢で、沢泊のノウハウや自分の能力の至らない点を多く把握し、高田さんに指導していただけるという非常に恵まれた充実した山行となりました。
自分の中では新世界のような難易度で、まだまだ後輩達は連れて行ける実力はありませんがなんとかそのような実力を目指して精進します。

栗代川に入られるような方は私よりよっぽど分かっていらっしゃると思われますが、沢の様子はダイナミックに変化しています。
以前の記録では、淵が埋まったりした箇所があるようでしたが今回の時点では再び深く抉られており、高い泳力がなければ突破は難しくなっています。
また、下山に林道を使われる場合も、非常に危険な道となっており、今後さらに崩壊が進んだら完全に通れなくなるのかなあと思います。

感想
残機(ハスイ)99→5
(文:蓮容)

2020年11月21日土曜日

11月21日(土)~11月23日(月)深南部周回・大無間

日時:11月21日(土)~11月23日(月)

メンバー:CL宮下,SL蓮容,中島,森,市川,東,金子,増地,鈴木

行程:

21 静岡=寸又峡温泉駐車場-朝日岳登山口-朝日岳-日向山-鹿の土俵場

22日 鹿の土俵場-三方嶺-大無間山-風入らず-1351mピーク付近 

23 1351ピーク付近-三角点1280.3m-栗代山-県道77-寸又峡温泉駐車場=静岡


記録:
21日晴れ
静岡を深夜に出、4時30分に寸又峡の駐車場に到着する。駐車場所だが、この時期は行楽シーズンでありより寸又峡に近い第3駐車場は混雑する。泊まり登山の場合、多くの空きがある第1駐車場を利用するのがよさそうである。
まだ暗く、風もあったがいつものこと。第三駐車場にある綺麗なトイレを使わせていただき準備を済ませ、てくてくと登山口に向かう。


駐車場から登山口までは看板や標識が案内してくれる。
まだ暗い寸又峡の温泉宿を眺め、早くも下山後の風呂に思いを馳せたのは私だけではないはず。

猿並みとは吊り橋となるとはしゃぎ出す我々のコト

延々と登る
                
本山行最初の山、朝日岳であるが、登山口から1400m近くひたすら登りをこなす必要がある。二泊三日の装備を背負っていくが、まあつまりしんどい。
まだまだ長い行程のことは考えないようにし、頭を空っぽにして歩き続ける。

 朝日岳のガレ場
               
栗山沢の頭 そしてまだまだ登る
             
 10時前朝日岳到着 ぐったりした鈴木と張り切った蓮容の腹
       
朝日岳に10時前到着。鈴木は今回で2回目の山行であり、さすがに疲労が見られる。
長めに休息をとり、出発に備えるが正直ここからはしばらく下るだけと油断していた...。


朝日岳から日向山への稜線はバリエーションルートとなっており、(今回の行程はほぼバリエーションだが)踏み跡は非常に薄くテープもまばらである。しかしその不明瞭さは想像以上でコンパスと地形図は必携、また小枝や倒木を越えていくのに体力を奪われた。

杖をつく中島おじいちゃん
              
朝日岳を越え藪を越えしばらくすると、木々が開けだし気持ちのよい歩行となる。いくつかの小ピークこそあれど登り一辺倒であった朝日岳と、先が見えない藪であった先ほどの状況とは異なる道でなんとも楽しい。


鉄板があった ヘリポート跡だろうか?
       
笹が出てきた ざくざくと小気味よい
            
しばらく進むとヘリポート?以来の人工物 
           
鹿の土俵場の前に造林小屋と思われる建物が2棟見られた。このあたりは平坦で展望もよく、テン泊にはなんとも気持ちよさそうであり進むか悩むが、まだ時間もはやく鹿の土俵場まで進むこととなった。
よい展望と金子
                  
テン場での寒さに晩秋を感じる
             
11月生まれの方々を祝う
             
時間的には三方窪で泊まることも可能だったが、メンバーの疲労を考慮し鹿の土俵場付近で幕営。乾いたヌタ場跡を利用した。風は微風だったため外で飯を作り、11月生まれの方々をいつものケーキで祝う。
我々の他に誰もおらず、風も穏やかであり静かな一晩を気持ちよく過ごさせてもらった。

22日晴れのち雨
いつものように暗いうちから起き出し、シリアルを食む。ミルクを忘れたらしくココアで食べることとなったが、不味くはなし。ただ、腹がすく予感がし、燃費の悪い私はいつもより多くの行動食をポッケに忍ばせる。
この時点ではよく晴れており星が綺麗であった。

鹿の土俵場から三方窪まで背の高い笹藪が続く
          
三方窪に到着 ほっと一息
              
私たちは今回、三方窪までを暗い時間帯に通過したがこの付近は道がはっきりしない笹藪で、かつ二重稜線ぎみであるため、コンパスと地形図を常に睨みながら進むことになり非常にプレッシャーがかかる場所であった。このように道が不明瞭な場所では明るくなるまで待つのも選択に入れるべきかもしれない。
三方窪からは一気に高度を上げる急登があり、笹を掴みながら登る。

急登の後は気持ちのよい緩やかな道
              
 三方峰 ガレガレで格好いい
              
窪地には水が溜まっていたが飲むには不適
         
人の手がほとんど入っていない美しい森を抜け...
          
大無間山2329m
                                           
9時過ぎに山頂を踏む。長い行程だが、大無間の手前は緩やかな斜面が続き、また美しいシラビソ原生林が広がっており静かな山歩きを堪能できる。
ここで朝日岳山頂以来となる別パーティーに会う。その方々以降は別パーティーに会うことは無く、大無間の山域としての深さを実感する。

 風不入に12:00 
              
大無間で休憩、続いて風イラズに至る。ガレ場はあるものの笹藪を巻けばさほど問題ではなかったのだが、問題はここからであった...

黒枯山標識 天気も不穏に
              
さて、この標識がある意味本山行の一つのハイライトとなる。
黒枯山は1621mピークとして認識していたが、この看板はおそらく1720mにあったと思われる。現在地を1621mと思い込んでしまったせいで、この先の尾根が分岐する地点でコンパスが合わず大きく時間をロス、最終的には携帯のGPSに頼って現在地を確認することになるという情けない結果となった。もし携帯が使えない場面であったら、もし時間的に余裕が無いときであったら...。
反省点として、山行記録をもっと多く読み込み、また看板も絶対ではない(今回のケースやイタズラのリスクがある)ことを認識しなければならない。

小雨の中の幕営 色々あった二日目、皆萎えている
         
その後、1351m地点までの道中も尾根の分岐が複雑で、また霧雨も降り出し視界が悪く、間違った尾根に降りかけては足場の悪さに引き返す、といったことも実際にあるなど読図の甘さが目立つ。私の個人の能力とパーティーとの連携両方の向上の必要を痛感した。
また、風不入からの下り自体テープも少なく分岐が分かりづらく、ガレている部分もあり、ここを通過される方は注意していただきたい。


3日目晴れ

赤く照らされる朝日岳
              
昨日の夜から一転、晴れ。朝日岳が美しい。今日の行程はそれほどきつくはならない。ゆっくりと起き出す。

朝の元気さで、てくてくと尾栗峠へ
              
同上、大小屋戸山
                 
本山行最終ピーク


最後に栗代山への登りをこなす。山頂は藪に覆われていたが、南側は開かれており接岨湖が望める。
ここからの下りで鈴木がバテる。が、帰りの林道では1年の中で荷物を持ってあげていた。
優しいなあ。
そこからは大井川、続いて寸又川を眺めながら下山した。


まとめ
今回は積雪期を見据えた体力錬成と、当山岳部伝統 秋は深南部!という風潮に今年も漏れなく乗っかって、晩秋の朝日岳から大無間、風不入と2泊3日で周回した。

昨年に比べて自身は体力面での余裕ができ、また先輩方はさすがの3回生、的確なアドバイスをいくつもいただいたが、東、増地、金子はまだ山行の回数も少ないのにこの長い行程を楽しんでいるようで素質を感じる。鈴木は体力面ではまだ他の1年には遅れこそとるものの、この山行をこなしたことで少しでも自身に繋がればうれしく思う。

全体を通して静かな秋の深南部をじっくりと堪能できた素晴らしい二泊三日であったが、同時に課題もよく見えた。
ルーファイに関しては、メンバー全員が行うべきだが、CLとSLに依存している部分がある。来年度では3回生は私一人であり、この状況が強まってしまうことが懸念される。それぞれが現在地把握に努め、対等な立場で意見できる意識と関係性を今後築いていきたいと思う。


(文:蓮容)