メンバー:CL増地,SL金子,蓮容,生熊
行程:
12日:静岡=戸中川ゲート(林道)→シブロク歩道→バラ谷の頭(幕営)
13日:バラ谷の頭→黒法師岳→等高尾根(→カモシカ平)→丸盆岳→等高尾根(カモシカ平)→黒法師岳丸盆岳登山口 →戸中川ゲート=静岡
記録:
12日:
黒法師岳の山行記録を任されていたが書いていないことに気づき、お正月明けの実家でぬくぬくと記録を書くことにした。なので文章も全体的にぬくぬくとしているかもしれない。
✌️ |
戸中川ゲートまでの林道は結構な悪路かつ電波が早々に途切れてしまうので入山連絡は早めにしてしまいたい。運転係じゃなくて良かった。
とりあえずジブロク歩道まで4kmほど林道を歩かなければいけないので進み始める。単調でつまらない道だが500m間隔で標識があるので現在地の把握は容易である。脳内ではビートルズの『Tomorrow Never Knows』が永遠に流れていた。途中雨が降り始めたのでカッパを着込んだがジブロク歩道に着く頃には止んでいた。
「沢を渡ると西側の尾根に取り付いてしまう」という2年前の静大の山行記録をありがたく活用し、間違えることなく予定の尾根に取り付く。西側の尾根は激急登らしい...。
尾根に乗ってからは順調に高度を上げていくが何やら雪がつき始めたではないか。どうやら2年前よりも初雪が早いようだ。明日歩く稜線も真っ白になっているのが見える。嬉しいような嬉しくないような、、、あれっ腹痛が、、、
今日は朝から腹の調子が悪く何度もトイレに行っているが雪を見ると余計腹が冷えるように感じるのは気のせいだろうか。ケツを拭きすぎて切れ痔のようになり股が擦れると痛いので終始ガニ股で歩く羽目になってしまった。
この辺りから樹氷が目立ち始め笹藪、青空とのコントラストで本当に素晴らしい景色を見せてくれた。本来笹藪の美しい絨毯を見にここへやってきたがこのおまけはお釣りがくるレベルだ。
本邦最南端2000mの地を見に行った後、幕営予定地の黒バラ平へ向かう。写真ではわかりづらいが、笹+雪のコンビネーションで非常に滑りやすいので神経を使う。生熊があまりにも滑るので蓮容さんが注意していた。
14時半には幕営地に到着しさっさとテントを建ててのんびりしていた。蓮容さんが焚き火を起こそうとしたが雪であらゆるものが湿っており結局燃え上がらず諦めてテントに戻ってきた。
自然とこのポーズが頭に浮かんできたらしい
13日:
朝から快晴だった。ペンネスープを腹に入れとりあえず黒法師岳を目指す。
目線 |
なかなか気持ちの良い歩きだったが黒法師手前は笹が深くなりかき分けながらの登りだった。これがもし下山路だったらなかなか苦戦を強いられただろう。
また笹藪をかき分けるのに必須の軍手だが、それのみだと手がかなり冷えるので全員手袋の上から軍手をつけていた。
樹氷だらけの黒法師をのぞむ
また昨日のバラ谷の頭の下りの経験から黒法師の下りもある程度想像できたが、予想通り笹と雪でシビアな状態に仕上がっていた。左側は切り立った崖となっていてなかなか緊張する場面であった。
時間をかけ慎重に下っている最中、前を歩いていた蓮容さんが突如「ストップ!」と叫ぶと同時に生熊が斜面をゴロンゴロン転がっていて頭の整理が追いつかなかった。どうやらバランスを崩し転倒したらしい。本人にとって初めての雪道ということもあっただろう。大事に至らなくて本当によかった。
目の前に見えるのが大無間山、だったはず |
等高尾根分岐に着いたところで丸盆岳に行くか下山するかで審議したが、時間が別に押していないこともあり寄ることにする。こういうのは決断するときは億劫になりがちだが、いざやり終えると「やってよかった」となることが多い。
気持ちの良い歩きだ。やはり少人数の方が山行は面白い。体感あっという間に丸盆岳到着。
等高尾根分岐に戻り下山を開始したが序盤でいきなり踏み跡が消えた。すぐに気づいて道を修正したが、現在地がどこか論理的に考察できたのでこれもいい機会となった。
後は登山口まで特に問題はなかった。
駐車場に到着し、荷を片付け、さあ帰ろうとなったときに、生熊「自分のスマホないです。ザックに入れてたんですが」
実は林道ダッシュの時、男3人で生熊のザックを担ぎながら走っていたのだ。そのザックからスマホがポロリした説が浮上する。あの6kmの林道で。
そこで自分たちが出した結論は、、、
そこで自分たちが出した結論は、、、
「ザックにあるだろ!(^ω^)」
何を血迷ったか私たちはロクに確認しないまま車を発車させてしまったのだ。出発から30分ほどたった後、生熊「やっぱりないです...」おっと?これはUターンか...?
最初に書いたが戸中川ゲートまでの林道は結構な悪路である。またこの道を使い、私たちは再び駐車場へ戻ってくることになった。この頃には日が沈み辺りは真っ暗である。
男3人のうち2人が探しに行き1人が生熊と車で待機することになったが、全く行きたくなかった私は率先して待機役を買ってでてしまった。そういうとこやぞ。
全員疲れ切っていたがここから長い帰宅が始まる。16時半に下山したにもかかわらず静岡に戻ってきたのは夜中の4時半という地獄の行程となってしまった。
この横たわっている灰色の石像は何だろうと思われるかもしれないがこれは私だ。この爆睡し地に伏している頭が今回の過酷さを物語っている。
*生熊のスマホは心優しい方が拾ってくださり、警察に届けられ、後日無傷で手元に戻ってきました。本当にありがとうございました。
まとめ:
ザックを担いで走ってはいけない。
(文:増地)
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