メンバー:
A隊CL宮下、SL佐野、中川、田中、白水
B隊CL市川、SL蓮容、中嶌、森
行程:
15日:静岡=美濃戸口駐車場(8:00)-行者小屋(12:00)
16日:行者小屋(5:00)-中岳分岐(7:20)-行者小屋(8:00)-赤岳鉱泉(8:40)-美濃戸口駐車場(10:40)=静岡
記録:
15日:霧雨
軽と普通乗用車の2台を借りて赤岳への登山口である美濃戸口まで車を走らせた。9人参加の合宿で定員数ぴったりの移動は膝にザックを抱えての乗車になり、快適度は低かっただろう。悪天候なのは予測済みであったが土砂降りの雨の中を移動中、渡渉もできずに撤退かな?と考えていたが駐車場まで行くと雨は鳴りを潜め、何とか登れる雨模様であった。
八ヶ岳山荘の軒下で準備中 |
水量は多いのか? |
南沢から登り始めた。カッパが暑いくらいだ |
新入生も現在地を確認し整置を行う |
沢を登っていく。石も濡れていて歩きにくい |
行者小屋のテン場 |
夕食はシェフのミートスパゲッティなるものを頂いた。ゆで汁が残らない素晴らしき水加減で味も良かったが、量が足りない人もいたかもしれない。
就寝中に馬鹿でかい雷鳴が一発だけ響いたがとても恐ろしく感じた。
おや…?めんのようすが……? |
16日:小雨 強風
3時半に起床し朝食を頂きながらその日の方針を決定した。本来の行程では赤岳横岳硫黄岳と南八ヶ岳を縦走する予定であったが、天気の状態を勘案した結果、赤岳の頂上までのピストンを行うこととなった。
恐ろしいことに地図の読み間違えから取り付く尾根が見えておらず沢を遡行しすぎ雪渓の残る場所まで登ってしまった。さすがにこれはルートを間違えているなと思い一度テン場まで戻ってみると沢の方向にロープの規制線や尾根には赤テープがついており明らかに見逃しのルーファイミスをしてしまっていたことが分かった。
小雨ほどの天気で薄暗く、足場も悪く足元にばかり注意がいってしまっていたことが主な原因であると考えている。地図読みと地形読みが正確であると思い込んでいたためコンパスも正しい方向だと過信してしまいミスに気付くのが遅れてしまったということも考えられる。
時間がかかってしまったが文三郎尾根に乗れる場所が分かったので気を取り直して登って行った。低気圧の通過後で天気図が西高東低の気圧配置をしており、森林限界を越えると風が強く吹き込んできた。
雨の影響で鉄階段は滑りやすく、体はもっていかれそうなほどの風を受け、視界は明かず、体感温度は氷点下に近かった。そのため中岳の分岐までは登ったが、これ以上は危険が過ぎると判断し引き返しを決めた。
行者小屋に戻り赤岳鉱泉まで抜け、北沢から美濃戸口駐車場まで無事に戻ることができ、確かに安堵することができた。
まとめ:
初めておおよその新体制の2年生と新入生での山行を行うことができた。ピークを踏めなかったのは残念ではあったが、当初から予想されていた悪天候のなか山行を行うことや道迷い、撤退を決めるなど、CLとして良い経験を積むことができた。
自分も歩き方はまだまだだが、それでも恐いと思う歩行の仕方をしている人が多くいたこともあり、登っている最中はいつ撤退の判断を下すかを常に考えながら歩いた。ぜひ山行回数を重ねてしっかりとした危険性のない歩き方を体得してほしい。
新入生にとっては大変な山行であったと思うが今回の経験を活かせるように何が足りなかったなどを2年生も同様に再度考えてみてもらいたい。
(文:宮下)
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