2020年3月15日日曜日

2020/3/8-9 八ヶ岳 旭岳東稜

日時:2020年3月8日(日)~3月9日(月)

メンバー:CL高田,SL大井

行程:
8日:静岡=美の森駐車場(14:50)-出合小屋(16:50)-
9日:出合小屋(4:20)-五段の宮(8:40)-稜線(12:15)-出合小屋(16:00)-美の森駐車場(18:10)=静岡

記録:


5段の宮手前は急登。


5段の宮。こいつを登る。

5段の宮。雪がないところは脆い岩稜。






まとめ:
2月の時間切れ敗退のリベンジをかなえることができた。トレースは無く入山者は相変わらず少ないようであったが、気温の上昇もあり湿雪となり雪を踏み固めてのラッセルができ、順調に歩みを進めることができた。大井も2月の初回チャレンジよりは余裕が見えた。5段の宮から始まる登攀パートは、雪と岩のミックスを気持ちのよい青空の下快適にこなすことができた。
次週の北岳バットレスチャレンジに向けて、宝剣岳、八ヶ岳東面と静岡から信州へここ数ヶ月通ったが、なんとかチャレンジ権は得られたのでは無いか。北岳楽しみだ。
(文:高田)

2020年2月11日火曜日

2020/2/11~12 南アルプス上河内岳・茶臼岳(決算・春季合宿)

日時:2020年2月11日(火)~2月12日(水)

メンバー:CL高田、SL市川、宮下、中嶌、蓮容

行程:
12日:静岡=畑薙・沼平ゲート(7:06)-畑薙大吊橋-ウソッコ沢小屋-中の段-横窪沢小屋(10:50)-樺段-茶臼小屋(15:00)
13日:茶臼小屋(6:30)(稜線)-奇岩竹内門-上河内岳の肩-上河内岳(8:55)-(往路引き返し)-茶臼小屋(12:00)-横窪沢小屋-ウソッコ沢小屋-畑薙大吊橋-畑薙・沼平ゲート(16:00)=静岡

記録:
前回の投稿から随分時間が経ってしまい大変申し訳ない。読者の皆様は首を長くして待っていたことだろう。ということでまたぼちぼち執筆を再開していきたいと思う。
大学から沼平ゲート着。いつもの場所である。天気は快晴。

          
林道を歩き畑薙大吊橋を渡る。ヤレヤレ峠。沢沿いは台風の影響で随分様子が変わってしまった。


ウソッコ沢小屋を過ぎる。段々と雪が付き始めた。

いい具合まであがったらトラバースし、茶臼小屋を目指す。
この辺りは雪も深く先頭を交代しつつ前に進んでいく。

茶臼小屋が見えた。良く晴れている。締まった雪面を横切り小屋へと向かう。

茶臼小屋着。茶臼は初日から標高をかなり上げる。そこそこにハードだ。食事をとり眠りにつく。
夜は冷える。木の床から冷気がエアマット越しに伝わってくる。
トイレは水場から少し降りた所。よく滑るので注意。

起床。今日もよく晴れている。富士山が遠くに見える。

上河内岳に向けて行動開始。
風も穏やかで稜線の雪はしっかりと締まっていて歩きやすい。
上河内岳を捉えた。
山頂に上がるまでに若干ルーファイをミスり直上する斜面の方を登ってしまった。大分傾斜が立っていたので厳しかった。しかもここで蓮容のアイゼンが外れるアクシデント。悪いことは重なるものである。なんとか立て直し山頂へと立った。
少し先まで行った所から上がった方が良かったかもしれない。
来た道を戻る。時間も余っていたので茶臼岳もついでにピークハント。

          
もともとは二泊三日の予定だったが、行程も巻いているので今日中に帰ることに。

          
畑薙大橋に16:00。着いた時には中々に疲れていた。
長い林道を帰える。リニアの関係工事道路が舗装され歩きやすくなっている。

まとめ:
決算合宿ということで茶臼・上河内岳に登った。全体的にコンディションが良く行程的にはやや楽なものになってしまった。反省点としては蓮容のアイゼンが外れてしまった部分だろう。朝しっかりとお互いの装備、特に後輩の分まで確認しておけば防げたはずである。
ともあれ一先ず今年度の合宿は登り納め。


(文:市川)

2019年12月25日水曜日

2019/12/25~28  鳳凰三山(冬季合宿)





日時:12月25日(水)~12月27日(金)

メンバー:CL市川、SL宮下、中川、森、中嶌、蓮容、大井(コーチ)

行程: 25日 静岡(3:00)=芦安(6:30)(7:00)~夜叉神の森(9:00)~夜叉
        神峠(10:15)~杖立峠(11:30)~苺平(14:15)~南御室小屋(15:30)

26日 南御室小屋(7:00)~砂払(8:00)~薬師岳(8:40)~観音岳(9:40)~
   地蔵岳(11:30)~薬師岳(13:30)~南御室小屋(15:30)

27日 南御室小屋(7:00)~夜叉神の森(10:00)~芦安(11:00)

記録:


芦安に6時頃到着。辺りはまだ暗かった。支度をして夜叉神の森までの林道を歩く。

登山口。何台か車で上がってきていた。
つづら折りを登り夜叉神峠。とても良く晴れていて、白根三山がどっしりと座っている。


雪はたまにひざ下までくるぐらいだった。杖立峠を経て苺平。ここまで来たら南御室小屋までもう少しだ。
南御室小屋に到着。自分たちの他は誰もいなかった。水は小屋の脇からチョロチョロと流れていた。15時半。そそくさとテントを建て、夕食の支度をする。
夕食はそれぞれが持ち合わせた具材で鍋を作った。中嶌は鶏を丸々一羽持ってきた。鍋から無念そうに蒼白な鶏がこちらを見つめている。
デザートにはなんと大井さんが持って来て下さったケーキ。ケーキ屋も山で食べることを想定していないはずだ。みな偉大な先輩を持ったことを幸福に思いながらケーキを食べた。しかしなぜこうも豪華なのかというとクリスマスでかつ年末だからである。
贅沢な晩餐を終え、シュラフに潜った。

朝。朝食は雑煮だ。うまいのだが時間がかかるのが難点。

日が進むにつれて荒れる予報だったのでこの日のうちに三山全て取ってしまいたい。

テントを潰して薬師岳を目指す。日が進むにつれて荒れる予報だったのでこの日のうちに三山全てを取ってしまいたい。
 砂払いに出て稜線へ。風もなく快適だ。
薬師岳。
観音岳。地蔵岳へ行くか行かないかで審議する。色々迷った末に結局行くことにする。

地蔵岳に到着。いつも通りのオベリスク。ここも非常に仏教的な影響を受けている山だ。




無事帰還。戻ってくる最中で少し風が出たが歩く分には問題なかった。途中で薬師小屋の人とすれ違った。
しかし帰ってきてテントに入ろうと張り直した時に、底が雪面にくっついて本体に大きな穴があいてしまう。宮下が即席で縫って修復した。器用な男だ。
 
      
この日は手作りケーキが登場。よくよく考えれば二日も連続で山でケーキを食っている。

水を汲んでテントに戻ると宮下と大井さんが酒盛りをしていた。テントは酒臭くなり、二人は満足げに酒の入ったコッフェルを傾けている。
しかしこれがこの日の夜に事件を引き起こしてしまうのだった…

シュラフに入って眠りについた数時間後、なにやら大井さんの方がゴソゴソとしている。
すると「ごめん吐いた。」と大井さん。
そばで寝ていた我々二年生はすぐさま背筋を総動員して飛び起きた。休止していた脳は瞬時に覚醒した。当然これでは眠れないのでペーパーで処理。一通り片付けたとき離れて寝ていた一年がやっと起きる。呑気な奴だ。

三日目。曇天。トレースをたどって来た道を戻る。途中で南御室小屋の
人と会った。年末の小屋開けだろう。



まとめ: 鳳凰三山は夏でも冬でも夜叉神からは登りやすくほど良く距離もあって冬山の基礎にはいい山だ。冬季合宿が成功して良かったと思う。
反省としては休憩などの時間のメリハリがもう少し必要だ。また撤退時間などの設定も曖昧だったと思う。荒れる予報がでているならもっとテキパキしなければならない。CLとしてももっと統率力が必要かもしれない。リーダーがうだうだしていては始まらない。
それからここ最近好天の山行が続いているので荒れたときの対処が若干心配だ。

ちなみにテントは修理に出した。部室の道具は大切に扱おう。

大井さんコーチとして付いてきてくださりありがとうございました。

(文:市川)

2019年11月26日火曜日

2019/11/15~16 深南部 バラ谷の頭〜黒法師岳(秋季合宿)

日時:11月15日(金)~11月16日(土)

メンバー:CL中嶌,SL中川,市川,宮下,森,佐野,蓮容,コーチ高田

行程:
15日:静岡=戸中川林道ゲート(5:50~7:10)-シブロク歩道(8:15)-バラ谷の頭(12:10~13:00)-黒バラ平(13:30)
16日:黒バラ平(6:40)-黒法師岳(7:15)-等高尾根分岐(8:00)-カモシカ平(8:30~9:00)-等高尾根分岐(9:20)-黒法師岳登山口(11:30)-戸中川林道ゲート(12:00~12:30)-浜松=静岡

記録:
15日:晴れ
 静岡から車2台で戸中川林道ゲートへ。暗い林道で軽自動車をドライブするのは大変だったことでしょう。ご苦労様です。
戸中川林道ゲート出発
綺麗に色づいた山が歓迎
約1時間でシブロク歩道着
 シブロク歩道入口で暫し立ち止まり、全員でルート確認。1441 mを通るルートと1200 mを通るルート、両方通ることができるが、1200ルートを選択すると1100~1150 m付近で超急登となり、あとが大変。そこで今回は1441ルートを使うことを結構入念にチェックしたはずだったが…
登り開始
沢を横切る……ん?


 開始5分、沢を渡るのはおかしいことに気づく。あんなに確認したはずが、早速間違って1200ルートへ足を踏み入れていることが判明。登り開始しばらくは、誰もルートの誤りを指摘することはなかった。
 ルート間違いの一番の原因は読図がまだ身についていないこと。地図から読み取れる地形と実際の地形を照らし合わせる練習を積むことで、ルーファイ技術を身に付けることが必要だ。特に、これから臨む積雪期登山ではその技術が必要不可欠となる。個人個人が安全かつ主体的に行動するために、地図読み訓練を取り入れていかねばならない。
 主将、何も言わずに後方からついてくる。今回はコーチとして、あえて間違いを直ぐに指摘せずに見守ってくれるそう。頑張って真顔を保っているようにしか見えない。
 気を取り直して登山口まで戻り、正しいルートへ。急な登りを進んで行く。途中、踏み跡を外れて道なき道をゆくことが多々あった。ひたすら前を歩く人の背を見てついていく癖が、先ほどのルーファイミスにつながることになる。後方を歩く時にも、常に今の道が正しいか否か疑うことを覚える必要がある。
 主将、何も言わずに後方から一人、簡単な別ルートで踏み跡をたどってくる。ついに内心が顔に出た。
やっとこさ稜線へ。紅葉の赤が快晴の空に映える。
1682 m分岐
写真だと分かりづらいが、すでに白く雪をかぶっているアルプスの高山。
途中から笹藪のお出まし。背丈を超えるまでは伸びていない。
 12:10 バラ谷の頭に到着。天気良好、景色もばっちり。日本で最も南にある2000 m越の地だそうで。日本人て何でも1番にするのが好きですよね。

 ここから黒法師岳へ続く稜線を下り、本日の幕営地へ。ソロの女性登山者が近くでテントを張っていた。テント設営後、有り余った体力をかくれんぼで発散し、水汲みに行ったら、お待ちかねの夕飯。鍋の蓋を開けてみると…
 水を吸って鍋にぎっしり大量繁殖したマカロニが!!環境収容力超過寸前でした。今日のメインのシチューを少しずつかけながら小麦粉の味を噛みしめ、パスタが主食の国ってエラいなぁとしみじみ思いながらお腹いっぱいに詰め込んだ。
 11月は誕生日ラッシュ。今回は主将お手製ケーキで宮下と佐野をお祝い。ふたりとも、おめでとう!マカロニいっぱい食べたけど、デザートは別腹だよね!
 夜はぐっと冷え込み、着込んでいても寒さが身に染みる。それでも、暗い夜空できれいに光る星月や遠くに見える街の明かりが心を温めた。

16日:晴れ
朝5時起床。1年生寝坊。朝食の餅&黒はんぺん入りラーメンは、餅の食感と鰯のダシが染みでたスープが美味であった。清々しく日の出を出迎え、黒法師岳へ出発。
背丈ほどある藪をひたすら漕いでゆく。地味に楽しい。
山頂直下の分岐
黒法師岳。あの珍しい三角点も拝んだ。
下山途中、1日遅れで逆ルートを辿る浜キャン御一行とすれ違い。
等高尾根分岐。ここで荷物を下ろし、カモシカ平へお散歩に。

 カモシカ平。エデンの園!桃源郷を訪れた漁師もこんな気分だったのか…。
高く澄み渡った空を見上げながらふかふかの笹に寝転ぶと、自然の中に溶け込むよう。目を閉じたらいつでも寝れそうだった。死んだらこういうところで暮らしたい。

 のんびりしてしまったが、後ろ髪を引かれつつも等高尾根分岐に戻り、黒法師岳登山口へ下山開始。急斜面で足場が悪く、慎重に下っていく。
看板のひと。

 下りは始終滑りやすくて落石多発。加えて蓮井が滑って危機一髪。危ないので下りの際の歩き方についてレクチャーを受けた。簡単に言うと、重心は前めに、足裏全体を使う、NOがに股などなど。落石がまねく恐ろしき事態を重々承知し、自分だけでなくほかの登山者の安全も第一に考えること。これが登山のマナーだ。
 11:30、無事に黒法師岳登山口に到着。やれやれと思ったら、いつのまにか恒例となってしまったらしい林道ダッシュがスタート!
………いや、さすがに無理です。
威勢よく駆けていく男性陣。女子2人はちゃんと後ろから応援しておりました。
中川よりひと言、「わたしは食後の”汁”よりも林道ダッシュのほうが反対。」だそうです。

まとめ:
 読図と下山時において課題あり。これまでの山行で、大して困っていない時でも逐一立ち止まって地図を確認しまくっていた理由をやっと理解した。冬山やバリエーションでは特になくてはならない地図読み技術をさらに向上させることが必要だと感じた。登山のレベルをアップしてもっと山を楽しむために、意欲的に学んでいきたい。
 また、晴れて景色が良い山に登るのはこんなにも気持ち良いものなのかと、改めて感じた。青い空、遠く彼方に見える山々、澄んだ空気、日の光を受けて輝く木々や葉っぱたち。これぞ山のあるべき姿!これぞ自然の恵み!こういう部活をしていきたいです。以上、田舎者の戯言でした。
(文:森)