2021年10月9日土曜日

2021/10/9~10 八ヶ岳 赤岳~硫黄岳

日時:10月9日(土)~10月10日(日)

メンバー:CL増地,SL鈴木、金子、東、池田、生熊

行程:
9日:静岡=美濃戸口駐車場(6:20)-行者小屋-赤岳-横岳-硫黄岳-赤岳鉱泉(16:00)
10日:赤岳鉱泉-美濃戸口駐車場=静岡

プロローグ

今回(も)主将の蓮容さんはいない。今回は来年度に向けて二回生と一回生のみで経験を積むための山行である。事前に地形図を読み込み、山行記録や動画を拝見した限り、今回の山行は一日目の行程がとても長いように思える。私は一日目の行程時間は10時間近くかかってしまうのでは?と思い先輩に相談

私「今回の山行は一日目がだいぶ長くないですか?」

先輩「え?7~8時間くらいの行程じゃない?まあ生熊さんの体力次第ですね(^^)」

私「、、、ソウナンデスカ、、?」


記録:
9日 晴れのち曇り
朝6時くらいに美濃戸口駐車場に到着。駐車場の混み様から人の多さは容易に察せられる。

あぁ、車、多いな、、、

6:20頃出発。ここからは林道歩きである。はじめはお葬式のような静かな冷たい雰囲気で歩いていたが次第に口数が増え、帰りのご飯を何にするかや蕎麦うどん論争など楽しくおしゃべりしながら歩いた。


林道を終え、美濃戸山荘に到着。南沢ルートから行者小屋を目指す。ここからは樹林帯歩きである。私は今回が初めての八ヶ岳であったがこのさまざまな樹木や苔が生い茂る樹林帯に終始興奮していた。


よきよき

よきよき

相変わらず誰かさんのペースが遅いせいでのんびり行者小屋に到着。ここで少し休憩。

雄大やなぁ、、、(今から登るんか、、、)

ここでヘルメットを装着し出発。ここからはひたすら登りである。分岐を皆で確認し、文三郎尾根を行く。


少し登ったところで赤岳名物マ○○トの地獄の階段。


これがまあ長い。事前の下調べでこの階段のことは覚悟していたつもりだったがそれにしてもなげえな!ふん!嫌いだ!!階段なんて!!!

、、、文明の利器に殺意を抱く日が来るとは

なんとか階段を登り終えたところで少し休憩をとる。次第に辺りがガスってくる。立ち込めるガスが早く進めと警鐘を鳴らす。

そしてここから山頂へは大きな岩がいくつも待ち受けているガレ場である。クライミングが好きな私は少し心躍るような面白い道だが疲労で楽しむ余裕はなかった。

荷物がなければもっと楽しめるのに、、、

やっと登頂 ハイ!チーズ!


時刻はすでに12時を回ったところ。ここで東さんから現実的なお言葉が


「14時までには硫黄岳に着きたい。ペースをあげよう」

マ、、、ジ、、、?もう階段&ガレ場で足ふらふら、、、

なんて叫びが届く訳もなく、いざ出発

慎重に慎重に


まるっ!

崖っぷち!

そしてスリル満点の大同心&小同心を越え、やっとこさ横岳に到着
実は一歩手前のピークを横岳と勘違いしたとかなんとか、、、

さあ残すは硫黄岳。時間ないねぇ!ガスどんどん濃くなるねぇ!暗くなってくるねぇ!
焦る気持ちから横岳からの下りはほぼダッシュ
な・の・に!誰かさんは硫黄岳への最後の登りでまたもやペースダウン
あーもー早くおうち帰ってショパンコンクール(動画配信されてるやつ)聴きたい!


時刻は15時過ぎ。ガスが立ち込める中なんて危ない稜線歩きであったろうか。健心さんだけ爆裂火口を見に行ったが他のメンバーは硫黄岳に無事着いた安心からか座り込んだまま動かなかった。
「この石食べれるんすよ」(嘘)

そして樹林帯を降り、やっっと赤岳鉱泉へ到着。無事にたどり着けてよかった。
時刻は16時。今日の出発が6時頃だったことから行程時間は約10時間。ほら!だから言ったのに!よくない予想が当たってしまい情けない限りである。

そしてここからお楽しみが待っている。そう!今回の山行の夕ご飯はなんと焼肉なのだ!!

楽しそう~(楽しかった)

おいしそう~(おいしかった)

おいしいお肉とご飯をおなかいっぱい食べ、ぐっすり就寝

10日 晴れ
今日は赤岳鉱泉から駐車場に下るのみであるため、朝はさほど急がずに出発。ちなみに朝ご飯はお汁粉。夜といい朝といい今回の食事は今までで一番良かったのでは。

good-bye 八ヶ岳

途中リッキーさん消失事件が起きたが特に問題もなく談笑しながらすいすい下山した。



そしておいしいほうとうで腹を満たし、各々帰路に着いたとさ
はいさどんどん


まとめ:
感想・反省(懺悔?)
 途中から嘆きの多い山行記録となってしまったが今回の山行では苔などの植物が楽しめる樹林帯からスリルのあるガレ場や爆裂火口など様々な山の姿を見ることができ、とてもおもしろかった。特に大同心、小同心の崖歩きは好奇心に踊る胸を必死に押さえて歩くほどであった。反省点としては、ルーファイミスによって歩きにくい道を行くことが何度かあったことである。よく山行の反省で言われるがもっと主力のメンバー間だけでなく全体のコミュニケーションを向上したい。そして1つ見逃してはいけないことがある。この記録にちょくちょく出てきた「誰かさん」は言わずもがな私である。私の最大の課題は体力である。今回は運よく天候が崩れなかったが、本来は14時頃には行程を終えなければならないし、稜線歩きなどもってのほかである。頭で分かっていても足が動かない。これはもうトレーニングするしか解決方法がないのは分かっている。だが、いつまでこんな体でいるつもりなのか。もう雪山まで二カ月を切っている。今のままではパーティーを危険に晒すことは火を見るより明らかである。悩む暇があったら歩荷しろ。そう自分に叱った山行であった。

(文:生熊)

2021年9月27日月曜日

2021年9月27〜29日 白根三山・南嶺 北岳〜笹山

日時: 9月27日(月)~9月29日(水)

メンバー:CL蓮容,SL増地,芳村,池田,和田,生熊

行程:

          27日 静岡=奈良田=広河原―白根御池小屋―大樺沢二俣―肩ノ小屋()

28日 肩ノ小屋―北岳―北岳山荘―間ノ岳―農鳥岳―大門沢下降点―広河内岳(泊)

29日 広河内岳-大籠岳-白河内岳―笹山―(ダイレクト尾根)―奈良田=静岡


記録:

8月にいく予定だったが、秋雨前線の影響により延期となった今合宿。新学期を目前にしてようやく行くことが出来ました。

今年はコロナの影響により大人数での長期合宿は無理だという判断に。人数を絞り、個人山行という形で班を分けて夏合宿を行うことになりました。今回は一回生主体の、体力錬成目的の山行です。


さあ行こう


27日:天候 晴
広河原行きのバスに乗るために奈良田へ向け5時に部室を出発。奈良田ってこんなに近かったっけ...?初日の行程は長くなく、バスの時間も8:40からなので余裕のある支度。バスで池田が酔うが、彼は3日間終始楽しそうだった。



9:45分、行程開始。とりあえずスローペースで歩き始め、第二ベンチに着いたところで1回目の休憩。

第二ベンチ


ここを越えるとトラバース道に入り、あっという間に白根三池小屋につく。気持ちの良い歩きだ。特に問題箇所もないのでSLの練習として和田に先頭を行かせる。


白根三池小屋


急登が嫌なので大樺沢二俣経由の右俣コースで行くことにする。この辺でガスり始めるが、雨が降る気配はない。生熊がペースダウンしてきたので煽りながら進む。




あっ!野生のハスイが現れた!


小太郎尾根分岐につけば、残り30分ほどで本日の幕営地である肩の小屋に着く。これから始まる稜線歩きに心が躍る。



肩の小屋から見る北岳。尾根を境に天候が違っている。

ブロッケン現象


肩の小屋についてから、自分と日苗さんで水場へメンバーの水を汲みに行った。
しかし....


水、少ない

記録で確認してはいたが予想以上に水が少ない。チョロチョロとすら言わない。
溜まらない水と溜まっていくストレス。だが待っている間に駄弁るのは楽しかった。
結局行って帰ってくるまで1時間半かかった。

カレーは、美味しい


28日:天候 晴のち曇
朝、和田が高山病を訴え吐く。しばらく休憩させて様子見することに。その間他メンバーで北岳へ日の出を見に行く。



一旦肩の小屋に戻り、相談の結果進むことに決定。この時点で3時間ほどロスしているが今日の工程を無事消化できるのか?時計とコースタイムを逐一確認しながら進む。



北岳をもう一度登り返したのち、間ノ岳へ向かう。午前中は天気がよく、快適な稜線歩きとなった。

間ノ岳


農鳥小屋間近から見る農鳥は雄大だった。
生熊「今からこれ登るの...?」


農鳥小屋についた頃には13時。ここで午後の急激な天候の変化、日没までの時間、1回生の体調を考慮し農鳥小屋に泊まるか、このまま進むかで審議する。10分ほど考えたが、最終的に農鳥親父の「はよ行ってこい!」の激励(?)で結局行くことにする。ありがとう、農鳥親父。


農鳥岳

なんとか西農鳥、農鳥を取る。中々上がらないペースに焦りを感じた。ガスっていたが、時々覗かせる景色は素晴らしかった。岩崚帯の通過で特に問題は起きず良かった。


大門沢下降点を通過しいよいよ白根南嶺の領域に足を踏み入れる。




広河内岳はニセピークがいくつもあり精神的にやられた



本来は白河内あたりまで行く予定だったが、時間と疲労の状態を考え大籠へ向かう途中に幕営することにした。が、この判断によって次の日に私たちは素晴らしい景色を拝むことになる。


満天の星空


29日:天候 晴

THE 快晴。朝食を食べ、出発。



白根南嶺は間違いなく今まで行った山で一番美しかったです


大籠岳

昨晩ぐっすり寝たためか、皆元気。南嶺特有の広い稜線と塩見岳など周りの山々を見ながらの快適な尾根歩きに興奮しっぱなし。



白河内岳

白河内付近は特に稜線が広い。こっちを広河内にしろよと言いたくなる。まあ笹山が黒河内だから仕方ないか。
広い稜線の上りは問題なかったが、下りの時に
ルートを2回ほど外れたのは反省点。稜線の左側に乗らなければ笹山へ続くルートへ行けないが、乗る前に降る選択をしてしまった。
ルート自体は不明瞭な部分があったが、マーク自体は豊富についていたので、マークが途切れた時点ですぐルートを見直すことで防げるミスだったかもしれない。

笹山へのルートは樹林帯に変わる

樹林帯は木々がトンネルのようになっておりこれまた気持ちが良い。山頂直下の上りはわりと急登。9時前には笹山へ到着。

結構好きな写真

これはナッツをぶちまけ慌てて回収しているところ(口に)



あとはダイレクト尾根を下るのみ。ここで先頭を日苗さんと交代する。日苗さんは3月の雪山で笹山ダイレクト尾根に来た時、下山でバテてペースダウンしたが、、果たして?

は、速え....!!

おそらく今回の全工程で一番ペースが速かったのはこの区間だろう。聞けば日苗さん、毎日歩荷トレをしているそう。軽快なペースでぐんぐん高度を落としていく。



12時40分、下山。お疲れ様でした



まとめ: 各メンバーの感想

今回は全体を通して好天で、非常に充実した3日間となった。2日目は結果的に通過することができたが、もし農鳥あたりで悪天候となり雨に降られていたら、落雷が発生していたら、、、と考えると本当に運が良かっただけなのかもしれない。状況を的確に分析しいかに最善の判断が下せるかということは今後の課題だ。またメンバー間の体力の差が非常に目立つ。そもそも体力に余裕がないと読図や丁寧な足運びをする余裕も生まれないし、今回のようにトラブルで出発が遅れた時のリカバリーもきかせられない。日苗さんの成長を見て何か感じるものがあれば良いと思う。 (増地)


今回は一年にとって初の2泊の山行ででしたが、苦痛と感動という山の両面をしっかり味わえるいいルートだったと思います。
体力面、行動面で各々が未熟なところがよく出てたので、次回山行から冬までに修正していくので、待ちに待った秋山シーズン、どんどん山に連れてって行ければと思います。 (蓮容)


山岳部での縦走登山は初めてだったので、できて嬉しかったです。
稜線上をずっと歩き、高山の良さを存分に感じることができました。
後ろの方を歩いたり、先頭を歩いたりして、新たな経験となりました。
憧れの北岳と懐かしの笹山に登れてよかったです。 (芳村)


天気に恵まれ、美しい稜線、星空、日の出などを見ることができ、満足度の高い山行になった。
反省
行きのバスで酔ってしまい、一日目の行動に影響がでてしまった。次回からは酔止めの薬を持参しようと思う。山のバスを舐めてはいけない。 (池田)


初日から今まで経験したことのない疲労に見舞われ感情を失った状態でスタートした今合宿。だが天気に恵まれ景色が素晴らしく2日目の稜線歩きは景色に見惚れて何度か滑落しそうになる程であった。相変わらず登りでペースがガタ落ちしたり2日目は先輩に荷物を分け持って頂いたりと自分の体力のなさを痛感した。体力は私にとって大きな課題であるが、他にも事前の下調べ、地形図の読み込み等様々な課題がある。今回は地形図を見ながら歩くということが全然できなかったがそれでも歩いている最中、この道で合っているのかという疑問が頭をよぎることが何度かあった。その勘が確信か否かその場で判断できるよう下調べ等をしっかりやらねばと思った。来年以降は自分も先輩として後輩を山に連れて行く立場になる。その時、自分のことでいっぱいいっぱいな先輩にはなりたくない。周りへの心配りができる余裕をもつため、山を楽しむために体力をつけたいと心から思った山行だった。 (生熊)


和田:永遠の提出待ち


(文:増地)