メンバー:若月、杉山
行程:
8日:浜松→西鹿島→水窪町→戸中川林道ゲート→日影沢出合→日影沢遡行→標高約1200m地 点で野営
9日:野営地→バラ谷山~黒法師岳間の稜線→黒法師岳→二ツ山→ヘリポート
10日:ヘリポート→前黒法師岳→飛竜橋→寸又峡温泉→千頭駅→金谷駅
記録:
夏季長期山行の準備山行として、南アルプス深南部に行ってきた。
浜松から遠州鉄道、浜松地区自主運行バス、水窪タクシーと乗り継いで戸中川林道ゲートへ。
今年の3月に来たとき(小林先輩追い出し山行時)は林道崩壊のため、車でゲートまで行けなかったが、林道は復旧していた。
タクシーで送ってもらい、午前9時半にゲートに到着。
ここから林道を歩いて、日影沢を目指す。
午前11時。日影沢に到着。
林道が復旧していたこともあり、予定より早く着いた。
本来は日影沢小屋で宿泊予定だったが、この日のうちに入渓することに。
最初から滝でちょっと先が不安になる。
出合の滝を越えると、ゴルジュっぽい渓相。
場所によっては胸まで水につりながら進む。
きれいだった。
開けた沢を行くと、10mくらいの大滝が出現。
右岸から巻く。
昼12時。人工の堤防。
どうやってこんなところに堤防を造ったのか・・・
気温も高く、本当に快適で楽しい遡行が続く。
12時45分。二俣に到着。
左俣に入る。
午後1時半。
野営適地を見つけ、テントを張る。
この日の夕食は牛丼。
マシュマロ、サツマイモを焼いて食べた。
午後7時ころ就寝。
2日目。
明るくなるのを待って出発。
渓相はこんな感じ。
まだ気温が低いので、あまり水につかりたくはない。
午前5時。
10m大滝。左のバンド沿いに突破を試みる。
難しくはないが、乗り越しの一歩がいやらしい。
プロテクションも取れそうだったので、空荷でリードした。
アッセンダーでセカンドの杉山は問題なく登ったが、荷上げの際にザックが傾斜の変わり目で引っ
かかり持ち上がらないトラブルが・・・
懸垂下降でずぶ濡れになりながらザックを回収し、アッセンダーで登りなおす羽目になった。
この滝で要した時間は1時間。
本当に間抜けなタイムロスだが、良い勉強になった。
気を取り直して進む。
午前7時。
二俣で休憩。
この二俣は右俣にとった。
この辺りから少し沢の雰囲気が変わる。
しばらく行くと両岸が狭まり、奥に連瀑帯が見えてきた。
両岸は急で直登出来ない滝があったら即敗退、戻ることも出来なくなりそうだ。
この光景には恐怖を感じたが、先へ進む。
いくつかの小滝をずり上がるように登ると、再び二俣。
左俣にとると、ゴルジュ。
緊張しながら進む。
すぐに開けて、一安心。
来てよかった。
源頭は近そうだ。
狙い通りの支流に来ていることを確認し、さらに進む。
水が冷たい。
滝をいくつか越えると、いよいよ源頭の二俣。
この数メートル上で水が湧き出している。
午前8時半。
ここで遡行を打ち切り、二俣中央の草付きに取り付く。
振り返れば深南部の山々が一望できる。
贅沢な時間だった。
約400mの登りで黒法師岳とバラ谷山の間、黒法師岳寄りの稜線に出た。
ここで大休止。
時には背丈をこえる笹を漕ぎながら、黒法師岳を目指す。
後ろにはバラ谷山。
午前10時10分。黒法師岳登頂。
ここから寸又峡温泉の方向へ下っていく。
踏み跡はほとんど無いが、赤テープやペンキをたどれば大丈夫。
虫の大群を引き連れて、のんびり歩いていく。
午前12時。
二ツ山山頂・・・だったかな?
二ツ山には標識が無かったので、自信がない。
とても気持ちの良い場所だった。
ヘリポートへ下っていく。
ちなみに上は黒法師岳、下が前黒法師岳の写真。
そっくりだ。
12時半。本日の野営地、ヘリポートに到着。
広かった。
広すぎてどこにテントを張ろうか迷う。
大きな倒木の前を野営地にすることにした。
この後は暑くてテントの中で寝ていられないのと、じっとしていると虫が集まって来るので、
沢で濡れたものを乾かしたり、水をくみに行ったり、林道を歩いたり、薪を集めたりしていた。
登山ではこういう時間も大切にしたい。
ヘリポートからは黒法師岳の整った山容が見える。
午後4時。
たき火を始めると虫が寄って来なくなった。
この日の夕食はカレー。
ベーコンをたき火であぶって食べた。
午後7時ころ就寝。
3日目。
少し寝坊して朝食の準備。
特に急ぐ必要もないので、そのまま6時出発とした。
前黒法師岳と朝日。
いい感じ。
午前6時50分。
前黒法師岳山頂。
標識が無ければ通り過ぎてしまいそう。
ここからは寸又峡温泉までかなり急な下りだった。
飛竜橋の近くで観光客とすれ違う。
結局今回は自分たち以外の登山者には会わなかった。
林道を歩いて、午前10時ころ寸又峡温泉に到着。
美女づくりの湯で入浴し、わさびそばを食べて、バスで千頭駅へ帰った。
まとめ:
寝坊してすみませんでした。
8c
(文:若月)