2016年5月30日月曜日

5月29日 清水谷右俣

日時:5月29日(日)

メンバー:CL若月、SL小林、杉山、佐藤

行程:
29日:
浜松から車で鳳来湖へ行き、鳳来湖沿岸の宇連橋から入渓→清水谷右俣を遡行して宇連山山頂→大幸田峠→清水谷左俣から宇連橋へ下山


記録:
鳳来湖近くの清水谷右俣を遡行してきた。

午前7時30分。
小林さんの車で鳳来湖へ向かい、入渓。


入渓していきなりのナメと甌穴。


小滝を快適に越えていく。


ここから清水谷は素晴らしい造形美を見せてくれた。

果てしなく続くナメ床。
くの字に曲がっており、写真のさらに奥にもまだ続いている。



美しいナメ滝。
落ち口の右側にトラバースして簡単に越えられる。

ナメ滝の上。
自然の造形とはすごいものだと思った。

この後、ロープを出して3つほど滝を超える。
(カメラの調子が悪く、全てピンボケだったので写真なし。)

午前11時、大滝にぶつかる。

ここで遡行を打ち切り、右岸の尾根に取り付く。



宇連山山頂を目指して藪を漕ぐ。
今回が初めての沢登りの佐藤だが、きつい藪漕ぎにも余裕の笑顔。

高校でも山岳部だったということだが、やはりさすがである。




12時30分。宇連山登頂。
普段はここから作業道を用いて下山するが、今回はそうは行かない。
車に戻る道が無いので、今度は清水谷左俣から下山する。
ここから一般縦走路を利用して、大幸田峠へ下る。
大幸田峠から清水谷左俣へは割としっかりした踏み跡があった。

清水谷左俣。右俣同様、ナメナメしている。
沢沿いに踏み跡があった気もしたが、見なかったことにして沢を下る(笑)




特に難しい所もなく、楽しく下る。




腰まで水につかる佐藤と、へつる小林さん。


 泳ぐ杉山。


 入渓点付近の甌穴にはまる若月。
 ここから車まではもう少し。



午後2時30分。無事下山。


まとめ:
清水谷右俣は水量は少ないものの、ナメが素晴らしかった。
少し沢のシーズン外でも楽しく遡行できそうだ。

佐藤は前日のクライミングに引き続き新鮮な経験となったのではないだろうか。
(現役3人は、この前日ガンコ岩でクライミングをしていた。)

また、小林さんとビレイ支点の作り方や、滝の登攀について話すことができ、自分にとっても良い勉強になった。

(文:若月)

2016年5月28日土曜日

5月28日 安倍奥 黒沢

日時:5月28日(土)

メンバー:CL高田,SL田中,大井,中村,岩城,山本

行程:
28日:静岡=下村ー七ツ釜ー岩小屋ー登山道横断点ー下村=静岡

記録:

沢登り初の1年生に七ツ釜の美しさを見せてあげたいと思い、
黒沢に行ってきた。


















去年、ヒルがうようよいた駐車場。今年は全く気配がなく余裕をかましていたが…


















入渓地点からほどなくしてある小滝を登る。
1年生も果敢に淵に飛び込み乗り越えてくる。

















いい笑顔の山本


ちょっとしたゴルジュなんかもあったり、沢を楽しみながら順調に遡行し


直登できない滝をいくつか右岸を高巻くと、七ツ釜一つ下の滝にでる。


その滝も巻き、いよいよ七ツ釜。






















小雨がちらつくような曇り空が少し残念だがそれでも美しい。


気温もあまり高くなく、みんな寒いと言っている中
岩城は入浴とかいい釜に浸かっていた。
恐るべし東北民。





















入浴中の岩城



七ツ釜を右岸より高巻き、沢に降り遡行再開。


程なくして左手に廃小屋が見えるが見送る。


滝行をしたり、淵を泳いだり沢を存分に楽しみながら遡行していく。
















10mトイ状滝が見えたところで引き返し、廃小屋地点まで戻る。


その裏に続いている踏み跡を拾いながら、登山道に出る。


分岐は下コースを取った方が早く入渓地点に戻ることができる。


まとめ:

1年生2人も沢を楽しんでくれたようでよかった。
黒沢は高巻きが少し悪いが、それを除けば1年生を連れていくのによい沢だと思う。

(文:高田)

2016年5月19日木曜日

5月15日 天竜川水系河内沢

日時:5月15日(日)

メンバー:川田(CL)、小林、若月、杉山

行程:

秋葉湖沿岸の河内川出合から入渓→標高520m付近の二俣で遡行終了→林道から下山

記録:

OBの小林さんと沢登りに行ってきた。


河内沢出合までは、浜松市街から小林さんの車で約1時間。

午前7時41分。

人口の堤防を4つほど右岸から巻いて、遡行開始。

 


  
大岩が転がる明るいゴーロから。

国土地理院地形図では“河内沢”ではなく“河内川”と表記されているだけあって、水量
が多い。



大岩の間をぬうように進む。

…それにしても今回のメンバー、本当に誰が誰だか分かりにくい。
みんな赤黒の服と沢靴に白いヘルメットである。
ちなみにこの写真は先頭が小林さん、2人目が川田さん、3人目が杉山。


午前8時20分。
2段12mの滝。
その水量と迫力に圧倒された。
右岸から巻く。
2段12mの滝を境に沢は樹林帯へ入る。
豊富な水量のもと楽しい遡行が続く。

午前10時20分。
明るい平地で一休み。



午前11時30分。
休憩地から間もなく、左岸に白いガードレールが見えたところで林道に上がる。
ここで遡行は終了。



この少し上流が二俣。
ここで渓相は一変し、大岩が沢をふさぐ荒々しい急流から穏やかな清流となる。

 

流れが緩やかになったところで再び沢に戻り入浴(笑)
水量が豊富な沢だったので、真夏の暑い時期に是非もう一度来たいと皆で話した。
この後、少し道に迷いながら午後1時30分に無事車のある所へ下山。
まとめ:
短い遡行時間ながら、充実した沢登りだった。
大滝やゴルジュの突破だけが、沢の難しさではないと気付かされた。
(文:若月)

2016年5月17日火曜日

5月14日 富士山雪訓

日時:5月14日(土)

メンバー:高田(CL),中村,岩城,大場,橋倉

行程:
13日:静岡=富士山五合目(富士宮口)-8合目-五合目=静岡

記録:

1年生に基本的な雪上歩行、滑落停止を練習してもらう目的で
雪を求め富士山にやってきた。

雲が掛かっており、頂上は見えない。

5合目付近に一切雪は無く、暖冬の痕跡をここにみる。

















中村と大場

















キックステップの練習。慣れればもう少し疲れないよ!






















橋倉と岩城






1年生も苦しい顔を見せずついてくるので順調に標高をあげる。



新7合目辺りから所々で雪が出始める。



8合目で大場の靴底が剥がれるちょっとしたハプニング。



強力接着剤でくっつけた後、ダクトテープで巻き応急処置をする。

















靴の修理中



8合目より上は頂上まで雪渓が続いているようだった。



















8合目より



8合目小屋上にちょうどよい緩斜面があったのでそこで雪訓開始。



つぼ足、アイゼン歩行、滑落停止の練習と
スタンディングアックスビレイのさわりを2時間ほどやり今日は下山。























初の富士山雲上に興奮気味な一年生たちと中村



まとめ:

音を上げずついてくる1年生達は頼もしかった。
滑落停止はよりよい停まり方ができるように試行し、互いに注意しあったりと
積極的な姿勢で雪訓に取り組んでくれるなどよい雰囲気であった。
冬が楽しみである。

(文:高田)

2016年5月9日月曜日

5月8日 十枚山(新歓Part2)

日時:5月8日(日)

メンバー:高田(CL)、若月(SL)、大井、杉山、中村、橋倉、坂本

行程:
8日:静岡=正木峠-地獄峠-十枚山-岩岳-地蔵峠-正木峠=静岡


記録:


燕岳に続き新歓Part2では2名の1年生が参加。

元々は7~8日の一泊二日で青笹山と十枚山の縦走を行うつもりであったが
先週の燕岳に続いて天候不良が予想されたことと

その燕岳では予測が外れ吹雪にあったことから、縦走をあきらめ登山口を変更して8日に日帰りで十枚山に行くことになった。

また、今回縦走をあきらめた代わりに岩岳の岩場を偵察をかねていくことにした。

十枚山があるのが安倍奥で近いということもあり当日の早朝に集合。

部員が浜松と静岡でキャンパスが分かれていることもあり、お互い初めて見る先輩後輩もいたので自己紹介をそれぞれが行った。

その後、装備確認も1年生を重点的にいつも以上に丁寧に行い、2台の車で出発。


安倍奥は縦走、沢登りができる場所が豊富とあってと静大山岳部にとって非常にありがたい山域である。
1年生も今後何度も足を運ぶことになるだろう。


正木峠には登山口近くに車を止めるスペースもありそこに駐車した。

準備を終え7時半ごろに正木峠を出発。

不安を感じていた天候は厚めの雲こそあったが、よく晴れていて良好であった。

1年生は2人とも登山初経験だが、ペースよく登っていく。

最初は木々に覆われた中を歩いていたが、急に開けた景色になった。

途中からはずっと見晴らしのよい景色を眺めながら歩く。

日に当たり続けて暑いくらいであった。

そうこうしていると11時頃には十枚山につくことができた。

山頂にてほかの登山客に撮っていただいた写真。


十枚山といえば山頂にある鐘である。

鳴らすと見た目よりもずっといい音でなっていた。
(ここで写真を撮り忘れるという痛恨のミス)

少しゆっくりして今度は下山しながら岩岳に向かう。

ここで中村が全く見当違いなルートを指すという方向音痴を露呈するが、来たルートを引き返すだけなので問題なく歩き始める。
(メンバーには無駄に困惑させて本当に申し訳ありませんでした。)

この岩岳は最近開拓されたばかりのクライミングゲレンデで地獄谷~十枚山間の登山道のわき道に入るルートがある。

上りでわき道は発見していたので1時間ほどで岩岳にでた。
岩の頭にたたずむ高田。

岩の下に回るには写真の右側のほうにロープが張ってある道があるのでそちらを通ればよい。

道は急斜面をコの字のように迂回するようになっていて
周りの草木もしっかりしているのでロープと合わせて降りれば安全に降りられると思う。

岩の下へ降りた後いくつかルートを見つけるが、1年生にクライミングを体験させるには
どれも難しそうであったのでほかにないかと探す。

すると、降りた方向とは別のほうにも道があることに気づいた。

こちらの道は先ほどとはちがって急斜面を直登していたが、同じくロープが張ってあったのと
笹が群生していたのでそれらをうまく使えばそれほど危険だとは思わなかった。

そこの道を上がっていくと、途中でボルトも打ってあるとりつきやすそうなルートがを発見した
(ルート名がわかりません、ごめんなさい)

先ほどの写真でいうとちょうど岩の頭の左側を登るルートである。

これなら1年生も登れるだろうと準備を始める。
急斜面の途中にあるのでシューズの履き替えが少し難しいようだった。
それでも何とか準備を済ませて岩にとりつく。

リードは今回リード初挑戦の大井。
軽快に登っていく大井
 
 

岩の頭からパシャリ

初めてのリードとあって、一度だけテンションをかけてしまったが無事に登り切った。


次に1年生橋倉がトップロープで外岩初挑戦。
先輩達に見てもらいながら慎重に登る橋倉
 
 
岩に対するこの真剣な表情、とてもいい

無事に橋倉も登り切る。

二人ともホールドはつかみやすいものが多かった(多すぎた?)と言っていた。
1年生にとっては初めての外岩なのでちょうどよかったと思ってよさそうだ。

逆に慣れている人にとってはウォーミングアップにできるかどうかくらいなのだろうか……。

この後、坂本もトップロープで登りきると時間も2時前になっていたので急いで撤収。

4時頃には下山し、静岡へ帰った。

まとめ:

燕岳に続き1年生は本当にお疲れ様でした。
今年の新歓は去年に比べると燕岳の吹雪や今回の山行ついでにクライミングをやったりと濃厚な(充実した?)新歓になったので1年生にとっては大変だっただろうなと思います。
ぶっちゃけ私も大変でした、こんなこと言うと主将に怒られそうですが……。

自分も1年生同様に学ぶことはまだまだたくさんあって、そういったことを
一つ一つ学びながら楽しく安全な山行をしていきたいと思いました。

方向音痴は早いところ改善したいと思います。

(文:中村)

4月30日~5月1日 燕岳(新歓Part1)

日時:4月30日(土)~5月1日(日)

メンバー:CL高田,CL若月,SL谷村,SL大井,田辺,中村,岩城,大場,佐藤,山本

行程:
30日:静岡=中房温泉(中房登山口)-合戦小屋-燕山荘
1日:燕山荘-合戦小屋=中房温泉(中房登山口)=静岡

記録:
去年に続き、多くの1年生を迎えた今年の新歓山行は2回に分けた。


このPart1には4名の1年生が参加。


当初、昭和の日の29日出発の予定であったが発達中の低気圧通過に伴う


冬型の気圧配置の関係で荒天が予測されたため、


移動性高気圧に覆われ天気が回復するであろう翌30日出発に延期した。
(この予測は外れた。)



29日23時、部室に集合し装備の確認。一年生の少し緊張した面持ちに


去年の自分を懐かしく思い出す。




北アルプスは遠い。6時過ぎに中房に到着。


約120台分ある駐車場はほとんど満車状態で自分たちはギリギリで駐車できた。








































準備に時間がかかり、7時に出発。


今回は人数が多いため2パーティーに分け、前方組にサイト地の整地を頼む。


うっすら汗をかく程度の丁度よい気温でゆっくり登っていく。


やはり人が多く、抜きつ抜かれつを繰り返す。


そうこうしていると富士見ベンチに到着。


この登山道は各所にベンチがおかれ、休憩するのに困らない。


この辺りから初登山もちろん初北アルプスの大場のペースが落ち始める。


靴擦れを起こしているようであり、第二ベンチで患部の様子を診る。


パットとテーピングで処置をし、歩みを進める。






















1年前は死にそうな顔して登っていた中村がこの通り余裕の笑顔。


















第2ベンチを過ぎた辺りから雪が出始め、第3ベンチでアイゼン装着。


合戦小屋でトイレ休憩をし、合戦尾根の頭にでると強風が…


ここで後方組にとってはただ一回の燕岳を望む。





















燕を見ているそばからガスに覆われ、吹雪となる。


慣れないアイゼン歩行を指導しつつ、ゆっくりだが進む。


みんなの励ましと大場のガッツもあり、15時前に後方組も燕山荘に到着。


1年生がどちらも経験者であった前方組は12時過ぎに燕山荘へ到着しており、


テン場の整地と防風ブロックも設置してくれていた。感謝!


夕飯はキムチ鍋。うまうま。


吹雪は止まないが朝には回復するというヤマテンの天気予報を信じ寝る。





朝。相変わらず吹雪は止まない。


寝床が狭くなっている。夜中軽く除雪したにも関わらず、


そこから20cm程度雪が積もっていた。


朝ラーを食べ、様子を見るが一向に吹雪は止まない。


もちろん燕登頂は断念し、下りる契機を伺う。


吹雪が収まる気配はないが、一年生も十分回復していることなどから


若月と相談し下山することに。

















燕山荘前にて



合戦尾根の頭より下は風・ガス共になくなり快適な下り。


途中尻セードをやったり、インディアンコールで前方組と交信したりしていると


中房温泉に着いた。



夕飯は安定の台湾料理屋だった。(笑)


まとめ:

あまり良くないコンディションの下、1年生全員よく頑張りました!!お疲れ!
自分は大人数山行の難しさ、そして天候の予測の難しさを感じた。
特に天候に関しては、天気図の読み取り、そして山岳専用天気予報から
30日午後~1日は天候が回復する予測であったのに対し実際には回復しなかった。
この影響もあってか、4月30日~5月2日の間の3日間に北アでは遭難が相次ぎ合計5名の方が
亡くなった。今回のルート上に雪崩危険個所含め難しいところは無かったがこのような惨事が
同じ山域で起こったことを思うと、結果的には無事登って下りてきているがベストな判断を
自分が各所で行うことができていたか非常に悩ましい。
学ぶべきことの多さを思い知った今回の山行であった。


(文:高田)