2016年5月17日火曜日

5月14日 富士山雪訓

日時:5月14日(土)

メンバー:高田(CL),中村,岩城,大場,橋倉

行程:
13日:静岡=富士山五合目(富士宮口)-8合目-五合目=静岡

記録:

1年生に基本的な雪上歩行、滑落停止を練習してもらう目的で
雪を求め富士山にやってきた。

雲が掛かっており、頂上は見えない。

5合目付近に一切雪は無く、暖冬の痕跡をここにみる。

















中村と大場

















キックステップの練習。慣れればもう少し疲れないよ!






















橋倉と岩城






1年生も苦しい顔を見せずついてくるので順調に標高をあげる。



新7合目辺りから所々で雪が出始める。



8合目で大場の靴底が剥がれるちょっとしたハプニング。



強力接着剤でくっつけた後、ダクトテープで巻き応急処置をする。

















靴の修理中



8合目より上は頂上まで雪渓が続いているようだった。



















8合目より



8合目小屋上にちょうどよい緩斜面があったのでそこで雪訓開始。



つぼ足、アイゼン歩行、滑落停止の練習と
スタンディングアックスビレイのさわりを2時間ほどやり今日は下山。























初の富士山雲上に興奮気味な一年生たちと中村



まとめ:

音を上げずついてくる1年生達は頼もしかった。
滑落停止はよりよい停まり方ができるように試行し、互いに注意しあったりと
積極的な姿勢で雪訓に取り組んでくれるなどよい雰囲気であった。
冬が楽しみである。

(文:高田)

2016年5月9日月曜日

5月8日 十枚山(新歓Part2)

日時:5月8日(日)

メンバー:高田(CL)、若月(SL)、大井、杉山、中村、橋倉、坂本

行程:
8日:静岡=正木峠-地獄峠-十枚山-岩岳-地蔵峠-正木峠=静岡


記録:


燕岳に続き新歓Part2では2名の1年生が参加。

元々は7~8日の一泊二日で青笹山と十枚山の縦走を行うつもりであったが
先週の燕岳に続いて天候不良が予想されたことと

その燕岳では予測が外れ吹雪にあったことから、縦走をあきらめ登山口を変更して8日に日帰りで十枚山に行くことになった。

また、今回縦走をあきらめた代わりに岩岳の岩場を偵察をかねていくことにした。

十枚山があるのが安倍奥で近いということもあり当日の早朝に集合。

部員が浜松と静岡でキャンパスが分かれていることもあり、お互い初めて見る先輩後輩もいたので自己紹介をそれぞれが行った。

その後、装備確認も1年生を重点的にいつも以上に丁寧に行い、2台の車で出発。


安倍奥は縦走、沢登りができる場所が豊富とあってと静大山岳部にとって非常にありがたい山域である。
1年生も今後何度も足を運ぶことになるだろう。


正木峠には登山口近くに車を止めるスペースもありそこに駐車した。

準備を終え7時半ごろに正木峠を出発。

不安を感じていた天候は厚めの雲こそあったが、よく晴れていて良好であった。

1年生は2人とも登山初経験だが、ペースよく登っていく。

最初は木々に覆われた中を歩いていたが、急に開けた景色になった。

途中からはずっと見晴らしのよい景色を眺めながら歩く。

日に当たり続けて暑いくらいであった。

そうこうしていると11時頃には十枚山につくことができた。

山頂にてほかの登山客に撮っていただいた写真。


十枚山といえば山頂にある鐘である。

鳴らすと見た目よりもずっといい音でなっていた。
(ここで写真を撮り忘れるという痛恨のミス)

少しゆっくりして今度は下山しながら岩岳に向かう。

ここで中村が全く見当違いなルートを指すという方向音痴を露呈するが、来たルートを引き返すだけなので問題なく歩き始める。
(メンバーには無駄に困惑させて本当に申し訳ありませんでした。)

この岩岳は最近開拓されたばかりのクライミングゲレンデで地獄谷~十枚山間の登山道のわき道に入るルートがある。

上りでわき道は発見していたので1時間ほどで岩岳にでた。
岩の頭にたたずむ高田。

岩の下に回るには写真の右側のほうにロープが張ってある道があるのでそちらを通ればよい。

道は急斜面をコの字のように迂回するようになっていて
周りの草木もしっかりしているのでロープと合わせて降りれば安全に降りられると思う。

岩の下へ降りた後いくつかルートを見つけるが、1年生にクライミングを体験させるには
どれも難しそうであったのでほかにないかと探す。

すると、降りた方向とは別のほうにも道があることに気づいた。

こちらの道は先ほどとはちがって急斜面を直登していたが、同じくロープが張ってあったのと
笹が群生していたのでそれらをうまく使えばそれほど危険だとは思わなかった。

そこの道を上がっていくと、途中でボルトも打ってあるとりつきやすそうなルートがを発見した
(ルート名がわかりません、ごめんなさい)

先ほどの写真でいうとちょうど岩の頭の左側を登るルートである。

これなら1年生も登れるだろうと準備を始める。
急斜面の途中にあるのでシューズの履き替えが少し難しいようだった。
それでも何とか準備を済ませて岩にとりつく。

リードは今回リード初挑戦の大井。
軽快に登っていく大井
 
 

岩の頭からパシャリ

初めてのリードとあって、一度だけテンションをかけてしまったが無事に登り切った。


次に1年生橋倉がトップロープで外岩初挑戦。
先輩達に見てもらいながら慎重に登る橋倉
 
 
岩に対するこの真剣な表情、とてもいい

無事に橋倉も登り切る。

二人ともホールドはつかみやすいものが多かった(多すぎた?)と言っていた。
1年生にとっては初めての外岩なのでちょうどよかったと思ってよさそうだ。

逆に慣れている人にとってはウォーミングアップにできるかどうかくらいなのだろうか……。

この後、坂本もトップロープで登りきると時間も2時前になっていたので急いで撤収。

4時頃には下山し、静岡へ帰った。

まとめ:

燕岳に続き1年生は本当にお疲れ様でした。
今年の新歓は去年に比べると燕岳の吹雪や今回の山行ついでにクライミングをやったりと濃厚な(充実した?)新歓になったので1年生にとっては大変だっただろうなと思います。
ぶっちゃけ私も大変でした、こんなこと言うと主将に怒られそうですが……。

自分も1年生同様に学ぶことはまだまだたくさんあって、そういったことを
一つ一つ学びながら楽しく安全な山行をしていきたいと思いました。

方向音痴は早いところ改善したいと思います。

(文:中村)

4月30日~5月1日 燕岳(新歓Part1)

日時:4月30日(土)~5月1日(日)

メンバー:CL高田,CL若月,SL谷村,SL大井,田辺,中村,岩城,大場,佐藤,山本

行程:
30日:静岡=中房温泉(中房登山口)-合戦小屋-燕山荘
1日:燕山荘-合戦小屋=中房温泉(中房登山口)=静岡

記録:
去年に続き、多くの1年生を迎えた今年の新歓山行は2回に分けた。


このPart1には4名の1年生が参加。


当初、昭和の日の29日出発の予定であったが発達中の低気圧通過に伴う


冬型の気圧配置の関係で荒天が予測されたため、


移動性高気圧に覆われ天気が回復するであろう翌30日出発に延期した。
(この予測は外れた。)



29日23時、部室に集合し装備の確認。一年生の少し緊張した面持ちに


去年の自分を懐かしく思い出す。




北アルプスは遠い。6時過ぎに中房に到着。


約120台分ある駐車場はほとんど満車状態で自分たちはギリギリで駐車できた。








































準備に時間がかかり、7時に出発。


今回は人数が多いため2パーティーに分け、前方組にサイト地の整地を頼む。


うっすら汗をかく程度の丁度よい気温でゆっくり登っていく。


やはり人が多く、抜きつ抜かれつを繰り返す。


そうこうしていると富士見ベンチに到着。


この登山道は各所にベンチがおかれ、休憩するのに困らない。


この辺りから初登山もちろん初北アルプスの大場のペースが落ち始める。


靴擦れを起こしているようであり、第二ベンチで患部の様子を診る。


パットとテーピングで処置をし、歩みを進める。






















1年前は死にそうな顔して登っていた中村がこの通り余裕の笑顔。


















第2ベンチを過ぎた辺りから雪が出始め、第3ベンチでアイゼン装着。


合戦小屋でトイレ休憩をし、合戦尾根の頭にでると強風が…


ここで後方組にとってはただ一回の燕岳を望む。





















燕を見ているそばからガスに覆われ、吹雪となる。


慣れないアイゼン歩行を指導しつつ、ゆっくりだが進む。


みんなの励ましと大場のガッツもあり、15時前に後方組も燕山荘に到着。


1年生がどちらも経験者であった前方組は12時過ぎに燕山荘へ到着しており、


テン場の整地と防風ブロックも設置してくれていた。感謝!


夕飯はキムチ鍋。うまうま。


吹雪は止まないが朝には回復するというヤマテンの天気予報を信じ寝る。





朝。相変わらず吹雪は止まない。


寝床が狭くなっている。夜中軽く除雪したにも関わらず、


そこから20cm程度雪が積もっていた。


朝ラーを食べ、様子を見るが一向に吹雪は止まない。


もちろん燕登頂は断念し、下りる契機を伺う。


吹雪が収まる気配はないが、一年生も十分回復していることなどから


若月と相談し下山することに。

















燕山荘前にて



合戦尾根の頭より下は風・ガス共になくなり快適な下り。


途中尻セードをやったり、インディアンコールで前方組と交信したりしていると


中房温泉に着いた。



夕飯は安定の台湾料理屋だった。(笑)


まとめ:

あまり良くないコンディションの下、1年生全員よく頑張りました!!お疲れ!
自分は大人数山行の難しさ、そして天候の予測の難しさを感じた。
特に天候に関しては、天気図の読み取り、そして山岳専用天気予報から
30日午後~1日は天候が回復する予測であったのに対し実際には回復しなかった。
この影響もあってか、4月30日~5月2日の間の3日間に北アでは遭難が相次ぎ合計5名の方が
亡くなった。今回のルート上に雪崩危険個所含め難しいところは無かったがこのような惨事が
同じ山域で起こったことを思うと、結果的には無事登って下りてきているがベストな判断を
自分が各所で行うことができていたか非常に悩ましい。
学ぶべきことの多さを思い知った今回の山行であった。


(文:高田)

2016年4月25日月曜日

4月16日 栃木沢

日時:4月16日(土)

メンバー:若月、高田、杉山

行程:
16日:浜松=鳳来湖=栃木沢駐車場~栃木沢を遡行し源頭までつめる、その後登山道を経由し登山口まで下山=鳳来湖=浜松

記録:
7時15分に浜松キャンパス前のサークルケイに集合し出発。高田の華麗な運転により8時30ごろには栃木沢につくことが出来た。そこから入渓の準備をする。


いざ入渓、いきなり美しいナメ床が現れる。素晴らしい景色のもと遡行を続ける。




びしょびしょになりながらも順調に進む。そこに10メートルほどの滝が現れた。まず若月が子猿のように軽快に登り支点をつくり、自分がアッセンダーで二番目に登る。初めてのアッセンダーに苦戦しつつ登っていたところ、急に仰向けのたいせいになっていた。どうやら、途中に打っておいたハーケンがとれてしまったらしい。なんにも反応することが出来ずにおちてしまった。沢登りが危険だということを思い知れた。




 そのあとは、小さい滝をこえつつ先に進む。








順調に進んでいくと今回の核心である20メートル?ほどの滝が見えてきた。今回も若月が先頭を務める。水量が多かった為、滝の左岸側から途中でハーケンを打ちつつ軽快に登っていく。続いて自分が、アッセンダーを使い登る。流れる水に苦戦しつつ、なんとか登りきった。ここで次に登る高田と意思疎通を図ったが声が届かず相手が今何をしているのかまったくわからなかった。これは今後の課題となることだろう。また、水分のせいかロープが重くなりたぐり寄せるのが大変だった。今回は2人がかりで引っ張ったのでまだよかったが、1人だったらかなり厳しかっただろう。


*)ハーケンを回収する際、残置ハーケンを1本回収してしまったらしい。場所は下の写真で人のいるあたりである。申し訳ありませんが、今後この沢を遡行する方は、留意しておいてください。





核心の滝をこえ、休憩をはさみ出発する。途中のナメで自分と高田が遊び滑りまくる。


2時ぐらいに登山道と合流しその後、源頭をめざす。滝を巻きつつ源頭につくことが出来た。そこから右側の尾根を進み登山道にでてそのまま下山した。



まとめ:今回は自分にとって初めての沢登りであった。沢の美しさを知った一方で、沢登りのこわさについても実感できた。自分にとっていい経験になったと思う。今後も様々な沢に行きたいと思った。

(文:杉山)

2016年3月20日日曜日

2016年3月16~17日 黒法師岳(小林さん追い出し山行)

日時:2016年12月12日(土)~12月13日(日)

メンバー:小林,川田,高田,若月

行程:
16日 戸中川林道ゲート=上足毛沢小屋=シブロク新道=バラ谷山=バラ谷稜線上の野営適地
17日 野営地=黒法師岳=等高尾根分岐=カモシカ平=等高尾根分岐=黒法師岳登山口=戸中川林道ゲート

記録:
3月16日午前3時45分。暗闇の中出発。
戸中川林道は路側が崩れ、まさかの通行止め。
ゲートまで約1時間半、予定外の林道歩きとなった。
車は通れないが歩くには問題なかった。(2016年3月17日現在)


睡魔に襲われながらてくてくてく・・・
午前5時15分に上足毛沢小屋に到着。
畳が敷いてある快適な小屋だった。
ここで3時間ほど仮眠した。


8時15分。上足毛沢小屋を出発。
見上げると、稜線が白い。
雪への期待が高まる。


このまま林道を少し進み、シブロク新道へ。
自分は全く聞いたこともない道だった。

沢沿いについている薄い踏み跡から入る。
人工林の急登を登り、地形図(国土地理院25000分の1地形図 寸又峡温泉)に1441メートルの記述のある尾根に取り付く。
あとは尾根伝いにバラ谷山まで行ける。

一応道となっているが、踏み跡は薄く、途中にダミーの踏み跡が無数にある。
地形図は必携。読図を駆使するバリエーションルートと考えた方がよいだろう。



午後12時50分。だいぶ雪が出てきた。
新雪に苦しめられながら高度をかせぐ。



午後1時10分。バラ谷山に到着。
思ったより雪が深い。

ガスが出てきたこともあり、ここから黒法師岳に続く稜線への下りで少し迷った。
メンバーの中で意見が割れたが、結局小林さんが正しかった。
さすがです。こういう時はその場を動かず周囲を探索するのが有効であることを学んだ。


午後3時。本日の野営地。
平らな笹原にテントを張って一泊。ここ夏はヌタ場になってそう(笑)




翌朝6時。予報通りの晴天。
深南部の山を見渡しながら出発。



昨日登ったバラ谷山。




これから登る黒法師岳。
交代でラッセルしながら先へ進む。


山頂直下の分岐。
ここから山頂までは約1分。










6時45分。無事登頂!




黒法師岳の山頂は樹林帯の中で展望はきかない。
ただ平らな雪原と抜けた空。全てが澄みきった静かな場所だった。

あまりに素晴らしかったので、山頂で30分近くゆっくりしてしまった。



等高尾根分岐へ下る。



等高尾根との分岐に荷物をデポし、カモシカ平にも足をのばす。
いい天気。暑いくらいだ。

等高尾根分岐に戻り、黒法師岳登山口へ下山。








11時15分。林道まで下りてきた。


このまま林道歩きで車へと戻った。

まとめ:
まず今回の山行では自分のラッセルの力不足を痛感した。
一方、積極的に読図には挑戦できたので、こちらは少し自信がついた気がする。
小林先輩、本当にお世話になりました。
また山行きましょう!(若月)

想像以上の積雪に驚いたが、そのお陰でこの冬あまりすることもなかったラッセルを
楽しませてもらえた。黒法師岳登りからみたバラ谷に刻まれた一本のトレースには感動した。
動物に対して厳しめだった(笑)小林さんとの現役での最後の山行であることを考えると、
感慨深かった。(高田)

(文:若月)

追記:
今回は事前にシブロク歩道のことを聞いたためこれを利用したが、
1200P尾根の末端からとりつくルートも多く登られているようだ。
シブロク歩道の看板はよく場所が変わるようだが、ゲート起点より
「4.5km」の看板設置箇所と同じであるので、こちらも補助として参考にされるとよい。(高田)