2016年4月25日月曜日

4月16日 栃木沢

日時:4月16日(土)

メンバー:若月、高田、杉山

行程:
16日:浜松=鳳来湖=栃木沢駐車場~栃木沢を遡行し源頭までつめる、その後登山道を経由し登山口まで下山=鳳来湖=浜松

記録:
7時15分に浜松キャンパス前のサークルケイに集合し出発。高田の華麗な運転により8時30ごろには栃木沢につくことが出来た。そこから入渓の準備をする。


いざ入渓、いきなり美しいナメ床が現れる。素晴らしい景色のもと遡行を続ける。




びしょびしょになりながらも順調に進む。そこに10メートルほどの滝が現れた。まず若月が子猿のように軽快に登り支点をつくり、自分がアッセンダーで二番目に登る。初めてのアッセンダーに苦戦しつつ登っていたところ、急に仰向けのたいせいになっていた。どうやら、途中に打っておいたハーケンがとれてしまったらしい。なんにも反応することが出来ずにおちてしまった。沢登りが危険だということを思い知れた。




 そのあとは、小さい滝をこえつつ先に進む。








順調に進んでいくと今回の核心である20メートル?ほどの滝が見えてきた。今回も若月が先頭を務める。水量が多かった為、滝の左岸側から途中でハーケンを打ちつつ軽快に登っていく。続いて自分が、アッセンダーを使い登る。流れる水に苦戦しつつ、なんとか登りきった。ここで次に登る高田と意思疎通を図ったが声が届かず相手が今何をしているのかまったくわからなかった。これは今後の課題となることだろう。また、水分のせいかロープが重くなりたぐり寄せるのが大変だった。今回は2人がかりで引っ張ったのでまだよかったが、1人だったらかなり厳しかっただろう。


*)ハーケンを回収する際、残置ハーケンを1本回収してしまったらしい。場所は下の写真で人のいるあたりである。申し訳ありませんが、今後この沢を遡行する方は、留意しておいてください。





核心の滝をこえ、休憩をはさみ出発する。途中のナメで自分と高田が遊び滑りまくる。


2時ぐらいに登山道と合流しその後、源頭をめざす。滝を巻きつつ源頭につくことが出来た。そこから右側の尾根を進み登山道にでてそのまま下山した。



まとめ:今回は自分にとって初めての沢登りであった。沢の美しさを知った一方で、沢登りのこわさについても実感できた。自分にとっていい経験になったと思う。今後も様々な沢に行きたいと思った。

(文:杉山)

2016年3月20日日曜日

2016年3月16~17日 黒法師岳(小林さん追い出し山行)

日時:2016年12月12日(土)~12月13日(日)

メンバー:小林,川田,高田,若月

行程:
16日 戸中川林道ゲート=上足毛沢小屋=シブロク新道=バラ谷山=バラ谷稜線上の野営適地
17日 野営地=黒法師岳=等高尾根分岐=カモシカ平=等高尾根分岐=黒法師岳登山口=戸中川林道ゲート

記録:
3月16日午前3時45分。暗闇の中出発。
戸中川林道は路側が崩れ、まさかの通行止め。
ゲートまで約1時間半、予定外の林道歩きとなった。
車は通れないが歩くには問題なかった。(2016年3月17日現在)


睡魔に襲われながらてくてくてく・・・
午前5時15分に上足毛沢小屋に到着。
畳が敷いてある快適な小屋だった。
ここで3時間ほど仮眠した。


8時15分。上足毛沢小屋を出発。
見上げると、稜線が白い。
雪への期待が高まる。


このまま林道を少し進み、シブロク新道へ。
自分は全く聞いたこともない道だった。

沢沿いについている薄い踏み跡から入る。
人工林の急登を登り、地形図(国土地理院25000分の1地形図 寸又峡温泉)に1441メートルの記述のある尾根に取り付く。
あとは尾根伝いにバラ谷山まで行ける。

一応道となっているが、踏み跡は薄く、途中にダミーの踏み跡が無数にある。
地形図は必携。読図を駆使するバリエーションルートと考えた方がよいだろう。



午後12時50分。だいぶ雪が出てきた。
新雪に苦しめられながら高度をかせぐ。



午後1時10分。バラ谷山に到着。
思ったより雪が深い。

ガスが出てきたこともあり、ここから黒法師岳に続く稜線への下りで少し迷った。
メンバーの中で意見が割れたが、結局小林さんが正しかった。
さすがです。こういう時はその場を動かず周囲を探索するのが有効であることを学んだ。


午後3時。本日の野営地。
平らな笹原にテントを張って一泊。ここ夏はヌタ場になってそう(笑)




翌朝6時。予報通りの晴天。
深南部の山を見渡しながら出発。



昨日登ったバラ谷山。




これから登る黒法師岳。
交代でラッセルしながら先へ進む。


山頂直下の分岐。
ここから山頂までは約1分。










6時45分。無事登頂!




黒法師岳の山頂は樹林帯の中で展望はきかない。
ただ平らな雪原と抜けた空。全てが澄みきった静かな場所だった。

あまりに素晴らしかったので、山頂で30分近くゆっくりしてしまった。



等高尾根分岐へ下る。



等高尾根との分岐に荷物をデポし、カモシカ平にも足をのばす。
いい天気。暑いくらいだ。

等高尾根分岐に戻り、黒法師岳登山口へ下山。








11時15分。林道まで下りてきた。


このまま林道歩きで車へと戻った。

まとめ:
まず今回の山行では自分のラッセルの力不足を痛感した。
一方、積極的に読図には挑戦できたので、こちらは少し自信がついた気がする。
小林先輩、本当にお世話になりました。
また山行きましょう!(若月)

想像以上の積雪に驚いたが、そのお陰でこの冬あまりすることもなかったラッセルを
楽しませてもらえた。黒法師岳登りからみたバラ谷に刻まれた一本のトレースには感動した。
動物に対して厳しめだった(笑)小林さんとの現役での最後の山行であることを考えると、
感慨深かった。(高田)

(文:若月)

追記:
今回は事前にシブロク歩道のことを聞いたためこれを利用したが、
1200P尾根の末端からとりつくルートも多く登られているようだ。
シブロク歩道の看板はよく場所が変わるようだが、ゲート起点より
「4.5km」の看板設置箇所と同じであるので、こちらも補助として参考にされるとよい。(高田)

2016年2月20日土曜日

2月16~18日 甲斐駒ケ岳(黒戸尾根)

日時:2月16日(火)~2月18日(木)

メンバー:若月,高田

行程:
16日:静岡=甲府=日野春駅=横手駒ヶ岳神社登山口=刃渡り手前露営適地
17日:露営地=刃渡り=5合目小屋跡=七丈小屋=甲斐駒ケ岳=七丈小屋
18日:七丈小屋=刃渡り=横手駒ヶ岳神社登山口=日野春駅=甲府=静岡

記録:

静岡から電車に揺られ約5時間。やはり身延線は長い。
車窓から望む白い南アルプスの山々に胸が高鳴る。


黒戸尾根と甲斐駒。



バス停から少し迷いながら約一時間で横手登山口へ到着。12時クライムオン。




くるぶし程まで積もった落ち葉を踏みながら着実に歩みを進める。




雪が薄い八ヶ岳





14時過ぎに竹宇登山口から登る登山道と合流。





この分岐を過ぎた辺りから凍結が出始める。





ツボ足の練習?という名目のもと、一日目にアイゼンは出さなかった。





15時過ぎに刃渡り手前の露営適地に到着。





時間があるので刃渡りの様子を見に行く。





刃渡りの凍結は例年の情報よりだいぶ少ないが、




その後の鎖場でも凍結箇所が予測されるため話し合って翌日は初めからアイゼンを履くことに。

刃渡りより鳳凰三山。風もなく非常にいい日。







翌朝起きると風が強い。



甲斐駒方面を見ると雲がかかっている。



刃渡り。





この刃渡り通過10分後高田の腹に危機が。。。





百草丸を飲み少しすると落ち着いたが、





高田の今回の核心はここだった。






この黒戸尾根は修験道だったこともあり、






祠や石碑が目に付く。


剣。





その後は順調に進み、9時に七丈小屋へ到着。






テン場の受付をしたいが、七丈小屋の小屋の方と会えず小屋の周りをウロウロ。







無事受付を済ませ無料で頂いた水は臭い消しとしてかウイスキーの香りが…







荷物を一つにまとめ、山頂を目指す。





風はそれほど強くないが、ガスで視界があまり効かない。






雷鳥に心癒されながら、2時間半ほどで頂上。




若月。





寒いので写真を撮り終えるとすぐに降りる。





七丈小屋のテン場に着き、今回のお楽しみ“ティラミス”を作り





冷やしながら馬鹿な話をしているうちに眠り込んでしまった。





起きると暗くなっている。急いで夕飯の支度をし食らう。美味美味。





ティラミスが凍って、シャーベットと化していたがこちらも美味美味。





トイレに外に出ると、雲が取れ星空と甲府盆地の夜景が綺麗だった。


朝焼けの鳳凰三山と少し富士山。





3日目朝は少し寝坊。バスの本数が少ないので急いで朝飯を食べ、





荷物をまとめ降りる。



七丈小屋下の鎖場は落ちたらアウトな場所であるのに加え、




ホールドスタンスが豊富だが、それらが雪氷で凍結しているので





アイゼンをしっかり効かせ慎重に降りたい。(写真)





この日は雲なしの冬晴れ。


甲斐駒と



バスの時間が迫っているが、下山は若月が早いので




着いていけば安泰。





無事横手登山口へ降り、駒ヶ岳神社で手を合わせ





バス停に向かっている途中に出会ったおばあちゃんと話をしていたら




「いい山だからまた来てね」とドーナッツを頂いてしまった。
ありがとうございます。










甲府駅で生姜焼きを食べ腹を満たすと、長い身延線の帰りが待っていた…




まとめ:
腹痛は辛かった。(高田)


(文:高田)

2015年12月30日水曜日

12月26~29日 茶臼・上河内岳(冬季合宿2班)

日時:12月26日(土)~12月29日(火)
メンバー:若月,高田(食料),杉山
行程:
26日 静岡駅→白樺壮→畑薙大吊橋→ウソッコ沢小屋
27日 ウソッコ沢小屋→横窪沢小屋→茶臼小屋→茶臼岳ピストン
28日 茶臼小屋→上河内岳→茶臼小屋→横窪沢小屋
29日 横窪沢小屋→畑薙大吊橋→白樺荘→静岡駅
記録:
1日目
静岡駅からバスを乗り継ぎ白樺壮へ。
 白樺壮から畑薙大吊橋へは林道歩き。

畑薙大吊橋からは登山道がはじまる。

白樺荘で食事をし、出発。

畑薙大吊橋、ウソッコ沢小屋どちら側から来てもヤレヤレと一息つきたくなる。

名前が印象的なヤレヤレ峠でひと休み。
 今日の宿泊は無人小屋、ウソッコ沢小屋。

近くの沢で遊んで、気象通報を取って、就寝。



2日目

ウソッコ沢小屋からは急登が続く。

バカをやりながらも順調に標高を上げる。 
木にヒジテツを食らう若月。
横窪沢小屋に到着。

水呑み場手前辺りから雪が出てきた。

トレースあり。

トレースは標高を上げると次第に薄くなった。

夏道の気配を感じ取り、尾根を外れて茶臼小屋へトラバース。
小屋手前で樹林帯を抜け、不意に視界が開ける。

白銀の別世界。

きれいな雪原に足跡を残しながら茶臼小屋へ。


小屋に到着。2階から冬季解放のスペースに入る。

ミルクティーをすすり、荷物を整え茶臼岳に出発。

ここから夏道よりも明らかに茶臼岳側に逸れた薄いトレースが樹林帯の中へ延びていた。

先行パーティが谷状の地形を行く夏道の雪崩の危険性を考慮したのか、強風をしのぐため樹林帯の中を選んだのかは分からない。

3人で話し合い、自分たちは夏道をたどることを決めた。
 稜線への登り。
稜線に到着。

茶臼岳側へと左折する。

ここから茶臼岳までの間は非常に風が強かった。

とっさに何度か耐風姿勢をとる。

茶臼岳山頂を見上げ、風下側の斜面に入ると途端に風の影響が小さくなった。



山頂直下。
はしゃぐ高田。


 
無事登頂。

山頂も風は強かった。

少しゆっくりして下山。


茶臼小屋から茶臼岳まで。短い区間だったが、
若月:行きにサングラスを風で吹っ飛ばされる(無事回収)
杉山:下山中どこかにアイゼンを残置(無事回収) 
高田:下りで後続をぶっちぎり、駆けてゆく・・・(回収不能)
と、1年生パーティは素人っぷりを大いに発揮した。
若月は手袋を固定しない状態で、写真撮影アイゼンのために着脱を繰り返していた。サングラスは運よく回収出来たが、飛ばした物次第では行動不能に追い込まれる。
杉山はアイゼンが足に付いていないことに気付いたとき、
先行する高田に声をかけるも距離が遠く意思疎通が行えなかった。
これはパーティ分解の危険へとつながる。
小屋に着いて夕食を食べながら以上の点について話し合い、気を引き締めた。
 この日の夕食はスキヤキ。
写真を撮り忘れたのは痛恨の極み。
具はキャベツ・豆腐・生肉(牛・豚)と充実し、これまでで最もぜいたくな山の食事となった。
お腹いっぱい食べて、就寝。

3日目


 
朝。

シュラフから出られず、予定より少し遅れて出発。

再び稜線へ。

今度は右折して上河内岳を目指す。


 
ワカンに履き替える。

ほぼ無風。

ラッセルしながら先へ進む。

昨日と同じく風が強いところと弱いところの差が激しい。

今度は寒風にあおられ、竹内門のすき間に退散。

ここで再びアイゼンに履き替え行動食をかじる。

目指す尾根は写真左。

準備を整え、最後の登りへ。


 
無事登頂。

撮影者の影は御愛嬌。

大迫力の聖岳に迎えられ、登頂の喜びを分かち合う。

今回のハイライト。

上河内岳までの雪を自分たちでかきわけた充実感に浸る。

この日は横窪沢小屋まで下り、冬季解放のスペースに宿泊。



この日横窪沢小屋に宿泊したのは自分たちだけ。

夕食はお肉たっぷりのトマト鍋。

昨日に続き、これも美味しかった。



山の話に花を咲かせ、就寝。



3日目

順調に下山。

途中、登ってくる人と何回かすれ違った。

ヤレヤレ峠を超え、高田が畑薙大吊橋を走って渡る。

橋が揺れて困る杉山。




この後は林道歩き。

途中、沼平で下山届を提出した。



白樺壮に到着するも、この日はまさかの定休日。

温泉はもうダメかと諦めかけたが施設の人と話すと、なんと特別に入れてくれるとのこと。

白樺壮の皆さん、本当にありがとうございました。
まとめ:
今回は天候にも恵まれ、雪山入門として最高の山行になった。
得た教訓をしっかりと次の山行に生かしたいと思う。(若月)

数々のアクシデントに遭遇し、短い区間・容易と言われるルートであっても気を緩めてはいけないと思った。風は強かったものの冬晴れの青空の下、楽しい山行を遂行できたことに感謝。(高田)


冬山の入門的なルートで、天候にも恵まれた山行であった。経験の少ない自分にとってちょうどいい山行だったと思う。(杉山)


(文:若月)